海外登山#13 「クレイドル・マウンテンの裏ボス」 Barn Bluffの行き方/登り方 @タスマニア
【イントロ/記事の構成】
前回の記事で紹介したクレイドル・マウンテン(Cradle Mountain)。
荘厳に鎮座するクレイドル・マウンテンに登頂した際に、”乳首”を見ました。この写真を見てください。
この形は乳首じゃないか!!マップを確認するとなんとこの急勾配の山は登れるらしいと知りました。その名もバーン・ブラフ(Barn Bluff)。クレイドル・マウンテン - セイントクレアー国立公園(Cradle Moutain - Lake St. Clare National Park)内にある山で、クレイドル・マウンテンよりさらに奥にあります。観光客のほとんどがクレイドル・マウンテンに登る中、その裏手に潜む“裏ボス“的な山です。
4ヶ月後の秋と冬にそれぞれ1泊2日とデイハイクで挑戦しました。距離は片道12KMで非常に天候が変わりやすい環境と難易度が高めのコースです。一方で、このコースは、ほとんどの観光客に知られていないため、後半の絶景を一人いじめできます。加えて、国立公園北部のの見どころを網羅できるコースです。
本記事を通じて、
バーン・ブラフ(Barn Bluff)の見どころ、
コースとその難易度の概要、
行く前に知っておきたい注意点や準備/必須の装備、
アクセスの仕方をシェアしていきます。
特に、この記事の中では一泊二日(または、二泊三日)の登山日程にフォーカスしていきます。一泊二日以上の方が、様々なメリットがあります。①1日の歩行距離が分散できる、②一夜をはさむので夜景を楽しめる、③公共交通機関でアクセス可能なので自家用車/レンタカーでいく必要がない、などが理由として挙げられます。
本記事を通して
①Barn Bluffに安全に登頂できるための情報をシェアする
②タスマニアの魅力が伝わる
③これから旅をしたいな思っている人にも少しでも参考になる
ことが目標です。楽しんでいってください!!
なお、これ先から下線が引かれている地名は、クリックするとGoogle Mapや予約リンクに飛ぶようになっています。是非、参考にしてみてください。また地名の()内にMapsMe内の名称も記載しておきます。
【クレイドル・マウンテンとその国立公園の魅力】
【国立公園の多様な美しさ】
動植物が顔を出し始める春、
高山植物が咲き乱れる夏、
観光閑散期となり自然の静寂さを楽しめる秋、
アンタークティカの風が戦ぐ雪化粧の冬、
岩肌を赤くほのかに照らす暁の朝、
蒼穹がはえる昼、
星が散りばめられた夜空、
どんな時に行ってもその自然が楽しめます。
【バーン・ブラフ(Barn Bluff)】
直訳すると「納屋の絶壁」です。確かに尖った納屋の屋根のように左右均等ですね(私の第一印象は乳首でしたが)。そして、絶壁の名にふさわしい傾斜を登山者は登って行くことになります。クレイドル・マウンテン - セイントクレアー国立公園(Cradle Moutain - Lake St. Clare National Park)の中でも、難易度が高いことから、体力がある方、登山キャンパーといったアウトドア好きが目指す山です。頂上からはタスマニア中央平原を手の中に握ることができます。
【動物/植物たち】
バーン・ブラフの登山後の帰路はおそらく夕暮れ時かと思います。夕暮れ時に、クレイドル渓谷方面を歩いていると、遠くに「ゆっくり動く岩」みたいなものが見えてくると思います。岩ではなく、私一押しのオーストラリアの動物であるウォンバットです。モフモフで可愛いです。その他にも、ワラビー、パディメロン、ウサギ、ポッサムなどと遭遇するかも。また、11月〜2月にかけて様々な植物が咲き乱れます。
【クレイドル・マウンテン (Cradle Mountain)】
バーン・ブラフに向けて歩いていると、必ず通り過ぎることになります。タスマニアを代表する山岳の一座です。見るだけでも美しい山です。クレイドル・マウンテンについては、こちらの記事で詳しく紹介しておきました。
【ドーヴ湖(Dove Lake)】
クレイドル・マウンテン - セイントクレアー国立公園(Cradle Moutain - Lake St. Clare National Park)で、人気なロケーションです。シャトルバスで気軽に来れるにも関わらず、湖と水面に映し出させるクレイドル・マウンテンという壮大な風景をおが無ことができます。バーン・ブラフを目指す際には、初日、または、登山の最後にお目にかかると思います。
【マリオンズ・ルックアウト(Marison’s Lookout )】
ドーヴ湖、クレイター湖、クレイドル渓谷を眼下に、そしてクレイドルマウンテンを間近に見ることができます。早朝に行けば、朝日に照らされたクレイドル・マウンテンを楽しむことができます。
【夜散策:星空とオーロラ】
光害から無縁のクレイドル・マウンテン - セイントクレアー国立公園(Cradle Moutain - Lake St. Clare National Park)では、条件が噛み合えば、無限の星空やオーロラ(the southern light)を見ることができます。バーン・ブラフ登頂を目指す場合は、一泊以上の滞在がおすすめです。その際に一度空を眺めてみはいかがでしょうか?
