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情報を発信することで成功した事例~後編~

 ホームページに講演会の情報を掲載して少し経った頃、野球肘の疑いで来院されたお子さんがいました。今までに来られたことのない、診療圏外からのお子さんです。お母さまにお聞きしたところ、ホームページの講演会の情報やスライドを見て、野球をやられているお子さんを連れていこうと思ったそうです。そのお母様は野球チームの理事で、その後もチームの子どもたちに何かあった時にご来院されています。

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 この頃から診療圏から少し離れた所から来院する患者さんがだんだん増えていき、院長先生は「結構ホームページを見てきてくれる方もいるんだなぁ」と感じられるようになったそうです。そして、今までやってきたことは間違っていなかったのだと実感されていらっしゃいます。
 この講演会の情報は、そのお母さんに「この医療機関はスポーツについて詳しいだろう」という印象を抱かせました。野球チームは講演会そのものには参加されませんでしたが、診察には来たのです。このように、情報発信を行うことによって想定していないところに情報が伝わることがあります。

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 小学生や中学生という成長期の子どもたちは、体ができあがってしまった成人に比べると怪我をしやすく、ご両親としては、野球によって身体に不調が出ていないかが不安だったに違いありません。そこで講演会を開いている病院の情報をたまたま目にし、良い機会だから一度野球肘の診察をしてもらいたいと行動に繋がったわけです。
 情報を発信したクリニックにも、その情報を得た患者にとっても、どちらにとっても利益になったということです。情報を発信することがいかに大切なことかがわかります。

 この事例から学べることは多々ありますが、中でも重要なことが潜在的なニーズにアプローチし、集患につながり、患者さんにもメリットがあったことではないでしょうか。

医療機関のブランディング~求人・集患の秘訣~ 著者:安岡俊雅((株)DEPOC代表取締役)


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