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UXと都市

 

 『 週に何日来る会社なんですか?』


これは就職活動で面接を受ける学生たちが、本当に聞きたがっている本音ではないだろうか。労働市場でそこが競争原理として働いてくると、

 『2週間に一度でいいよ』



 『毎日来てください!』

とでは、おそらく前者が選ばれることになるでしょう。

全員リモートワークで構わない、と動きが早かったのはFacebookでした。それは裏返すとつまるところ採用戦略にあたります。長期的にリモートワークでいいよということは、物理的に会社のそばに住む必要はない、どこに住んでいてもここで働くことができるよとグローバルに優秀な人材を囲い込むことができます。  " 毎日会社に来てください。”   と言われる東京の会社と "会社に来る必要はありません、給料は初年度から20万ドル出すよ" と言っているカリフォルニアの会社と採用競争で闘うことになります。日本企業もグローバルの競争に引きずられて外圧的に変わらざるを得なくなるでしょう。コロナが普通の風邪のようになって終息していく頃、その影響がじわじわと出てくるのではないでしょうか。

働き方が多様になると住む場所も変化します。

人口分布が流動化され分散されることでオフィスは不要になるのではなく、住空間や街の中に埋め込まれていきます。

さっき廊下ですれ違ったマンションの隣人、朴とつな青年が実は遠く離れているアメリカ西海岸のベンチャー企業に参画している取締役だった…なんてこともあるかもしれません。それは社会が距離や慣習を超えて物理的にも心理的にも、自由な働き方に近づいているということです。

仕事が必ずしも物理空間に限定されない社会がやってくると、近代が生み出した『 都市 』というものの社会的な位置づけも大きく変わっていくことになるのでしょう。

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