【バーン・ブラフ登山コースの概要】
概要
イントロでも述べたように、本記事では、一泊二日の登山概要を紹介します。一泊二日(または、二泊三日)がおすすめです。理由としては、①1日の歩行距離が分散できる、②一夜をはさむので夜景を楽しめる、③公共交通機関でアクセスがしやすい、などが挙げられます。
なお、以下のコースをGoogle Map上でマップを作成したので、こちらのリンクを参考に!!!!
合計所要時間:(一泊二日の場合)26時間程度
トレイルスタイル:サーキュラー
歩行距離: 約24KM
最高標高:1559M
最低標高:868M
[1日目]
合計歩行距離:18.4KM
ロニークリーク(Ronny Creek)シャトルバス停
↓1.9KM
クレーター滝
↓1.6KM
マリソンズ・ルックアウト(Marisons Lookout)
↓2KM
キッチンハット
↓3.1KM
シェルター(ここに重い荷物を置いていくのがおすすめ)
↓3.8KM
バーン・ブラフ(Barn Bluff)
↓3.8KM
シェルター(荷物回収)
↓2.2KM
スコット・キルヴァート・ハット(Scott-Kivert Memorial Hut ここで宿泊)
[2日目]
合計歩行距離:5.6KM
スコット・キルヴァート・ハット(Scott-Kivert Memorial Hut)
↓3.6KM
ハンソンズ・ピーク(Hansons Peak)
↓2KM
ドーヴ湖シャトルバス停(Dove Lake - Cradle Shuttle Bus)
難易度
体力 :★★★★★
技術 :★★★★☆
アクスセス:★★★☆☆
(★が多ければ多いほど難易度が高くなると考えてください。)
(体力/技術はYAMA HACKの基準を参考にしています。)
・体力面
往復10KMを超えています。それに加えて、一泊二日するための荷物(テント/スリーピングマット/寝袋)の重さの負荷も加わります。装備が比較的軽くすむ夏(11月〜2月)の挑戦がおすすめです。
ちなみに、1日で上記の行程を終えることもできます。自家用車を持っていることが条件です。早朝6時くらいに車で国立公園内に入り、ロニークリーク駐車場からそのまま登山をスタートすれば、可能です。私も挑戦したことがありますが、疲労で足がやられます。
・技術面
マリソンズ・ルックアウト、そして、バーン・ブラフ登頂の際に、急勾配に挑戦することになります。特に、バーン・ブラフ登場時には、数々の岩々を跳び回ったり、急な岩を上半身の力も使って登るなどの体の動きが必要です。加えて、滑落の恐れがある場所もあり、一歩踏み外せば致命的な切り立った場所を歩きます。自身がない場合は、登山用ヘルメットを着用がおすすめです。また、危険と判断した場合には、早急に引き返しましょう。
・アクセス
公共交通機関でアクセスができます。下記のアクセスを参考にしてください。自家用車をお持ちの場合は、クレイドルマウンテンのヴィジターセンターに向かえば大丈夫です。
写真で眺めるバーン・ブラフ登山コース
(私が挑戦した時期が5月と6月ということもあり、積雪がある写真になっています。おそらく大半の読者さんが挑戦する時期は夏の11月から2月にかけてだと思います。その時期には積雪がないので、安心してください。)
