中小企業にもSDGsは必要か?
昨今TVを点けていて企業のSDGsへの取り組みを見ない日はありません。ただCMということもあり、大企業の取り組みばかりが伝わっています。
では中小企業にもSDGsの取り組みは必要なのでしょうか?そんな話をしていこうと思います。
まず、僕は断言します。中小企業にもSDGsの取り組みは間違いなく必要!です。
今回の記事では中小企業にもSDGsへの貢献が必要な理由をお伝えしていこうと思います。
エシカル消費という巨大化するマーケット
牛丼屋さんでは昔から「美味い/安い/早い」が企業においてのバリューでありユーザーから求められるポイントとされてきました。
しかし、日々のマスメディアの動き、また学校ではSDGsへの教育が行われており、若年層を中心とした消費者動向はサステナブルな消費に変化してきています。よって今後、牛丼屋さんに求められるバリューは「美味い/安い/早い」だけではなく「サステナビリティ」が求められています。
この様なサステナブルな消費行動はエシカル消費と呼ばれTVでも毎週のレギュラーが組まれる程、注目を集めています。
食品のマーケットでは既にエシカル消費の意識は高く購入経験は37.2%。購入意向ありは47.8%と非常に高い数値となっています。
そして上記で記載した通り教育にSDGsが取り込まれている為、今後若年層の関心が更に高まり、爆発的にエシカル消費のマーケットは拡大していくでしょう。
よってSDGsへの貢献は企業において無視出来ない存在となっているのです。
BtoBのビジネスモデルとSDGs
上記ではエシカル消費をお伝えしましたが、「私達はBtoBなので、あまり関係無いのでは?」こんな声が聞こえて来そうです。
確かにBtoBのビジネスにおいて、エシカル消費は直接的な関係は薄いかもしれません。しかし、BtoBビジネスにおいてもサステナビリティである事は求められています。
1つの要因として挙げられるのが、2021年6月にコーポレートガバナンスコードが改訂です。その中でも注目すべき1文が以下です。
"補充原則3-1③サステナビリティを巡る課題に関して、上場企業に対してサステナビリティについての基本的な方針を策定し自社の取り組みを開示すること"
「コーポレートガバナンスコード?上場企業の事でしょ?」
いえいえ。そんな事はありません。中小企業もサステナビリティである理由は十分にあります。
次の項目ではBtoBの建設業を例にしてサステナビリティである必要性をお伝えしていきます。
中小企業もサステナビリティに配慮する必要性
一例として中小企業の建設業を挙げます。建設業は縦割りとなっているケースが多く、元請であるスーパーゼネコンは様々な中小企業に下請けを依頼しています。
スーパーゼネコンは下請けを選定する際に「サステナブルでは無い下請け」ばかりを集めた場合、コーポレートガバナンスコードを考慮し、今後も株主は黙っているのでしょうか?
恐らく答えはNOです。
よって「サステナビリティな下請け」は選ばれ易くなるでしょう。
また資金調達の面でも元請からの仕事が優遇される下請け企業。つまりサステナブルに配慮した企業の方が融資を受け易くなる事は一目瞭然です。
この様に殆どの企業が間接的に上場企業との接点があり、上場企業から求められる事は中小企業においても求められる事となっていきます。
SDGsの本質
纏めると、現在の消費行動はサステナブルな方向性にシフトしている。よって中小企業においてもSDGsへの貢献は必要不可欠であると言えます。
SDGsへの貢献は「生存戦略」と生き残る為の戦略と伝えられる事が多々ありますが、私は中小企業の皆様に「SDGsへの貢献は中小企業においての大きなチャンスである」と伝えています。
それは今まで「人材不足」や「後継者不足」「新規事業」これらを課題としていた中小企業において、SDGsは特効薬になる可能性を秘めているからです。
以下では人材不足/後継者不足/新規事業において、なぜSDGsが特効薬になり得るのか?をご説明していきます。
【人材不足】若者の働く動機
冒頭で現在学校ではSDGsの教育が取り込まれていると記載しました。つまり現在の10代〜20代の世代はSDGへの関心が高まってきています。
実際に以下の様なデータが出ています。
給与・待遇よりも社会貢献度が高い仕事が選ばれています。この様にZ世代と呼ばれる学生のニーズもサステナブルな方向にシフトしてきているのです。
【後継者】将来性のある企業
後継者も同様にサステナビリティに配慮した企業だからこそ、安定的なサプライチェーンを保つ事が可能です。また将来的な事業を見込む事が出来、後継者の名乗りを推進する事が可能です。
【新規事業】新たな価値観
新規事業においては、冒頭でお伝えした「エシカル消費」が大切なキーワードになります。「美味い/安い/早い」これは大企業に同じ価値観での勝負を挑むのは愚策です。
もちろん、サービスの質などで勝負を挑むのも良いでしょう。しかし、地域に根づく中小企業にこそ、大企業には出来ない「素敵な社会貢献」も可能だと私は考えています。
私はここにこそ、中小企業の未来を感じています。
最後に…
前述した通り、私はSDGsを中小企業において課題を解決する特効薬だと考えています。
また、国連がオフィシャルでサステナブルな事業を応援してくれるという、まさに今がチャンスなのです。
そして、今後のビジネスでどんな企業が勝ち上がるのか?その答えは、「どこより早くサステナブルというブランディングを確立できた企業」でしょう。
さて、それでもあなたの会社は、周囲と足並みを揃え、周囲の様子を伺いながらSDGsに対して進めていくのでしょうか…
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