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カラオケパブの思い出

カラオケが一般的に普及し始めた40年以上前、カラオケの機械が置いてあるのはオジさんたちが通う”女性が接客する”スナックなどの飲み屋さんだけでした。なので、お酒の飲めない高校生は、まだカラオケの楽しみを享受できませんでした。大学生の場合は、成人していてお金さえあればスナックに行くことは出来ましたが、カラオケ以外の余計な出費を覚悟しなければなりませんでした。カラオケは最初は、若者にはハードルが高い娯楽でした。

そんな時に現れたのが、比較的リーズナブルな値段でお酒が飲めて、カラオケが歌えるカラオケパブでした。私も大学生の頃は、主にカラオケパブで歌っていました。カラオケパブは比較的広い室内に、テーブル席やカウンター席があり、タイトル画のようなカラオケ用のステージがありました。カラオケパブには接客をする”オネエさん”はいませんから、比較的安い値段でお酒が飲めます。

カラオケボックスは、純粋にカラオケがメインで、お酒を頼まなくても歌えますが、カラオケパブは時間制限付きの飲み放題があったり、ウイスキーのキープが出来たりしました。当時、若者の間で流行っていたのは、男性アイドルでは田原俊彦さん・近藤真彦さん、女性アイドルでは松田聖子さん・小泉今日子さんなどでした。

私はアイドルには興味がなかったので、当時人気になり始めたサザンオールスターズさんの歌や、その頃は既にベテラン歌手になっていた郷ひろみさんの歌を歌っていました。信じてもらえないかもしれませんが、割と歌は上手な方で、『恋人も濡れる街角』や『二億四千万の瞳』などをよく歌っていました。

カラオケパブには”お客さんを盛り上げるための”独特のノリがあって、注文が入った曲名を勝手にアレンジして返事を返していました。例えば、『セーラー服と機関銃』を頼むと、「ハ~イ、セーラー服と一晩中!」と言ったり、『お嫁サンバ』を頼めば、「ハ~イ、泳げサンマ、一丁」などと言われました。ひょっとすると私が行っていたカラオケパブだけかもしれませんが・・・。

カラオケ文化も、時代とともに変わって来ました。いまは”一人カラオケ”も珍しくないようです。私は、ここ十年以上はカラオケのある場所行っていません。

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