まずは、ヴィジターセンターにて、シャトルバスのチケットを購入しましょう。購入時から3日使用可能です。帰りもこのチケットで乗れます。
タスマニアトレッキングの花形Overland Trackの開始地点であるロニークリーク(Ronny Creek)からスタートです。
シャトルバスでも’Ronny Creek’というアナウンスがあるので安心してください。目の前には広大な氷河の跡を残すクレイドル渓谷です。
整備された道をまっすぐ進むと、左に小さい橋が見えてくるので、ここを左。青い看板のOverland Track / Crater Lake / Marisons Lookoutのいずれかに着いて行けば大丈夫です。
クレイター滝、そしてクレイター湖沿いの緩やかな上り道の上がっていくと、開けた場所にたどり着きます。
この湖を抜けていくと、最初の急勾配の坂を登ります。鎖の手すりがあるので、それを掴みながら慎重に上がっていきましょう。
これを登り終えれば、Marisons Lookoutです!!Marisons Peakまで来てしまえば、比較的平坦なクレイドル大高原を進んでいけます(ちなみに、Marisons Peakでは、インターネットが通りました。いよいよクレイドル・マウンテンが見えてきます。
左側にはクレイドル・マウンテン。そして、奥に見えるがのが、乳首の形したBarn Bluff!!私にとっては4ヶ月ぶりの対峙。
早朝のシャトルバス、または、シャトルバス運行前に自家用車で登山をスタートできれば、この景色を独り占めできます。さて、クレイドル・マウンテン正面からも写真を一枚!!
さらに進むとKitchen Hutが見えてきます。
緊急時じゃないと宿泊できないそうです(が、秋冬に行ったら、しれっと泊まっている人を見かけました笑。閑散期だからのいいのかな♩)。さて、ここでOverland Track方面の右に曲がります。左にいってしまうと、クレイドル・マウンテンを登ることになります。
細い道を歩いていきます。Up Downが続きます。また、前日に雨が降ったりすると、登山道に泥沼化していることがあります。滑りやすのでご注意を。
道なりに進んでいくと、ドラゴンボールで出てきそうな、丸いシェルター(Emergency Shelter)が見えてきます。
ここで、大きめの荷物を置いて、軽装のまま登頂に臨むのがおすすめです。ちなみに、この時点で、バーン・ブラフが見えている状態です。
あまりにも山頂に厚い雲がかぶっている場合はこの時点で控えしましょう。
この稜線では、強風が体の横からあおってきます。夏であろうと必ずダウンを着るようにしましょう。
この稜線を超えると、いよいよバーン・ブラフ登頂です。岩岩をよじ登るように進んでいきます。
全面が茶色の岩肌に覆われているため、迷いやすいです。オレンジ色の矢印や先人が残した積み石を目印に上がっていきます。ちなみに、私は迷ったと思った場合には、必ずMapsMeのオフラインマップと照らし合わせながら進みました。
頂上に到着すると、風を受けやすいので、気をつけましょう。また、頂上から下山する際にもオフライン・マップを使って正確な下山位置を確認するように!!
