![マガジンのカバー画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35842949/f81397282313f720d58e14a2cdef8523.jpeg?width=800)
- 運営しているクリエイター
記事一覧
認知症エイコ:スマホを欲しがる
お彼岸が過ぎて、気が狂った様に暑かった夏がようやく醒めた頃。
陽気が過ごしやすくなったせいか、突然認知症エイコが覚醒したのかっ?!と驚く出来事が起こる。
夜20時過ぎた頃、階段を上がるのは嫌だ、といつも言っているエイコが、急に2階の私の部屋に上がってきて、
「5,000円、お金をちょーだい。」と言う。
エイコはパラダイス警察署の事件をサッパリ忘れているのか、
どうなのか私は図りかねる。ま
自己紹介:デヴァヴァニ
地球と呼ばれる星の
日本と呼ばれている国に住む。
職業は、治療師。
今は主に、老人ホームや個人宅に住む高齢者をマッサージしている。
これまで色んなおじいちゃんやおばあちゃんをマッサージしてきた。
そして色んな家族模様を見せられてきた。
あくまでも一個人の私の目線でしかないが。
居宅、要は自分の住み慣れた家に住んでいる高齢者と、
老人ホームに入所している高齢者を比べると
断然、自宅
憎っくきテレビ通販番組
認知症エイコは深夜のテレビ通販サイトを見ては、
深夜から朝方にかけて、家の固定電話で
通販のフリーダイヤルに電話して、不要な物を注文する。
そして後日、通販で買った商品が届くと、
私、そんな物買ってない。と嘯く。
テレビの通販番組は罪作りだ。
認知症の家族を抱えている側にしてみれば
憎っくき通販だ。
ただでさえ、認知症でも無くても、
不思議と通販番組を見ていると欲しくなってしまう
はじまり:パラダイス警察署
仕事の移動で車を運転していた午後3時頃。スマホが鳴った。登録されていない番号が表示された。誰からだろう? と思いを巡らせ、慌てて車を路肩に一旦駐車して電話に出た。
「ハイ。もしもし??」
「あのー、こちらパラダイス警察署ですが。これはデヴァヴァニさんの携帯番号でよろしいのでしょうか?」
「あ?? は?? は、はい。デヴァヴァニですが。」
警察署から電話が来るようなことを何かしでかしたか、
パラダイス警察署取調室
警察署の入り口を入って直ぐの目の前に、受付のおまわりさんが机の向こうに座っていた。
「すみません。先ほどお電話をいただいて、母がこちらにいると伺って来ました。デヴァヴァニと申します。」
「あー、じゃぁ、まずはここに名前と時間を書いて、これを持ってそこの椅子に座って待っていてね。」
持たされたのはビジター証明の番号がふってあるネームプレート。
名前を書き込んで、椅子に座って待っていると、受付
ナンデ私ヲ産ンダンダ?
シンイチロウとエイコは喧嘩をしては、口も聞かない冷戦を半年とか、1年とか平気でやる。
そんな家に住むのは、心の芯まで正直シンドイ。ずーっと目に見えない張り詰めた糸。今にもプッツンと切れそうな怖さが隅々まで漂い充満して、息苦しい。
喧嘩が始まると、初めは口喧嘩で済むが、そのうちシンイチロウは仕事に託けて朝早くに家を出て、夜中の遅い時間に帰宅して、エイコと顔合わせようとしないで逃げ根性丸出しの弱虫