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#038:PDCAサイクルを使いこなす

兵庫県神戸市を拠点に活動しております「まじわるデザイン」代表の戸田裕之です。
「ムダをなくしたいだけ」です。

PDCAサイクルは、ご存じの方が多いでしょう。
ものごとはこのサイクルを何度も回せばうまく行くというもので、ISO9000シリーズの普及とともによく知られるようになりました。
Plan:計画
Do:実行
Check:評価
Action:改善(是正処置)
一番大切なのは、Aです。Aによって改善されたPができることで、良くなっていきます。

私は、PDCAサイクルはとても役に立つものと考えておりますが、あまり評判がよくないことも事実です。
こんな言われ方をします。
PPPP・・・:計画ばかりで実行されない。
PDPD・・・:計画作って実行するけど、進歩しない。
DDDD・・・:とにかくやるだけ。
DCDC・・・:やってチェックはするけど変わらない。
どれも、Aの改善に到達しないので、良い循環が始まりません。

この改良版としては、OODA(ウーダ)という考え方が有名です。
Observe(観察)→Orient(方向づけ)→Decide(決定)→Act(行動)というサイクルになっていて、一般的にむずかしいと言われるPlanを外したものになっています。
計画が大切と考える私としては、観察→方向づけを経て決定するものは計画ですよねと言いたいのですが、それはまた別の機会に。

私が所属している、日本チームビルディング協会では、PDCAサイクルの補強として、アクションラーニングの考え方を取り入れたDLTGサイクルを提唱しています。
Do:実行・・・まずやってみる。スピードと量が大切。
Look:観察・・・何が起こるか、よく観察して理解する。
Think:洞察・・・なぜそうなるのか、よく洞察する。真因を見つける。
Grow:成長・・・見つけた真因に対して、マイルストーンを決めて、改善策を創る。そしてDoに戻る。
チームのメンバの知恵を借りながら、このサイクルを高速で回していきます。やり方の詳細は、また別の機会に紹介します。

センゲさんが提唱する「学習する組織」の考え方の1つにダブルループ学習があります。
私は、このダブルループ学習の考え方を取り入れて、PDCAサイクルとDLTGサイクルをくっつけたサイクルが使いやすいと考えております。

PDCAとDLTGのダブルループ

まず、PDCAサイクルを起動して、何をするか実行計画を立てます。実行のための「実行」計画です。なお、何度もサイクルを回す前提なので、ないよりはましなもので十分です。PPPPにならないようにしましょう。
また、次のチェックをいつやるのかは、ここで決めておきましょう。1週間おき、1週間おきといったレベルで。

次に実行する。そこからDLTGサイクルを高速回転させて、いろいろなことをやってみる。
そして、あらかじめ決めておいたチェックのタイミングが来たところで、計画と実績の差異を評価します。
差異の状況を見て、必要であれば是正処置を行い、計画を見直して、次のサイクルに入ります。

PDCAサイクルがうまく行かない原因の1つは、計画と実績の間の差が大きくなりすぎて、是正処置ができなくなってそこで止まってしまうということです。DLTGサイクルを高速に回しておけば、そういう状況を未然に防止することができます。
こんなやり方をしていけば、むずかしいことでもなんとかなりますよ。

写真は、香川県高松市にある高松琴平電気鉄道(ことでん)琴平線の起点である高松築港駅の前にあるモニュメント。彼女はサイクル回っている感じで前進してます。
===誰一人取り残さない===

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