下山して、先ほどのドラゴンボール・シェルターで荷物を回収します。その後、100M歩くと、右に曲がれる道があります。この道が、スコット・キルヴァート・ハット(Scott-Kivert Memorial Hut)に続いていきます。
体力的にはクタクタかもしれないが、幸い残りは下り坂です。
ハットに着いたら、さぁ〜休みましょう。
このハットは早い者勝ちです。まずは寝る場所の確保を優先して!もしも、ハットの2階の就寝エリアが満杯の時は、ハットの近くにキャンプ場があります。念のため、テントを持ってきておくといいですね。
ハットのすぐ隣のタンクから、水が補給できます。ただし、念のため沸騰させるかフィルターで濾すようにしてください。帰りのバスに間に合うため、朝8時には出発したいところ。それまでは、近くにあるロドゥウェイ湖や夜景を楽しむなのどして、ゆったりしましょう。夜は夏といえど冷えるので、油断は禁物ですが。
翌朝は、帰りのバスの時間を考慮して、8時に出発。きれいな池が点在する道を歩いていきます。私が訪れた時期が晩秋だったこともあり、まだ、紅葉の名残がありました。
ハンソンズ・ピーク(1180M)までが最後の登り道です。そこを超えていくと、あとは、写真映えスポットであるドーヴ湖(Dove Lake)を東側見下ろすことができます。
残り2.2KMで、できれば東側(順路を歩いていれば右側)を眺めながら歩いてほしいです。普通の観光客はここまで登ってこないので、東に雄大に広がる氷河の痕跡を堪能してください。
ここまで来れば、あとはシャトルバスに乗るだけです。お疲れ様でした!!遅くても1時のシャトルバスに乗って、余裕を持ってランセンストンに戻るバスを待ちましょう!!
行く前に知っておきたいこと
オススメの季節
<11月から2月まで>
安全面やアクセス面から、一番おすすめな時期です。暖かく荷物が少なくてすみます。また、景観面では、夏なので、高山植物が咲き乱れます。夜20時でもまだ薄ら明るいので、活動時間の長い日程調整も可能。また、シャトルバスの運行時間が長いため、自家用車がない人でも国立公園をゆっくり散策できます。
ただし、夏といえど、夜には冷え込みます。クレイドル・マウンテンやバーン・ブラフを目指す場合には、ダウンやウィンドブレイカーを必ずもっておきましょう。
<10月と3月>
寒すぎず、天候も安定しています。何よりも、まだ観光客が夏ほど多くないです!!早朝と夜は特に冷え込むので、ダウンなどを必ず持ちましょう。
<6月>
私もこの時期にバーン・ブラフに登りましたが、安全面でオススメできません。山頂では顕著に積雪している可能性が高く、岩場の凍結しています。アイゼンやトレッキングポール、冬登山用の防寒着を必ず所持すること!!
もちろん、この時期に行くメリットもあります。雪が薄く降り積もり、閑散とした寒空の下で、荘厳で幻想的な景観を見せます。
とにかく晴れた日にいきましょう。また、身の危険を感じた時には深追いは禁物です。
6月以降は普通に道が凍っています
食事
国立公園内にレストランや売店などが一切ありません。ヴィジタ−センターには、ガスタンクやドライフードが売っていますが、割高です。最寄りのランセンストン(Launceston)のホバートのWoolworthやColes、買い込んでおきましょう。パン、アボカド、ツナ缶、チーズ、プロテインバーなど調理の手間がほとんどなく、食べきれて、ゴミが少ない食べ物がおすすめです。
天候
1日に四季があると言われるくらい、タスマニアの天候は変わりやすいです。突然の暴風やにわか雨、照りつける太陽の日差し、様々な環境条件に対応する必要があります。春夏でも、レインコート、ダウン、日焼け止めをお忘れなく。また、多かれ少なかれ森や山を歩くので山ぐつを履いていくのが理想です。1週間先まで局所的な天気が無料で調べられるWindyというアプリがおすすめです。天候に応じて登山やハイキングの実施の是非、装備などを決めましょう。
バーン・ブラフを登る際の注意点
バーン・ブラフの頂上に行くには、数々の岩々を跳び回ったり、急な岩を上半身の力も使って登るなどの体の動きが必要です。加えて、一歩踏み外せば致命的な切り立った場所を歩きます。自身がない場合は、登山用ヘルメットを着用がおすすめです。
また、バーン・ブラフ登頂に当たって、急勾配の岩場を登っていく際に気をつけてほしいのが、道に迷うことです。開けていて、同じ色の岩肌が続いているので、非常に道がわかりづらいです。必ず目安として、MapsMeなどのオフラインマップを携帯電話に入れておきましょう。
また、緊急時に遭遇してもいいように、無線、アルミポンチョ、フィルターなどを持っていきましょう!!
