それ、心配しすぎだよ。 もっと気楽に考えて。 わたしがそう言われて来た回数は、数知れない。 わたしがどれほど心配性なのか。 旅行に行く時、何か忘れてると不安だからと荷物は多くなり、結局、ほぼ使わない荷物だけをかつぎ、肩が痛くなった思い出。 学校の個人懇談に遅れるといけないからと早めに行きすぎて廊下で待っていたら「えっ!?この時間でしたっけ!?急いで用意しますね!」と先生に気を遣わせた過去。 幼稚園の遠足の日が土砂降り。あきらかに降っていたけど念のため、幼稚園に電話し「
わたしはネット上で、失敗したことが何度かある。 SNSを閲覧していると、いろんな人に出会う。 自分のメイクを紹介する美容垢、推しを全力で推す推し垢、胸に溜まった独り言を放出する裏垢など、表社会では出せない自分を存分に出している人が多い。 その中で、「闘病垢」と呼ばれるアカウントでつぶやいている男性に出会った。その方は、「自分には精神疾患があるから」と後ろ向きになりがち、色んなことにネガティブで、一歩踏み出せないようだった。 でも普段のつぶやき、リプライなどを見ると、思いや
私の耳はいつも、愚痴を聞いている。 だれかの愚痴だ。それは友達でもないし、家族でもないし、まったく顔も知らない誰かの愚痴なのだ。 愚痴だけじゃない。自慢話だったり、失恋話だったり、恥ずかしい思い出話だったり、殺したいほど憎い相手への憎悪だったりする。 そして、それを聞く私の耳は、とても心地いい。 今日もイヤフォンから聞こえる。 夜の校舎、窓ガラス壊して回ったとか、説教するってぶっちゃけ快楽とか、あなたが思うより健康だから、うっせぇわ。とか、女々しくて女々しくて女々しくてつら
学生時代の友達から、5年ぶりに連絡が入った。 「子連れでは入れないお店に行こう」 その一言だけで、彼女も私と同じように育児に苦労し、日々のストレスを抱え、聞いてほしい話があること、私を求めてくれる熱が、一気に伝わってきた気がした。 愛らしいウサギのスタンプとともに、いくつか候補の店のURLが送られてきた。 子供を持つと、「行きたくても行けない」「選びたくても選べない」が増える。 子供が騒ぐとうるさいから、他のお客さんの迷惑になるから、落ち着いて座っていられないから、そん
はい、どうもーー!ろばこです! 趣味は、ひと様の短冊を勝手に覗き見して微笑むことです。 よろしくお願いします。(大迷惑w) ということで! とても真剣な思いで満ちた短冊たちを、私の勝手なツッコミとともに、ご紹介していきたいと思います。(大迷惑w) では、最初の短冊はこちら! 犬が飼えますように はい、可愛いお願い事です。 でもみなさん、この子の親の気持ちを想像してほしいんですけど、これ小さなお子さんが親と一緒に来ていて、親の目の前で書いていると思うんですよ。飼えない事情
お金もかかるし、治るかわからないし、予定も立て込んでるし、と言い訳を並べながら、なかなか電話できなかった。 が、朝起きたときに首が激痛で右を向けなくなった。さすがにここまでくれば、行くしかないと思った。 電話をすると、本当は時間外だけれど、新規ということで特別に入れてもらった。 土曜日。カンカン照りの陽射しの中、退屈がる子供たちを連れて公園に行き、疲弊している体だった。しかし夕飯真っただ中の予約時間のため、急いで食事の準備をした。こんな日に限って夫も用事がある。 初めて行
1日9回。 何の数字でしょうか? そうです。 私が歯磨きをする回数です。 長男、次男、私。 朝昼晩と磨きあげ、1日9回になります。 あと何年続くのだろう。 絶対に欠かしてはならない私の習慣。 習慣というより、絶対任務と言ってもいい。 そしてこの任務に、ある日、新たな任務が追加されました。 「永久歯が生える隙間がない、かなあ」 歯医者さんからの一言は、強烈だ。 息子の歯並びの悪さを指摘された。 おまけに舌で歯を押してしまう癖があるらしく、開咬と言って、噛み合わせにも問題
今日、決行かどうか。 それだけが私の運命を握っている。 おやこ遠足は動物園。 快晴の予定だったのが直前に台風が迫ってきた。 曇りでギリギリもつか?でも夜中は小雨が降ってたしなあ。とっても微妙な状況。 朝7時にメールでお知らせされるので、それまでに弁当は作り始めないと間に合わない。 静かな朝と、わたしの2人だけ。 近くの部屋で寝ている子どもたちの寝息がすこーし聞こえる。起こさないように、起こさないように。 さて、いざ、たまご焼き用フライパンと対峙する。 弁当を作りながら「え
3歳女児が転落ー。 それは運動会当日のことだった。 園舎の2階から落ちた、いや、故意に落とされた可能性も高いとして、事件と事故の両面で捜査が開始された。 その日、幼稚園の敷地内に入れたのは、入園証を持っている保護者のみだった。 しかし、運動会という、いつもに増して多忙な日で、幼稚園教諭たちも入園チェックが行き届かず、誰でも入れてしまう状態となっていた。 転落は事故ではなく、殺害動機を持った何者かによる犯行ー。 刑事たちはそう仮定し、とくに女児に関連が深く、犯行可能な者に目
私は、インスタにかわいい料理画像を載せる系の女ではない。 「カワイイ」を楽しむ余裕なんぞ、ない。 キッチンは舞台だ。 食材を選ぶ、切る、混ぜる、煮る、焼く・・・。 この世のマルチタスクをすべて詰め込んだような大舞台だ。 「今日の料理」という作品を楽しむために、毎日家族が観にくる。 演じるのは妻であり、母である私だと、何故か決まっている。 稽古をしに行ったこともない、得意でもない舞台を踏まされているのに、この状況を誰ひとり疑わない。 ただ「舞台に立ちなさい」という強制力だけ