見出し画像

騙されたくなければ、バカこそ東大に行け!?【ドラゴン桜への批判】

バカとブスほど東大に行け!!

ドラゴン桜といえば、この台詞ですが。

私がこの世で最も嫌いなドラマがこのドラゴン桜です。

このドラゴン桜の名(迷)シーンは、現代社会の病理である「学校化された発想」を象徴していると思います。

台詞

(添付動画 1:50)
例えば、税金、年金、保険、医療制度、給与システム。みんな頭のいい奴がわざとわかりにくくして、ろくに調べもしない頭の悪い奴から多く取ろうという仕組みにしている。

つまりお前らみたいに頭を使わず、面倒くさがってばかりいる奴らは、一生騙されて高い金払わされ続ける。
(中略)
バカは騙されて損して負け続ける。これが今の世の中の仕組みだ。
(中略)
騙されたくなかったら、損して負けたくなかったら、お前ら勉強しろ!

手っ取り早い方法を教えてやる。東大に行け。
(中略)
バカとブスこそ、東大に行け!

社会制度に騙されないために、学校制度に依存しろ!!!

皮肉を込めて彼の言葉を換言すれば、このようになるでしょうか。

社会のシステムに騙されないようになるには、学ぶ必要があるということは誰も疑うことはないでしょうし、私も賛同します。

ただ、その解決策としてなぜ「学校」に通うことを提案してしまうのか。

東大に行かなくても、税金について学べば良いでしょ笑

東大という学校に行けば、すべてが解決されるような発想をしている方がよっぽど「バカ」です。

私は東大に通う学生の友人がかなり多い方だと思いますが、彼らは別に節税のことについて高卒の実業家が知っている方法を知らないし、それどころか基礎控除とは何かすらも知らないのです。

イヴァン・イリッチの「脱学校」をについて私がたくさん言及するのは、このような「学校に行けば賢くなれる」という前提を疑うためです。

東大であれ、どこの学校であれ、学校に通うことで私たちはむしろ自ら学ぶ力を奪われているのではないか、という発想が重要です。

結局、受験勉強をせこせこ頑張っていたような大卒者の方がむしろ(源泉徴収によって)制度に従順になり、騙されてしまうのです。

「ルールをうまく利用する」のは、学校ではなく、独学で学び続ける力のある人だけです。

そして、往々にしてこのような独力を持つ人は中卒や高卒のような"学校に通っていなかった人"なのです。

学校に通えば通うほどバカになる

私が持つ教育思想の一つに、偏差値の高い学校に通う人ほどバカだという信念があります。

受験勉強が終わった途端、急に本を開くことがなくなったり、学校を卒業した途端、「もう勉強しなくて良い」と口走ったりする彼らのどこが頭が良いのでしょうか?

イリッチはこう彼らに言っています。

あなた方は、学校に通うほど頭が悪いのか?

イリッチ紹介

私はこの言葉がとても好きです。

高学歴者は、学校に通うことで「学んだ」のではなく、「バカになった」「学ぶ力を奪われた」のではないか?という発想がイリッチの根底にはあります。

騙されたくなければ、"独力で"勉強しろ!

「東大に行けば騙されなくなる」という安直な発想こそ、学校化されたものであり、制度依存の状態です。

イリッチは、「バカこそ東大に行け」と叫ぶこの先生こそ、バカだと指摘するでしょう。

あなたは学校で手取り足取り教えてもらわないと、税金のこともわからないのか、と。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?