装備(参考までに)
【5月登頂時 一泊二日】
・衣服:40Lバックパック/サングラス/半袖/フリース/パーカー/ダウンジャケット/長ズボン/ダウンズボン/ウィンドブレイカー/山ぐつ/雨具/手袋
・ガジェット:スマホ(オフラインマップ)/ヘッドライト/ジェットボイル
・キャンプ用品:テント/マット/寝袋(Down Hugger 800#1)
・その他:水筒/食べ物/ウォーターフィルター/トイレットペーパー/日焼け止め/ゴミ袋
【6月登頂時 デイハイク】
・衣服:30Lバックパック/サングラス/ビーニー/ネックウォーマー/長袖/フリース/ダウンジャケット/冬用ダウンジャケット/長ズボン/ダウンズボン/ウィンドブレイカー/山ぐつ/アイゼン/雨具/手袋
・ガジェット:スマホ(オフラインマップ)/ヘッドライト
・その他:水筒/食べ物/ウォーターフィルター/トイレットペーパー/日焼け止め/ゴミ袋
Parks Pass(国立公園入園許可証)の購入
タスマニアでは、全ての国立公園に入る際に、Parks Passを持っている必要があります。クレイドル・マウンテン国立公園では、シャトルバス・チケット購入時に必ず聞かれます。また、自家用車で来た場合には、管理係が巡回している可能性があります。タスマニアでは、自然保護、トレイルの維持、それらを支える施設や従業員の維持費が主な目的です。何度か国立公園を管理する人々に出会いましたが、人知れず山や森に入り、トレイルの修繕や保全に尽力しています。有料なのは、少し億劫かもしれませんが、有意義なお金の使い方だと思います。
Parks & Wild ServiceのWebサイト、または、ヴィジターセンターで購入することができます。支払い方法はクレジットカード、もしくはデビッドカードが一般的です。事前購入を希望する場合には、こちらのリンクから購入できます。
購入後は、登録番号が記載されたメールが届きます。個人で購入した場合には、管理員にそれを見せれば大丈夫です(提示を求められた時だけで大丈夫です)。車で購入の場合は、車のフロントガラスから見えるように、登録番号の書いた紙を置いておけば大丈夫です。
1日パス、2ヶ月パス、1年パスがあります。これを持つ限りのナショナルパークに入園することができます。価格は、個人で入園するか、車で入園するかで価格が変わります。参考までに(2024年6月時点で)、
クレイドル・マウンテン(Icon Daily Pass)1日パス(個人):27.95AUD
2ヶ月パス(個人):44.75AUD
2ヶ月パス(車+8名の同乗者):89.50AUD
1年パス(個人/車+8名の同乗者):95.30AUD
タスマニアには多くの国立公園があります。長期滞在をする場合は、2ヶ月パス、1年パスがおすすめです。1日だけの滞在であれば、クレイドル・マウンテン(Icon Daily Pass)1日パスを購入することになります。
裏技ですが、もしも知り合いが車とそれに紐づいたParks Passを所持していて、それにあなたが同乗して国立公園に入った場合、同乗者とみなされます。そのため、個人的にParks Passを買う必要がありません。旅をしている最中に出会った人と国立公園へ行く際には、こうしたメリットがあるかもしれません。この公式サイトから予約できます。また、国立公園のインフォメーション・センターで直接購入できます。
②(自家用車がない場合)バスの予約と購入
自家用車を持たない場合は、ロンンセストン(Launceston)からバスに乗ることになります(稀にヒッチハイクする人もいるようですが)。残念ながらホバート(一番大きい空港がある都市)から直行のバスが出ていません。そのため、ホバート空港に到着した場合には、ホバート→ロンセストン→クレイドル・マウンテン ヴィズィターセンター(Cradle Moutain Visitor Centre)という経路で進むことになります。詳しくは下記の[アクセス]に記載してあります。
③(自家用車がある/ない場合)シャトルバスの購入
