見出し画像

言語の進化 ”鼻濁音”の消滅

  鼻濁音(びだくおん)という言葉を聞いたことがありますか?。鼻濁音を初めて知ったのは、大学院生の時でした。大学院生になって与えられた院生部屋には、先輩たちが残していった古い本や辞書が置いてありました。その中の日本語辞書に、”か゚き゚く゚け゚こ゚” のような見たことのない平仮名が書いてありました。「何だこれは?。日本語か?」と、辞書の最初の方を読むと、鼻濁音をこのように表記すると書いてありました。しかし、肝心の鼻濁音自体がわかりませんでした。

 鼻濁音とは、「が、ぎ、ぐ、げ、ご」のガ行の音を「んがんぎんぐんげんご」というふうに、鼻の方へ抜いた発声法です。 「か゚、き゚、く゚、け゚、こ゚」というように、カ行に半濁音をつけた表記もされるようです。鼻濁音は東京方言の発声法です。現在のことは知りませんが、昔は、アナウンサーになると鼻濁音が使えるように、みっちりと発声法を練習させられたようです。

  私が育った田舎では、鼻濁音がありません。国語の授業でも、鼻濁音を習った記憶がありません。成人を過ぎてから、鼻濁音の存在に初めて触れました。鼻濁音を知った当時、既に鼻濁音は消えつつありましたが、今ではほとんど聞くこともありません。やはり、ネイティブな東京人以外には鼻濁音は難しいので、いずれ消えていく定めは変えられないでしょう。これも言語の運命です。

『NHK日本語発音アクセント新辞典』には、鼻濁音の発音法則が詳しく載っているそうです。興味のある方は、どうぞ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?