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勝ち組と負け組について考えた。

時々、『勝ち組』や『負け組』という言葉を聞くことがあります。この言葉のルーツ(元の意味)は、太平洋戦争時にまで遡ることができて、海外在住の日系移民のうち、”最後まで日本が勝ったと信じていた人々のこと”を勝ち組、その反対に”日本の敗戦を受け入れた人々のこと”を負け組といったそうです。「本当なの?」と、現在使われている意味とは全く違う検索結果に驚きました。

現在使われている”勝ち組”の意味は、ビジネスや学業で成功した人や、恋愛や結婚などで”優位に立っていると思われている(?)”人のことを意味するようです。人生には様々な競争がありますが、出世や収入、容姿や恋愛などで有利な立場や状況にある人達を指すようです。しかし、このように勝ち組の定義は非常に曖昧あいまいです。”こんな人が勝ち組だ”という明確な定義はありません。

最近、”勝ち負け”に関する面白い事実に気が付きました。将棋や囲碁の試合では、負けた方が「負けました/参りました」と降参します。しかし、欧米での表現は異なっていて、「You win. (あなたの勝ちだ)」と言います。このメンタリティ(精神性)の違いはどこから来たのでしょうか?。日本の場合は、”私の方が劣っています”という謙譲表現ですが、欧米の場合は”あなたの方が私より優れています”という尊敬表現です。”勝ち負け”に関しても、このように背景となる文化によって、捉え方の違いが大きいことに驚きです。

バスケットボールの人気マンガ『スラムダンク』のモブキャラである安西先生の有名な台詞セリフに、「あきらめたら そこで試合終了ですよ・・・?」というのがあります。何をもって”勝ち”となるかはわかりませんが、あきらめない限り勝敗は決まりません。しかし、そこまで勝敗にこだわる必要はないかもしれません。 

安西先生の名台詞

勝ち組/負け組に関するコメントで、面白いものを見つけました。真っ赤なスーツに身を包んで、最近では知的なコメンテーターとして活躍しているカズレーザーさんが、勝ち組負け組に関して次のような含蓄のあるコメントをしています。

「難しい質問ですね・・・。本当の勝ち組は、そんなことを気にしていない人なのでは?」と結論付けています。いちいち他人と比べて、優劣を考えている時点で、本当に幸せな人生は歩めません。カズレーザーさんのように、他人の目を気にせず、自分の人生を最大限に楽しんでいる人が”真の勝ち組”と言えるのかもしれません。

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