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100点を目指すか。80点で満足して次に行くか。

キャリア形成で言うと、一つのことで100点を目指すのがスペシャリスト。
80点に到達したら次の職種・業界に移るのがジェネラリスト。前者は職人の世界で、後者は管理職を目指すイメージになるかと思います。

どんな人間でも、一定期間なにかを続けていれば80点まではそのうち到達します。例えば、3年かけて80点まで習熟したとしましょう。それを90点まで持っていくにはおそらくもう3年かかるでしょう。95点まで持っていくのにもう3年かかる。ここまで、合計9年かけて95点まで習熟しました。さあ、このままのペースを保ち、100点をあと3年でとれるでしょうか。きっととれないでしょう。95点→100点はおそらく10年以上かかるでしょう。

具体的な例として、非ネイティブの人が英語を話せるようになるまでの過程を想像してみましょう。どんなに英語に苦手意識がある人でも、3年くらい住めば日常生活には困らないレベル(80点)にはなります。10年くらいいるとネイティブと深い話ができるようになったり、洋画・洋楽の言葉を聞き取り楽しむことができるようになります(90~95点くらい?)。ただ、ネイティブと遜色のない会話レベルを100点としたとき、あとプラス5点の道のりはものすごく険しいです。発音の矯正、語彙の更なる拡張、英語圏文化に対する深い理解などが必要になってきます。

まあ何が言いたいかというと、合理性を最優先に考えれば、何事も80点くらいが一番コストパフォーマンスがいいポイントだということです(かけた労力に対する見返りが一番大きいポイント)。

ただ、合理性があろうが無かろうが人間は誰しも「極めたい」という職人的な欲求を持っているものです。どうせなら100点目指したい。英語ペラペラに話せたらかっこいいじゃん。特に日本人はこの「極めたい、突き詰めたい」気質が特に強いことが知られています(武道、茶道、華道に代表される道の存在、美しい描画のアニメ、細部まで盛り付けにこだわったお弁当などなど)。掃除でも、髭剃りでも、ゴルフでも、なんでもいいのですが、「妥協せずに極める感覚」が喜びをもたらすことはある程度人生を生きてきた人なら直感的に理解できると思います。繰り返しますが、そこには「合理性」という尺度は存在せず、判断基準は「情緒」「美意識」です。

経済合理性だけを考えれば隅々まで掃除せずに、人目につく場所だけを手早く拭き取るのが効率がいいでしょう。ゴルフも、100くらいのスコアで、上司とコースを回った時に迷惑はかけない程度までは練習してあとは現状維持に努めるのが丸いでしょう。

ただこれを繰り返していると、何事も不完全燃焼感、消化しきれていない感を残したまま次の挑戦に移る習慣がついてしまいます。企業で管理職には浅く広く80点で満足することが求められているように感じますが、違和感を感じている人が周りでもどんどん増えてきました。理想の組織は?と聞かれれば、「全員が職人として100点を目指しつつ、チームとして機能する組織」が構築できれば、個々人のQOLも高めつつ、組織のアウトプットを最大化できるでしょう。

真面目な話を長々偉そうにしましたけど、やり方は全然知りませーん笑笑(誰か管理職の存在しない組織を作ってくれ〜〜

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