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奏でた風鈴、青褐が笑った。

A:Mあり。お淑やか系の女の子。Bのことが好き。
B:元気系の女の子。
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A(M):夏の帰り道。
A(M):あなたの青褐(あおかち)色のスカートが、熱風によって軽く揺れる。
A(M):入道雲が一つ大きく立ち昇り、青い空の中、とても目立っていた。
A(M):まるで、私の心の中のあなたの様だった。

(SE:風鈴の音)

B:あ!ほら、見て見て!風鈴!!最近見かけないから……何か珍しいね?

A:あら、本当。この風鈴、音が綺麗ね?

B:うんうん!こういうの良いよね、風流で!

A:本当に音色が綺麗で、何だか涙が出そうになる。

B:そんなに?

A:うん……。
A:特に、あなたと居ると。

B:私と?

A:ずっと言いたいことがあったんだけど……、やっぱり止める。

B:何でよー!言ってよー!!

A:言ったら……友達で居られなくなるから。

B:どういう意味?

A:私、あなたが好き。

B:……え?

A(M):あなたの綺麗な茶色の瞳が、ゆらりと青褐色のスカートと同じように揺らいだ。
A:私、あなたが好き。

B:(戸惑ったように)あ……ははは、何の冗談?止めてよー!

A:冗談じゃない、本気よ。

B:……。

A:あなたが好き……。
A(M):真剣にあなたを見つめ、真っ直ぐ言う。
A(M):込み上げてきた涙が瞳から溢れ出る。
A:あなたが、好き……。

B:(小さな声で)……てよ……。

A:(震える声で)好き。

B:(少し大きく)……めて……。

A:(震える声で)好きよ。

B:(大きな声で)あーもう!止めてよ!

A:っ……!!

B:(泣きそうな声で)私だって……あんたのこと……。

A:(泣きながら)……ごめん、ごめんね……。
A:気持ち悪いよね……ごめんね……。

B:ちがっ!違うの!!

A(M):あなたは慌てたように手をアワアワさせながら言った。

B:……私も、あんたが好き。

A:……え?

B:あんたが好きって言ってるの!

A(M):にこり、あなたは綺麗に笑う。
A(M):青褐色のスカートが風に揺れる。

B:ねぇ、キスして良い?

A(M):あなたは私より少し小さな身体を背伸びさせながら、私の唇にキスをする。
A(M):風鈴の音がウエディングベルのように鳴り響く。
A:(嬉しそうに少し小さな声で)……私、死んでもいい。

B:死んじゃダメ、私が泣くよ?

A:……ずっと、あなたのこと、見つめていたの。
A:あなたは可愛くて目立つから……私なんか隣に並べないと思ってた。

B:それは私も一緒だよ!あんた、自分が思ってるよりモテるからね?

A:ふふっ……!
A(M):あなたの青褐色のスカートが何度も風で揺れる。
A(M):入道雲がさっき見た時よりも大きくなっていた。

B:今日は帰さない……(笑いながら)なんて、言ってみたり……。

A(M):ちりん、ちりん。
A(M):私の鼓動を表す様に、風鈴が綺麗な音色を奏でる。
A(M):あぁ、ほら、青褐色のスカートのあなたが愛しそうに笑った。


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