新時代を1歩ずつ進む

日本の終身雇用はもう終わった。これからの時代は多様性の時代。
会社にぶら下がっていても将来は保証されない。
なんて言葉をよく耳にするようになった。

だけど、それは大企業だったり、先見的な目を持った会社さんだけに当てはまる内容ではないかなと、思うことがある。
まだまだ会社におんぶにだっこされたい人はいっぱいいるし、会社もよほどの人材でない限り甘んじてそれを受け入れていると思う。この価値観を変えるには時間が必要だなと感じるのだ。
なぜかというと、自分がいた会社がそうっだったからである。
口では「若い人材にもっと管理職に」とか「昭和世代はもう次にバトンを渡す時だ」みたいなことを会議で口酸っぱく話す。
会議で、というところがポイントである。その会議に明確な終了時間はなく、本社から来るお偉い方の演説を粛々と聞く会である。
朝から上席の方の到着時間のチェック、お出迎えの人員の確認、飲み物セットなるものの準備。出席者の全員のその日の仕事はストップされる。
これが所謂、無駄な会議に分類されるものではないか。
社長の考えを皆に理解してもらうため、という名目だったが、その1日かかりの会議でもたらされる効果は疑問だった。
皆上席の方の機嫌を損ねないよう、彼が求める答えを予習して、話す。
なにか新しいアイデアが生まれるような、前に進むような感覚は得られなかった。まぁ、こうして一日話を聞くだけでもお給料は発生するし、会社が求めていることなんだから、こういうもんかと割り切っていた。
だが、日に日に強まっていく違和感。そして無力感。

会社はほんとうに変わろうとしているのかな?
こうでも言わないと若い社員が逃げてしまうから、そういう体をとっているだけじゃないかな?
アラフォーに足を突っ込んでいる私から見て、10歳ほど年上の上司たちは心から今を変えようと行動しているようには見えなかった。

モヤモヤして仕事をする毎日。
待遇に不満はなかったし、このまま頑張って出世したいと意気込んでいた。
なのに、なんともしっくりこない。
いっそのこと自分が社長になって仕事したいな…
人生の満足度を決める要素に”自己決定しているか”という要素があるという。私に足りないのはそれかもしれない。
起業を意識するきっかけだった。

夫にそうしたモヤモヤを話すと
「仕事はそういうもんだよ、こうやって文句いいながら黙々やっていくしかないって。」
とサラリーマン定型文のような返しが返ってきた。彼のような人が多数派なんだろう。私もそれを否定はしない。
ママの方が少数派だよときっぱり言われた。

起業した人の3年生存率は3%ほどだという。
厳しい数字だとは思いつつ、やってみないことには分からない。
思い始めると我慢できない性分の私。
実際にチャレンジしてみよう!と思いきって会社を退職した。
実際準備を始めていると、覚悟はしていたけれど、その難しさというか、会社員はいかに楽だったかなぁと痛感する。そして尻込みすることもしばしば。知らない世界は怖い。
下手に会社員生活が長いとなおさら、慣れていないことばかりでとっても精神をすり減らしてしまう。
なにか一つ決めるだけでも迷ってしまう。
ホームページ一つ作るにも一苦労。こんなにいろんな工程があったなんて知らなかった。

私の夢は海の見える場所に開放的なサロンを作って、人を心身ともに健康になれる交流場にすることだ。海が見える場所がいい理由は、波の音を聴き雄大な海を眺めていると、心が鎮まるからである。
そこには健康にまつわる専門家が集まり、ワークショップを開催したり、利用者の相談に乗ったりする。病院、行政、お店など点々で行われる健康づくり活動をぎゅっと一つにして、身近に関心を持ってもらいたい。
地元に根差した個人事業者さんとそんなサロンを作りたい。将来的には地域の病院とも連携して、いわゆる未病を改善し、病気になる人を一人でも減らしたいと夢見ている。
これは私がこれまで生きてきて、健康であることのありがたさを痛感する経験が多数あったためである。何度か経験した入院生活のほか、ぎっくり腰と痔が悪化した時の悶絶具合は人生観が変わるほどの経験だった。 
ごはんも満足に食べられない、まずちょっと動くだけで痛みが身体を駆け巡る。寝返りひとつ打つのもやっとだった。
会社がどうのこうのとか、誰それが気に食わないとか、そんな話は健康だからできること。自分が満足に動けなければ何もできない。
そう実感したからこそ、健康であることに興味を持ってもらい、維持していくためのサポートができたらと考えている。

そして起業することで私の子供たちに会社員以外の働き方、生き方を体現して見せたいという想いもある。ママは頑張るぞ!

やるぞ、と決意して行動し始めて3か月。法人化はまだ先の夢だけど、個人事業主として開業届を提出した。
やるからには形から入りたくて、屋号も考えた。
tetote passerelle(テトテ パスレル)。手と手、そしてフランス語で架け橋を意味する言葉。健康になりたい人とそのサポートをする人の手を取り繋ぎたい。
そんな思いからこの名前を付けた。
夫からは読みにくいし言いにくいとダメだしされた。
でも、ひとまず気に入っているのでこれでいきます。

まだ実績も何もないけれど、1歩1歩進んでいきたいと思います。
自分への決意表明も兼ねて。

#かなえたい夢 #起業#働き方#生き方#アラフォー

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