仕事をサボるほど面白い小説見つけたんでご紹介します
みなさん、「ノワール・レヴナント」って小説をご存知ですか?
著者は浅倉秋成さん。ちょっと調べてみたら2012年に発行されたようです。10年以上前の作品ですね。
簡単にあらすじを紹介します。
なお本の紹介文に書かれたことだけですのでネタバレはありません。ご心配なく。
ある青年には不思議な力があった。
彼には他人の背中に数字が見える。その人の今日1日の幸運度だ。「50」を基準とし、50以上ならその日は「ついてる日」となり、50以下なら「ついてない日」ということ。
そんな彼があることから同じく妙な力を持つ仲間と出会う。
一人は「本を指でなぞると、本の中身を全て記憶できる」能力。
別の一人は「毎朝今日聞くことになるセリフを5つ予言される」能力。
もう一人は…。
住む場所も年齢も性別も違うこの4人。彼らはある少女の死によって結びつくことに。
本を指でなぞる中身を全て記憶できる…???
すごくないですか?これもうこの設定を考えた瞬間に「勝ち」だと思います。
いや、でも。
こんな設定があっても結局ストーリーで活かせなければ意味がない。ですよね?
安心してください、活かしてますよ。
こんな個性的な能力を完璧に活かしたストーリー。誰一人欠けてはいけない。そんな登場人物たち。
そしてそんな彼らが立ち向かう大きな謎。これがまたスケールも強大で読み応えがあるんです。
いや、でも。
読んでいて先が読めてしまうような単純な展開じゃ面白くない。ですよね?
安心してください、全然読めませんよ。
そしてもう1つのオススメポイントが語り手の変化。
主人公は不思議な力を持った4人の男女なのですが、その4人の目線で変わるがわる語り手が変わります。
その4人の個性がしっかりと出ており、その4人の語り方が全く違うのです。
ホント4人の作家さんが合わせて書いたオムニバス形式の小説のような…
作家さんってすごいな、とシンプルに思ったわけです。
登場人物の設定、ストーリー、語り手の変化…
これらが本当に感動しました。みなさんにもぜひ読んでこの感動を共有したいと思い今日描かせていただいた、
のですが…
ここまでオススメしといて誠に言いにくいのですが…この「ノワール・レヴナント」
まだ全部読んでません。
今「このボケは何を言ってるんだ」って思った方もいますよね。普通おすすめするときは全部読んでからだろう、と。
安心してください、わかってますよ。
でもちゃんと理由はあるんです。
ズバリ「この小説がまだ終わってほしくない」んですよ。
今自分は全体の85%ほどを読み終わっています。そして残りは物語のクライマックス。
ここを簡単な気持ち、はたまた場所で読むことなんてできない。
静かな部屋で誰にも邪魔されず正座して読まなくてはいけない。
そう思わせてくれるのです。電車なんぞでおっさんと一緒に揺られながら読んだらバチが当たりますよ。
ということで近いうちに読みます。興味がある方もぜひ。
2023/3/26追記
※全部読みましたので感想書きました。お時間ある方、そして「ノワール・レヴナント」見たことあるよ、という方はぜひ見ていただけると嬉しいです。
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