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ベネズエラの子どもたちにお絵描き教室! ささいな活動にganasがこだわるわけとは?

ganasは先週の日曜日(9月25日)、10月末まで開講中の「レッスン料がベネズエラ人を救う!『命のスペイン語レッスン』」の収益の一部(約6000円)を使い、ベネズエラ東部の街シウダーボリーバルで「図形を使って絵を描いてみよう!」というワークショップを開きました。

ワークショップに参加したのは12人の子ども。講師を務めたのは、かれこれ10年ほど続く深刻な経済危機(ベネズエラ国民の4分の1近くが難民として国を出ました)で失業中の男性(本来はエンジニアですが、絵を描く才能の持ち主)です。

絵を描くことは、日本の子どもたちにとっては家でもできる簡単なことかもしれません。ですが悲しいかな、そうでない国は世界に少なくないのです。

紙、筆、絵具がまずありません。1カ月の最低賃金がわずか15ドル(約2100円。今回のワークショップの費用はこの3カ月分に相当します)のベネズエラで、親が子どものために絵具を買ってあげるのはかなり難しい。わが子がいかに愛しくても、食べることを優先しないと生きていけない現実。

絵を描くことはまた、創造性を掻き立ててくれます(フォークを使ってライオンのひげを描いたり!)。人生で最も大事なことのひとつが「創造」。人生は、前途洋々であろうと、いばらの道であろうと、自分で創っていかなければなりません。いや、自分で創っていくからおもしろいのです! まっさらな紙(実際は生まれながらに平等ではないので、みんながみんな、“まっさらな紙”を持っているとは限りませんが)を自分色で染めていくように。

子どもたちからは「楽しかった。またやりたい!」との声が上がったそうです。楽しんで熱中する! 熱中してやるから楽しい! これが大事ですよね。また講師を務めた男性にとっては臨時収入が入りました。

ganasができることは、ご承知のとおり「ささいなこと」ばかりです。ですが、それが子どもたちにとっては「幼少期の楽しい思い出」の1つのピースになる。それだけでも悪くないのかなと思っています。アクション(支援活動の成果)はゼロか100ではないですから、やらない(ゼロ)よりも、(たとえ1、2でも)やるほうが絶対にいい。積み重なっていくので。

国ガチャに比較的当たった(恵まれた)人が、そうでない人に、できる範囲でいいからちょっとだけ手を差し伸べる。こうすることで世界は変わっていく、とganasは本気で信じています。

この考えに賛同してくれるganasパートナー/サポーターの皆さまも、ganasのプラットフォームを使っていろんな活動(「アフリカ流フランス語教室」6期、「英語をしゃべってミャンマー人を救え!」3期、「“国境なき日本語教師”になるための実践プログラム」3期など)をしてくれています。けっこう大変なのに、頭が下がる思いです。

こうした積み重ねがインパクトを少しずつ大きくしていく。しかも得するのは、現地の人たちだけではありません。運営にかかわる日本人にとっても、とてつもなく大きな学びがあります。運営ノウハウ、外国語で活動を進める経験、知られざる現地の事情、そして何より大事なのが現地の人たちの本音や考えを知ること(彼らに起きていることは決して他人事ではありません)!

▽途上国を盛り上げ、途上国から学ぶコミュニティ「ganasサポーターズクラブ」の詳細はこちら。
https://www.ganas.or.jp/gsc/

「レッスン料がベネズエラ人を救う!『命のスペイン語レッスン』」の次のターム(2022年11月~2023年4月)の受講者募集は近日中にスタートします。しばらくお待ちください。⇒こちら

ちなみに、ワークショップを今回開いたシウダーボリーバルは、南米3位の大河であるオリノコ川のほとりにある街。世界最大の落差(1キロメートル近い!)をもつ滝、エンジェルフォールへ行くときの拠点でもあります。この街からエンジェルフォールへはセスナで飛びます。エンジェルフォールのそばの宿では基本、ハンモック泊。