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交渉術と間合いの話

 今日はよく質問される交渉術と人との間合いについて、私が意識していることを書きます。よく「磯部さんは大勢の方と話をしていても緊張しないのはで交渉できるのは何故ですか?」「なぜ、相手に合わせた提案や交渉が可能なのですか?」と質問されます。よくある基本的な誤りを洗い出してみました。

1.相手を見ずに自分をみている

 交渉のテクニックに関しては、色々とありますが、大前提として相手のことを見ずに自分に意識を向けてしまう人が多いのではないかと思います。人の気持ちを考えるのではなく、人にどう思われているのか、どういうふうに見られているのかというところに意識の大半がいってしまい、相手の表情、しぐさや思考に意識を向けられないのではないでしょうか。

2.自信がない

 「相手にどう思われているか?」「見られているからどうしよう」という感覚は、自信の無さから生まれてくると考えられます。私は完全にリラックスして相手が何を考えているのかに意識を集中することを心がけています。力を抜いて相手の表情を見ていると、軽蔑している顔だな、とかあまり納得していないな、というのがなんとなくわかります。まずは相手の状況をよく見るというのが交渉術の間合いを図るうえでは重要です。

3.不成立を怖がっている

 そもそも交渉の土台として、成立しなかったら困るというマインドは見透かされます。不成立だと困るという環境が、強気の交渉を困難にしています。強気の交渉には、不成立でも良しとする心の余裕が必要です。相手先が特別な一社だけといった交渉は、成立後もビジネスを大きく揺るがすために交渉上もビジネス上もあまり得策とは言えません。ビジネスモデルや営業戦略を見直すことは交渉を優位にするのには重要なことです。

4.プッシュしかしていない

 交渉時にアピールしたり、お願いしたりとプッシュ型のトークしかしていない場合があります。人間心理として「押されると引く」という大前提を抑えていないケースです。私は交渉時は、ひきつけるトークをこころがけています。相手にお願いしたいという状態にさせる。口説き倒さない。わざと空気を読まないことをいうこともあります。空気が読めないから空気を読まない発言をするのではなく、空気を読めているのに読まない発言をします。他にない特別な人と認識していただき、相手の期待感を高めると交渉が有利になります。

5.そもそもの場の作り方を間違えている

 ビジネス戦略はもちろんあるが7割、8割は心理戦です。そもそも自分からお願いする形の場の作り方をしては、相手から魅力的には見えません。相手から魅力的に見えるためには、声をかけられる関係性づくりが重要になってきます。それには接点を何回も自然と持つ必要があります。オフラインでの軽い情報交換やオンラインでの発信内容から自分に興味を持ってもらえるような努力が必要です。FacebookなどのSNSを上手く活用し、自分の発信する内容を意中のターゲットに知っていただく必要があります。


 私は営業アプローチは最低限しかしません。情報発信を常日頃から行い、興味・関心を抱いていただいた方からご連絡をいただくのが自分の営業スタイルとなっています。情報発信と収益モデルの作り方に関してはまた別記事にて書きます。

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