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「AD経験の下地があるとPMの仕事は面白い」プロダクションマネージャー 寺山幸太|社員インタビュー #4

電通クリエーティブX 広報チームです!
(社名の「X」は「クロス」と読みます。以下、クロス)

今回のnoteでは、プロダクションマネージャー(以下、PM)の寺山幸太を紹介します。2020年にテレビ業界からクロスへ入社し、2022年に正社員登用され、社内のムードメーカーとしても活躍する寺山のバックグラウンドやCMの世界へ飛び込んだ理由、PMの魅力やアシスタントディレクター(以下、AD)との違いについて迫ります。

寺山 幸太(てらやま こうた)
1993年生まれ。大学卒業後、テレビ番組制作会社に入社。AD、制作ディレクターを経験した後、2020年にクロスへ転職。現在はPMとして、「サントリー GREEN DA・KA・RA」や「トヨタ自動車 カローラシリーズ」などのCM制作を担当。

放送作家に情熱を捧げた学生時代

- まずは、寺山さんのバックグラウンドを教えていただけますか。

寺山:小さな頃からとにかく目立ちたがり屋で、クラスで一番のお調子者でした。人を笑わせるのが好きで、M-1グランプリやドリフ、バカ殿をよく見ていて、将来はお笑い芸人になると思っていました。小学校の卒業時に5000字の論文を書くんですけど、「お笑いとは何か」をテーマに書くほど憧れていました。

- 今と変わらない性格だったんですね。

寺山:そうですね(笑)。小学生で始めたサッカーを辞めて、中学生から和太鼓部に入りました。お祭りの半被を着てふんどしではなく、スポーツウェアのようなモダンなデザインの衣装で全員が全身全霊の力で打ち込み演奏します。和太鼓は全身を使って演奏する楽器なので、文化部でありながら、運動部並みに筋トレやランニングで身体を鍛えていました。

お笑いに関しては、M-1グランプリやキングオブコントの予選に中学生から大学生まで出場しました。実はエントリー費さえ払えば、事務所に所属していなくても出場できるんです。当時、同世代で新人だった霜降り明星さんのすごい才能を目の前で見せつけられ、お笑い芸人への夢を閉ざすことになります(笑)。

ただ、お笑いが好きという気持ちは変わらなかったので、作り手側にシフトチェンジしようと、テレビ番組のディレクターやプロデューサー、放送作家や脚本を考える人になりたいなって思っていました。

全国高校生太鼓甲子園で演奏する様子

- 大学生の時、すでにテレビ番組の放送作家を担当されていたんですよね。

寺山:そうなんです。大学1年生の秋には放送作家として働いていました。時間は無限にあったので、テレビ局のスタッフ出入口に張り付いて、好きな放送作家に自分で書いたネタを渡したり、テレビ番組宛にネタを送ったりしていました。

今思えば、すごく迷惑なことをしていたと思うんですが(笑)。とにかく目に留めてもらうように行動したことが実り、放送作家の方から「面白いな、放送作家やってみる?」と声をかけてもらい、放送作家としてのスタートを切ることができました。その後は人脈が拡がっていき、テレビ番組以外に、深夜のラジオ番組の構成作家も任せてもらえました。

- 世の大学生ではなかなか経験できないことばかりですね。

寺山:その代わり、華々しい大学生活は無かったです(笑)。仕事が忙しかったので大学の友達と遊ぶ時間はないし、サークルには行けないし、深夜のラジオ番組終わりで一睡もせずに1限の授業に出席したり。とにかく、ハードな大学生活を送っていました。

CM制作ならイイとこどりできる

- 大学卒業後は、テレビ番組制作会社に就職されたんですね。

寺山:声をかけてくれた放送作家の師匠(フリーランス)に付いていく道もありましたが、次はバラエティ番組を作る制作ディレクターになろうと思い、バラエティ番組を数多く手がけていた制作会社に就職しました。構成作家をしていた時につながったプロデューサーの方が所属されていて、熱心に誘っていただいたことも理由のひとつです。

- どんなテレビ番組を担当されていたんですか。

寺山:バラエティ特番をはじめ、台本のない旅番組、日本各地の歴史や職人さんを紹介する番組などのADを担当していました。企画の案出しから始まり、取材先が決まると撮影許諾の電話をして、スケジュールを立てて、撮影準備をしてといった流れです。3年目の時、他の番組ではADをやりながら、ある番組で制作ディレクターを担当し、自分で番組の内容や構成、演出、音楽などを考えていました。

- 順調に経験を積んでいるように聞こえますが、転職しようと思ったきっかけがあったんですか。

寺山:制作ディレクターになることができて、テレビ業界でやってみたいことはすべて経験させてもらったなと思ったのがきっかけでした。他にも、番組プロデューサーという道もあったのですが、予算やスタッフ、スケジュールの決定権を持てる一方、番組内容や制作に関わることが無くなるので面白くないなと思っていました。

- 次のステージとして、なぜCM制作を選んだのですか。

寺山:映像が好きなことには変わりなかったので、テレビ番組以外の映像制作を軸に転職先を探していました。「映画」「ドラマ」「ミュージックビデオ」と考えたときに、「CMって一番イイとこどりができるな」と思ったんです。

- 具体的にはどういうことですか。

寺山:映画やドラマのようなトーンのCMやミュージックビデオのようなCM、お笑い芸人さんが出演するCMなど、全部なんでも経験できそうなCMが一番面白そうだと思い、CM制作(PM)にチャレンジしようと決心しました。

