見出し画像

妊娠中に読んだ育児書3選 #妊娠の記録

つわりが落ち着いた頃から、出産前には育児書をいくつか読んでおかないとという気持ちがあった。何せ初めての子育て。親の接し方が子どもの人生を左右すると考えると、知識ゼロで無責任に育児を始めるわけにはいかない。

あまりたくさん読んでも、実践は難しそうなので、これは必ず参考にしたいという本に絞って読み始めた。私自身が大学院でこれでもかというほど学術的な裏付けをとる重要性をたたき込まれたので、できるだけ科学的根拠に基づいた本を選ぶようにしている。以下、どれもおすすめの書籍たち。


『0〜4歳 わが子の発達に合わせた1日30分間「語りかけ」育児』

イギリスの言語治療士であるサリー・ウォード著。我が家はまずコミック版を買い、その後単行本を購入した。

内容は1日30分間、静かな空間で子どもと向き合う時間を作って語りかける(大きくなったら会話や遊びなど発展していく)というもので、月齢に応じた語りかけのコツ(子どもが主役、一文は3語以内で、高めの声で、など)や、語りかけの時間以外にできることなども紹介されている。

発語はしなくとも、赤ちゃんはしっかりママやパパの語りかけを聞いていて、コミュニケーションを取ろうとしていると知れたことが大きな学びだった。会話ができない赤ちゃんにどう接すればいいか分からずにいたけれど、まずはいろいろ話しかけてみればいいんだと思うと、気持ちがスッと楽になった。

コミック版ではすっ飛ばされているが、単行本を読むと臨床を含めて科学的な裏付けがしっかりしていることがよく分かり、安心して読み進められる。2冊もいらなかったかなぁと思いつつ、仕事に忙しい夫も気軽に手に取ってくれたし、読み終わった後には「自分の親にも貸して読ませたい」と話していて、なるほど、コミック版があれば気軽に人にすすめられるし、無駄な買い物ではなかったなと思う。

『赤いライトで朝までぐっすり 赤ちゃん寝かしつけの新常識』

体内時計の研究でノーベル賞を受賞したマイケル・ ヤング氏の研究室に所属するソフィア・アクセルロッド著。ねんトレについては、さまざまな論文や研究結果をもとに書かれたこの1冊で十分なように思う。

「ねんトレ」と聞くと訓練のようなものを想像しがちだけれど、「本書のねんトレ=赤ちゃんの体内時計を整えてあげて、健やかに自立していくためのメソッド」という印象を強く持った。泣いててかわいそうと、何も考えずにあやしてあげるのが、必ずしも赤ちゃんの成長にいいとは限らないと思わせてくれる本。表紙の写真にあるように、やるべきことがちょっと多いので、できるところから取り入れるつもり。

『0歳からの ニューヨーク流 おうちでできるモンテッソーリ教育』

モンテッソーリ式で育てたいというわけではないけれど、本人のやる気や興味を尊重することや、自発的に行動する力を育む教育法というイメージ(あくまでイメージ)があり、独身の頃から興味があった。モンテッソーリ式の本はたくさん出ているけれど、著者がニューヨークのモンテッソーリスクールの校長で、レビューを見てもよさそうだったのでこちらに決めた。

内容は、ベースにあるモンテッソーリの考え方がしっかり学べて、かつ教具がなくても簡単に取り組める方法が載っていてとてもバランスがいい。根本にある考え方は、先にこの記事で紹介した本たちとオーバーラップする部分があって、腑に落ちる内容が多かった。年齢が上がると結構勉強っぽい部分が出てきて、どこまで取り入れるかはちょっと悩ましいけれど、参考にする程度であれば、難しく考えなくてもいいのかもしれない。


夫とも話していたのだけれど、今回読んだ本も、それ以外に参考にしていることも含めて、大切なことはそんなに大きく違わないのかなと思った。具体的には、(私の解釈では)すべてに共通しているのは「子どもからの発信・行動を尊重すること」と「子どもに安心感を与えるのは秩序ある生活」という2点。出産前に、子育てをする上での軸みたいなものが見えて、夫婦で同じページにいられるのは良かった。もちろん、実際は思っている通りにはいかないだろうけど、迷った時に立ち戻れる軸があるのは安心感がある。

今回紹介した3冊とも、月齢別や年齢別に書かれていて、必要に応じてその部分だけ読むことができる。新生児期~幼児期の参考書として、機を見て読み返したい。