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コドモはオトナの行動を見て育ちます。

子供は大人の真似をします。人間に限らず、生物の多くの種類では、親を模倣することで、餌のとり方や天敵からの身の護り方を学びます。鳥の雛などが、最初に動いたものを親として認識するいわゆる”刷り込み”は、”模倣するべきお手本”をいち早く見つけるための、遺伝子的な仕組みなのかもしれません。

刷り込み(imprinting;インプリンティング)は、動物の生活史のある時期に、特定の物事がごく短時間で覚え込まれ、それが長時間持続する学習現象の一種を指します。先程の説明のように、雛が孵化してすぐに動いたものを親として認識し、死ぬまで親と思い続けることが刷り込みの例として紹介されます。

ガンの仲間の雛は、親の後ろを追いかけて移動する習性があります。この習性を利用して、ガンを雛から育て、ガンと一緒に空を飛ぶ夢をかなえた人のドキュメンタリー番組を見たことがあります。刷り込みを利用すれば、このようなこともできてしまいます。

良いことも悪いことも、子供の時には親をマネします。子供の近くにいる親が、最も身近なお手本なのです。時々、子供が虐待された悲惨なニュースを聞くことがあります。この時、多くの場合では加害者の親が、自身の幼少期に虐待を受けています。とても悲しいことですが、虐待が虐待を生むという負の連鎖が続く場合も少なくないのです。

都会では核家族化が進み、二世帯以上で同居する例は少なくなったので、嫁姑問題も少なくなっているのでしょうが、昔は”嫁いびり”が存在していました。この嫁いびりの根底には、”姑根性”と言われる”昔いびられたので、いびりかえす”という心理が働いています。

いつの時代にも、お手本にしてはいけない”悪い大人”がいます。「人の振り見て我が振り直せ」ではありませんが、悪いお手本を反面教師にして、人の手助けができる優しい大人になりたいものです。少し、”良い人”感を出し過ぎたかもしれませんが・・・。

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