ごはんのにおい。
路地を入ると、なんだか分からないけれど美味しそうなもののにおい。
お昼時の道を歩いていると、
「あ、この先にごはんやさんがある」
の瞬間が分かる。
夜になったら飲み屋さん街になるんだろうなぁ、というごちゃごちゃした路地裏。
水色のポリバケツにゴミを入れている人、
黒のスーツを着て店の前に立っている人、
なんとなく夜の香りが残っている真っ昼間の路地裏。
そこにはラーメンだったり、お肉を焼くにおいだったりがたちこめて、夜とはまた違った顔を見せている。
ごはんのにおいってなんでこんなに落ち着くんだろうなぁ。
はじめて来る道でも、美味しいもののにおいがすると、ほっとする。
お腹がすいているとそのことしか考えられなくなるからなのか。
知らない道の不安も、ごはんのにおいが消し去ってくれる。
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