クレイドル・マウンテン ヴィズィターセンター(Cradle Moutain Visitor Centre)の以南に進む場合、シャトルバスの利用がおすすめです。ローニー・クリーク(Ronny Creek)、または、ドーヴ湖(Dove Lake)まで行ってくれます。上記で紹介された見どころに足を運びたい場合は、シャトルバスの利用を推奨します。価格は15ドル。クレイドル・マウンテン ヴィズィターセンター(Cradle Moutain Visitor Centre)で購入できます。春/夏の最も人気なシーズンの10月から3月までの期間では、8:00〜18:00の時間に何本も運行します。晩秋/冬/初春の4月から9月までは9:00〜17:00の運行すけシュールです。クレイドル・マウンテン登山を目指す場合は、8〜9時間かかるので、極力早い時間を目指しましょう。ちなみに、このシャトルバスのチケットは、3日間有効です。
【バーン・ブラフを登る際にの日程】
クレイドル・マウンテン - セイントクレアー国立公園の起点となる町はランセストン(Launceston)という場所です。この町を経由して国立公園に向かう方法が主流です。詳しい公共交通機関での行き方については、下記の「アクセス」にて紹介します。
[最短の日程]
1日目:ホバート(Hobart)→ランセストン(宿泊/買い物)
2日目:ランセストン→国立公園ヴィジターセンター(シャトルバス乗車)→ロニークリーク(シャトルバス下車/登山スタート)→バーン・ブラフ→スコット・キルヴァート・ハット(宿泊/またはテント泊)
3日目:スコット・キルヴァート・ハット→国立公園ヴィジターセンター(登山開始)→ラウンセストン(宿泊)
4日目:ラウンセンストン→ホバート
体力的、時間的に非常にタイトな日程です。二日目はバーン・ブラフ登頂後に、無料ハットを目指すことから、約18KM歩くことになります。私もこの日程で挑戦しました。登頂後弾丸で旅する人向けです。もしも弾丸でやるなら、クレイドル・マウンテンの方がいいかも?
[比較的に余裕のある日程]
1日目:ホバート(Hobart)→ランセストン(宿泊/買い物)
2日目:ランセストン→国立公園ヴィジターセンター(シャトルバス乗車)→ロニークリーク(シャトルバス下車/登山スタート)→スコット・キルヴァート・ハット(宿泊/またはテント泊)
3日目:スコット・キルヴァート・ハット→バーン・ブラフ→スコット・キルヴァート・ハット(宿泊/またはテント泊)
4日目:スコット・キルヴァート・ハット→国立公園ヴィジターセンター→ラウンセストン(宿泊)
5日目:ラウンセンストン→ホバート
体力面、時間面ともに余裕をもった日程です。登山初日の距離が短いのがこのコースのメリット!!そのまま、登頂後に戻ってこれるので、ハットに荷物を置いておくこともできます。
【公共交通機関でのアクセス(行き方)】
タスマニアでは、自家用車かレンタカーが基本です。タスマニアの空港到着時にレンタカーを借りることができます。長期滞在者(観光ビザ、ワーキングホリデービザ、永住権所持者)の場合には、自家用車を買ってしまうのもおすすめです。私自身は、1年ぐらいタスマニアに滞在しようかと考えていたので、タスマニア到着後、中古の車を一台買ってしまいました。自家用車/レンタカーを持っている場合には、クレイドル・マウンテン ヴィズィターセンター(Cradle Moutain Visitor Centre)に向かえば大丈夫です。
一方で、クレイドル・マウンテンについては例外的に公共交通機関で赴くことができます。ホバート(空港)→ロンセストン→クレイドル・マウンテン ヴィズィターセンター(Cradle Moutain Visitor Centre)という経路が基本かと思います。公共交通機関での行き方を明記していきます!!
[ホバート(Hobart)→ランセンストン(Launceston)]
手段:バス(Red Line)
価格:16.80AUD (2024年6月時点)
所要時間:平日:約2時間40分
土日:2時間45分出発時間
こちらのタイムテーブルから
出発場所:Hobart Transit Centre
到着場所:Charles St., Launceston
タスマニアとRed Lineというバス会社が運営するバスサービスです。こちらのリンクから予約ができます。Pick UpをHobart Transit Centre、Drop OffをLauncestonに選択し、日付と人数を指定しカード決済します。予約に際して、携帯電話番号が聞かれるので、空港でSimカードを買っておくといいです(空港だと、短期滞在者に向けて、少しディスカウントされていることがあります)。どんなに早くても12時以降に到着なので、Lauceston到着日は、市内で一泊することになります。市内観光やWoolworth(一番安価なスーパー)などで食料を購入するなど、意外とやることがありますよ!!
