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デザインで伝えることについての授業
今日は東京都の大学でゲスト講師としてzoomで授業をしました。
人前で話すことは、イベントや取材などで時々あり、あまり抵抗がないのですが、
学生の皆さんにお話しする機会はこれまでほとんどなかったので、どんな反応かな?とドキドキしていました。
内容は、自分の受賞作品をもとにお話ししました。
作品についてはこちらに詳しく書いています。
差別の気づきから、作品制作に至るまでの道のり
人に思い伝えるときには、どのような方法があるのか、
当たり前の顔をして世の中に存在している差別について
自分の中に感じた悔しさ、悲しさ、違和感に蓋をしないこと
普段から「自分ならどうするだろう」と考えることのすすめ
などなどをお話ししました。
学生の皆さんは、とても素直に自分の意見を述べてくださり、私はとても胸が熱くなりました。
「自分が当事者」でなかったとしても、ちゃんと思いがデザインの力で伝えられると感じました。
「伝える」というテーマで、1つの課題を出しました。
制限時間は10分間です。
皆さんだったら、どのような伝え方をするでしょうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1696905254192-WhTevNNssr.jpg?width=800)
ご実家や、祖父母の家で、丹精込めて育てたお花が、道沿いを彩り、通行人の目を楽しませています。
しかし最近、何者かによって大切なお花が盗まれていることがわかりました。
家族はとても悲しんでいます。
あなたは、なんとかしてあげたいと考えました。
花泥棒がその手を止めてしまうような看板を考えてみましょう。
ただし長々と文章にかくのではなく、文字を使うなら簡潔に、
イラストや、記号や標識などのサインでもマークでも構いません。
正解はありません。自由に頭を動かしてアイデアを出してみてください。
皆さん、いろいろ考えたり周囲の人と話し合ったりしている様子です。
何人かの学生の皆さんに発表していただきました。
とても色々な視点があって、とても柔軟で、私はちょっと感動してしまいました。
デザイナーではない学生さんたちが、看板を作るというのは難しかったと思います。
しかし、それぞれが「自分ごと」として考えて、アイデアを出しました。
この柔らかい感性をずっと持ち続けてほしい、と心から思いました。
何かを表現するには、普段からさまざまなことに対して興味・関心を持つことがとても大事です。
そして、そのとき自分がどう感じたのか、ということを大切にしてほしいと思います。それは他の誰かと比較できることではありません。
これから学生の皆さんは世の中へ、多種多様な社会の海へ出ていきます。
たくさんの出来事があるでしょう、嫌なことも嬉しいこともたくさんあると思います。
どうか自分の心を大切に、人生を思い切り楽しんでほしいなと思いました。
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