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分かっているようで分かっていなかったこと

本日、ワクチンの1回目を打ち終えた。

小雨の降る中、余裕を持って10分前に渋谷区の接種センターに到着した。外ではワクチンを待つ人が若者から中高年、外国人まで多数いた。「20分になったら入れますので。もう少しお待ちください。」と、来る人来る人全員に丁寧に説明をしてくださる警備員さんには頭が下がる。
流石に食い下がる人はいないし、混まないようにスムーズな運営に協力する空気がそこにはあった。

定刻になりぞろぞろ並んで会場に入ると、まずは複数の大学生くらいの若い人が、整列を促し、書類のチェック、体温測定をしてくれた。

その後、白衣を着た女医さんの前で問診が行われ、印が押される書類。
僕はそのままスムーズな運営に協力の姿勢で、Tシャツの左袖を捲り上げた。
「注射打つのは次のブースですのでねー」と優しく一言。僕は後ろに並んでいる人に気付かれないように捲った左袖をスッと下ろした。おそらくこの瞬間、僕の体温は1℃くらい上がっていただろう。

注射ブース。さっき左袖を捲り上げる予行練習をしていた僕は他の誰よりもうまく捲り上げた。女医さんは「少しチクっとしますよ、はい〜プスッ」と効果音をつけてくれた。予想外に効果音つけてくれることに気を奪われている間に一瞬でワクチンを打ち終えた。

最後に15分間、椅子に座ってカラダの様子を見る。
目の前には見たことないくらいビッグなスクリーンに富士山・滝・森林の映像が2倍速で延々リピートされていた。これを見ながら心を落ち着かせるということだろう。なんで2倍速なんだろう?心を落ち着かせるなら1倍速、いやちょいスローにしてくれてもいいくらいだ。なんてどうでもいいことを考えていると15分間経過して、小雨の降る外に出た。

この接種センターで務める方々は1日に何十、何百人の人と接しているのだろうか。あのTVニュースで見ていた医療従事者の方々の実態を目の前で初めて見た。このことに自分自身で驚いた。分かっているようで分かってなかった。

また3週間後、2回目摂取してもらいにここに来る。こんな世界は当たり前じゃない。それを当たり前のように黙々と務められている方々のおかげで成り立っていることに感謝して。

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