クロスのような広告会社系の制作会社を含めて7社くらい応募しました。その中でも、大手クライアントのCMを数多く制作していて、予算やスタッフの規模が大きくて新しい経験ができそうなクロスを選びました。

責任感と緊張感、刺激的な毎日

- クロスで働き始めた頃の印象を教えてください。

寺山:「人が多い!」と思ったのは強烈に記憶に残っています。テレビ番組よりも規模が大きいんだなって肌で感じました。テレビ番組の場合、AD1人だけで現場を回すことが少なくないのですが、CM制作の場合は2〜3人のPMでチームを組んで対応することがほとんどです。

- 仕事の進め方で戸惑うことはありませんでしたか。

寺山:テレビ番組とCMという違いはありますが、映像という同じジャンルのコンテンツなので、戸惑う場面はそこまで多くなかったと思います。資料探しや打ち合わせのセッティング、ロケハン、撮影準備、お弁当発注、編集など、ADで経験した仕事が下地にあったので、入社直後も困ることなくCM制作の流れにフィットして、楽しみながら仕事ができていたと思います。

-  テレビ番組とCM、作り方に違いはありますか。

寺山:同じ映像コンテンツですが、制作のアプローチが違います。

テレビ番組は、“事前に決めない、作り込まないスタイル“をあえて選択することが多かったりします。構成や台本には無かった突発的なイレギュラーやトラブルが番組を面白くすることがあるので、大まかなフレームを決めて、出演者に委ねるスタイルが多いです。実際にカメラをまわして撮ってみないと、どんな内容になるか分からないという特徴があります。

それに対してCMは、“事前に決めて、ディテールを作り込むスタイル“です。作り込めば作り込むほど質の高いコンテンツになっていきます。内容を完璧に決めて実制作に臨むので、ゴールに向けて“もっと良くしよう”と改善していける点が、テレビ番組制作との大きな違いだと思います。

- 実際にPMの仕事に就いてみて、いかがですか。

寺山:PMは、クリエーティブコンテンツ制作における司令塔です。制作工程のすべてに深く関わり、中心的な役割を果たします。映像ディレクターやカメラマン、照明などの制作スタッフと密にやり取りすることが多く、自分がハブになってプロジェクトを進めていけるのは、輪の中心にいてやりがいを感じられ、PMならではの醍醐味だと思います。

有名な映像ディレクターやカメラマンに会えたり、さまざまな職種のスタッフと関わることができたり、すべての経験から刺激をもらいながら、たくさんの貴重な経験をすることができるのも楽しいです。

入社前にイメージしていたとおり、テレビやSNSでよく見かけるCM制作に携わることができています。つまらないって思った瞬間は、一度もありません。昔は、カッコいい映像を作ってみたいという気持ちがありましたが、今は純粋にCM制作の仕事を楽しめています。たぶん根本的に、ものづくりが好きなんだなって、改めて気づきました

- 仕事に対する意識の面で、AD時代から変化はありましたか。

寺山:「責任感」をより強く持って仕事に向き合うようになりました。

実は、AD時代は予算管理をすることがありませんでした。テレビ番組を制作するなかで問題が発生したら、番組プロデューサーや制作ディレクターがフロントに立ってくれるので、いわば守られている存在です。

PMの場合は、クライアントから預かった制作予算の管理をはじめ、制作スタッフへの支払い管理、撮影で使用する新商品のセキュリティ管理など、すべてに関わります。仕事内容の幅や深さは、ADとは圧倒的に違います。

CM制作はスタッフの人数も、動く金額も桁違いなので、AD時代と比べると緊張感をもって働くようになったと思います。

中途採用でもフラットに評価

- 入社当時、契約社員からのスタートでしたが、雇用形態についてどのように思われていましたか。

寺山:特に気にしていませんでした。これまでに正社員登用の実績が多くあることはあらかじめ聞いていたので、自分の頑張り次第で上がれるだろうと、狙っていくしかないと思っていました。CM制作は未経験でしたが、3年あれば何とかなるという、根拠のない自信がありました(笑)。

- 2022年10月に正社員登用されましたが、正社員になるために意識していたことはありますか。

寺山:PMのキャリアは、アシスタントPM > チーフPM > アシスタントプロデューサー > プロデューサーという流れでステップアップしていきます。当時は、「3年の間にプロデューサーになる。プロデューサーを登用しない会社はないだろう」と意気込んでいました。

社内にPMがたくさんいる中で、自分を売り込むじゃないですけど、アピールしようと思って、目の前にある仕事をがむしゃらに、来るもの拒まずでいろいろなことにチャレンジしようと前のめりで仕事していました。

- 最後に、これからクロスへの入社を考えている応募者の方にメッセージをお願いします。

寺山:バックグラウンドや肩書き、社歴に関係なく、個人のパフォーマンスをフラットに評価してもらえる環境です。いろいろなことにチャレンジし、成果に向き合って仕事をしていれば、自然とステップアップしていくと思います。

自ら手を挙げれば、希望する案件のスタッフに加えてもらえたり、チャレンジしたいことを応援してくれる文化があります。

テレビ番組に限らず、映画、ミュージックビデオなど、映像制作の経験がある方は、ぜひチャレンジしてほしいと思います!


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