俺のカルテに書かれていた「患者の特徴」を見たら衝撃の事実が
あなたのカルテに衝撃の事実が書かれていたら、どうしますか?
先日、歯の定期検診に行ってきました。
そこで思い出した、昔俺が別の歯医者に通っていた時の話です。
前に行っていた歯科は、診療台は10台ぐらいズラッと並べられた大きな歯医者さんでした。
その分先生や歯科衛生士さんも多いのが特徴で、毎回担当してくれる先生は「その時間に手の空いている先生」方式でした。
先生が毎回違うので信頼はおきにくいですが、予約も取りやすくサクサク見てくれるので個人的に気に入っていました・・・が。
ある日、「親知らず」を抜くことになりましてね。
親知らずの抜歯はそれなりに準備と説明を要するものなんですね。
なので優しそうな女性の先生が、カルテを片手に色々と説明してくれました。
『でらさんの親知らずは真横から生えていて・・・』
『血がしばらく止まらなく腫れる場合も・・・』
『顎の神経のそばなので、障害が出る可能性もあり・・・』
そうですか。
なるほどなるほど。ふぅん。
いや怖えよ。顎の神経がとか怖すぎる、やめて…。
見事に親知らずの抜歯にビビり散らかした俺。
それを察してか、先生は、
『わかりやすい資料持ってきますねっ!』
と言って部屋を出ていきました。
取り残された俺。
しかし先生は戻ってきません。
俺は、キョロキョロと周りを見渡すと・・・気付きました。
あ、カルテだ。
なんとなくふと目が止まり、ちょっとだけ覗いてみました。
そこには備考欄のようなスペースがあり、そこに患者さんの特徴を書き込んでいるようでした。
きっと毎回患者が変わるシステムなので、その患者の簡単な特徴をカルテに書いているのでしょう。
そこに書いてあった俺の特徴には、
このように書いてあったのです。
「薄い顔」
う す い か お
え…俺の特徴って「薄い顔」なん?
30年以上生きてきて、俺の特徴って「薄い顔」だけなん?
いや、もっとさ。「笑顔が素敵」とかさ「オレンジの爽やかな香り」とかさ「たくましい二の腕」とかさ「ツルサラな髪」とかさ。
テンション上がりそうなこと書いてほしいですよね。
事実と異なっても。
薄い顔って。
せめてさ、令和なんだから「塩顔」とかにしてよ。
で、そこまでいったら「向井理に似てる」とかにしてよ。
事実と異なっても。
その後戻ってきた先生は、意気揚々と親知らずの説明をしてくださりました。
数日後、親知らずを抜歯。
家に帰り鏡を見ると、
そこには「顎の少し腫れた薄い顔の中年男性」が映っていました。
カルテの情報って正確だよね。
-Fin-
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?