[ランセンストン(Launceston)→クレイドル・マウンテン ヴィズィターセンター(Cradle Moutain Visitor Centre)]
手段:バス価格:86〜95ドル (2024年6月時点)
所要時間:2〜3時間程度出発時間:6:30 / 7:30
出発場所:Launceston(使用するバス会社によって異なる)
到着場所:クレイドル・マウンテン ヴィズィターセンター(Cradle Moutain Visitor Centre)
いくつかのバス会社がLauceston-Coradle Mountain Visitor Centre間を運行しています。価格帯はほぼ平均90ドルです。春夏秋の季節である9月から3月までであれば、ほぼ毎日運行しています。代表的な二つのバス会社のリンクを載せておきますので、そこからカード決済で予約できます。
①McDermott’s Coach Service のリンク
②Overland Track Transportのリンク
ちなみに②のバス会社だと、幅広いランセストンの宿泊施設に拾いに来てくれます。どちらの会社でも、携帯電話番号が聞かれます。オーストラリアに着いたら、代表者一人でもいいので、空港でSim Cardを買っておくといいです。
[クレイドル・マウンテン ヴィズィターセンター(Cradle Moutain Visitor Centre)→Roony Creek / Dove Lake]
手段:シャトルバス
価格:15ドル
所要時間:15分程度
出発時間:8:00〜18:00(閑散期は9:00〜17:00)の間に何本も運行
出発場所:Cradle Moutain Visitor Centre
到着場所:Roony Creek / Dove Lake
春/夏の最も人気なシーズンの10月から3月までの期間では、8:00〜18:00の時間に何本も運行します。晩秋/冬/初春の4月から9月までは9:00〜17:00の運行すけシュールです。ランセストンからのバスに降りると、歩いて数分でヴィズィターセンターに着きます。そこの受付でチケットを買えます。
このチケットを持っていれば、3日間行きも帰りも乗り放題です。ちなみに、ハイキングを終えた親切な人からチケットがもらえたら、しれっとそれも使えます。
【アクセス(帰り方)】
[クレイドル・マウンテン ヴィズィターセンター(Cradle Moutain Visitor Centre)→ランセストン(Launceston)]
手段:バス / ヒッチハイク価格:0〜95ドル (2024年6月時点)
所要時間:3時間程度
出発時間:14:30
出発場所:クレイドル・マウンテン ヴィズィターセンター(Cradle Moutain Visitor Centre)
到着場所:ランセストン(Transit Centreなど)
帰りの時間は14:30です。到着時に降ろされたトイレの前のバス停から乗車することになります。帰りのバスに関しては、McDermott’s Coach Service (予約はこちらのサイトから)が運行しています。また、ヒッチハイクをするという選択肢もあります。最低でも50%の観光客はランセストン方面に向かうはずです。登山やハイキング中に仲良くなった人にお願いするのも選択肢の中に入るかもしれません。
[ランセストン(Launceston)以降]
上記で紹介したRed Lineのを用いて、ホバート方面に戻ることができます。また、時間がある場合は、ランセストンを起点に、北側を散策してもいいかもしれません。例えば、Devenport方面に行けば、きれなビーチ巡りやペンギン見学などができます。また、Davenportの港から、メルボルン(Melbrone)へ船で向かうことができます。
ご一読ありがとうございました。そういえば、バーン・ブラフ登山後に、魚釣りが大好きな知人と、ランセストン付近のビーチで夜づりをしている時でした。波が岸をうつ際に、その飛沫の輪郭がどうもはっきりしているな〜ということに気づきました。よく見ると、水が空気に触れる瞬間に光を帯びているのです。この現象はBioluminescenceと呼ばれています。これは海中のNoctiluca scintillansと呼ばれるプラクトンが酸素に触れることによって、光を発光させる現象です。実は、深い山なんかに行かなくても、自然に魅せられることがあるんですね。
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