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提案書紹介その5「シゴトゴ」「TAKU-SUPO」

あけましておめでとうございます。本年も何卒よろしくお願いします!

今回紹介するのは、埼玉県立伊奈学園総合高等学校の2つの提案になります。

最初の提案は「シゴトゴ」になります。
まずは提案書をご覧下さい。

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多くの若者がこの国の将来に希望を持ってないという実態と、社会人生活が大変そうというネガティブなイメージを持っているという分析から、社会人が定時の少し前から課外活動を行い自分の好きな時間を増やし、活力のある生活を目指すアイデアです。

このアイデアに関して、デザセンでは下記のように考えました。

1.問題の把握について
客観的なデータをもとに問題をしっかり把握していると思います。この国がよくなると思っている若者が1割未満。これはなんとしても改善しなければならない数字です!自分のやりたいことがあっても需要が合わない。そもそもやりたいことがわからない。だから、やりたくない仕事をしている大人が多く、そういう大人を見ていると将来が不安になる。確かにそういう傾向はあります。そういう大人が増えてくると、社会は停滞します。今自分たちが感じている気持ちも含めた問題として訴えているところにリアリティを感じます。

2.課題の抽出と設定について
実に素晴らしいと思います!こういう考え方のできる皆さんのような人が力を持てば、きっと希望の持てる日本になると思います。若い人たちがしっかり考えるための環境を作ってあげるのが大人の役割だと思いますが、残念ながら世の中の大半の大人はそう言う考えに追いついていません。追いついたふりはしてくれるのですが、それに騙されてはいけません!
できれば、もう少し具体的なことが書いてあればと思います。現状のシステムや習慣のなかでどのような変化が必要なのかなどもう一段階深く考察されているとより良いと思います。

3.課題の抽出と設定について
理想的なアイデアだと思いますが、その時間をだれが与えてくれるのでしょうか? 日本の労働時間が世界に比べてどのくらい長いか調べてみてください。何十年も前から指摘されていることですが、ほとんど改善されていませんし、人手不足でかえって悪化していたりします。
また、「シゴトゴ」は会社が出資してくれるサークルでいいのですか?違う職場のいろんな人と自由に交流したくありませんか? 会社が出資するとライバル会社の人などは入りづらくありませんか? 

「好きなことに打ち込んでいるかっこいい大人」を増やす環境づくりから考えてみると、より現実的で実現可能なアイデアを考えつくことができるかもしれません。ぜひもう一度そこから発想を試みてもらえればと思います。

次の提案は、「気軽にフィットネス」です。まずは提案書をご覧下さい。

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運動量が減っている現代人に、世代問わず”楽しく”日常の家事などの動きとプラスして「やってみよう!」とゲーム感覚で運動できるアイデアです。
室内で出来るという手軽さと自分の制作したアバターがどんどん成長するという達成感が味わえて運動を継続する難しさのハードルを下げられるアイデアです。

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1.問題の把握
現代は「健康維持のための運動をする時代」です。昔の人は健康のことなど考えなくても、普通に生きていれば十分な運動ができて、肥満にも成人病にもならなかった。運動は好き嫌いにかかわらず、しなければ生きていけなかったのです。だから多くの人が健康だった。そしてそれでも病気になった時は、寝たきりになどにならず、自然に亡くなったのです。なので、介護の問題もなかった。現代社会ではこれだけ科学技術や医療が進歩したのに、人類は新たな課題を抱えてしまったことに対して着目していることは、とても良いと思います。

2.課題の抽出と設定
楽しみながら気軽にできることは、長続きのコツだと思います。そのようなところを意識して考えられていることが素晴らしいです。だからこそ、できればもう少し具体的に書いてほしかったと思います。アイデアを読んだ人たちが「やってみたい」と思ってしまうような理解が与えられる内容になるまで練ってみると良いと思います。

3.解決策
「日常生活での家事の動きなどを数値化」、このアイデア楽しいですね。日常生活の中にどれだけ運動の要素があるのか解ってくると思います。そして、それを続けることによって、何気ない日常生活の中に、もっと自然に運動を取り入れる習慣を獲得できるようになるかもしれません。
人間は科学技術の進歩によって便利で快適な生活を獲得しましたが、そのために逆に、人生に不可欠な健康を失いつつあります。日々の動きで足りている分と足りていない分が可視化され、どこまで日常で運動できていて、あとどれだけを意識して動けばよいのかをパッと確認できるようであれば、利便性と実現性においても可能性を感じられるアイデアになると思います。ただし、同じようなアプリ、ゲームも多くあります。このアイデアだけの独自性や使いやすさなど理解してもらい、使ってくれる人に広めるにはどうすれば良いのかを含めて考えてみると、決勝大会でも評価されるようなアイデアになると思います。

▶️デザセン公式HP
https://www.tuad.ac.jp/dezasen/

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