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気分変調対策のポイント

盛夏も過ぎ、涼しい日が急激に増えたように感じますね。季節の変わり目というのは、体調を崩しやすいので皆さんどうかご自愛ください。そして、「体調を崩す」といったのは何も身体だけの調子だけではありません。心、もっと正確にいうと、脳という身体の臓器の(一部の)不調でもあります。以下には、至極一般的ではありますが、心(脳)の調子を崩した人向けの対策諸々を私自身に向けたメモも兼ねて纏めておきました。参考になるところがあれば。

経験をもとに手短に纏めておきます(2,000字程度)。あたりまえですが、いちばん正確な情報は医療従事者(精神科医)から訊いたことです。因みに、私の診断名は双極性障害Ⅱ型と自閉症スペクトラム(ASD)です。

理想

精神病の気分変調の対策は、落ち着いているときに立てて、ヤバくなる前に先手打って潰す事がミソ。先手必勝です。

希死念慮は何の前触れもなく生じることもありますが、経験上、小さな不安や焦りなどが前兆として現れることが多いように思います。
このような精神的な不調が現れたな……と思ったら、それが小さいうちに潰すことです。
後述する方法を使ったり、抗不安薬を飲むなり、睡眠導入剤を飲んで寝てしまうなりですね。
具体的な方法(飲む薬の種類なり)は各人によって異なりますので、医師に相談してください。

ほんとうにピンチ(死にそう)になったときは…

①頓服を飲んで寝ろ
②身近な信頼できる人に電話して落ち着くまで繋いでもらえ
③病院が開いてる時間なら電話かけて対応を仰げ

くらいしかアドバイスがないです。(すんません)

基本的に「死にたい」というときは、「死にたい」という気持ちで脳内のメモリが100%占有されている状態であること(視野狭窄)が多いので、対策の方針としては、脳の機能を強制的にストップさせる(≒①薬の力で眠るなど)、脳内メモリに「死にたい」以外の思考を挟む(≒②「死にたい」以外の思考の占有率を上げる)

※ただし、外力なしで(自分の力だけで)脳内メモリから「死にたい」気持ちを追い出すことは非常に困難なので外力(ここでいう身近な信頼できる人/医者や心理士の助力)を借りることになります。したがって、③専門家による薬的療法ないしは心理療法(しかし、後者は効果が出るまでに時間がかかる)という選択肢が出てきます。

何かに没頭するということ

特に、②の「何か他のことで思考を占有する」というのは非常に大切で、これができるかどうかが生死を分かつ、と考えています。死ぬ以外の思考をinsertする。

以前、お笑い芸人のオードリー若林正恭さんが「孤独の対義語は没頭だ」というようなことを述べておられたと記憶しているのですが、まさにそのとおりで、孤独である人の多くは「自分が孤独である」ということ以外、何にも没頭できていないのです。つまり、意識が自分の方ばかりに向いている。(自分には友達がいない、自分には恋人がいない、自分は誰にも相手にされない、そんな無価値な存在だ…etc.)

没頭するのはどんな対象でも構いませんが、強いて言うならば、内省的なことよりも外界の出来事に没入していった方が予後が良いと思います。

内省的な没頭(例えば、自己分析等)というのは、負の方向に反転したとき、容易に自己否定につながるからです。したがって、回復期での自己の内部に対する掘り下げ(これも心の調子が良くなってきたら、やった方が良い場合もあります)はなるべく控えて、外界の事物・出来事、とりわけ花鳥風月への関心を高めることが心身の健康を取り戻すのに大きな役割を果たすでしょう。

「あの花はなんていう花だろう?」「どういう種別でどういう特徴を持っているのか?」また、「その生態は何か?」等、そういうことに没頭している間はあまり「死にたい」とか考えないでしょう?花に限らず、あらゆる自然の環境・事物・出来事に身を浸すことで、脳内メモリから「死にたい思考」を排除することができるようになってきます。(もっと逼迫したときは精神科専門医による薬的療法一択ですので、決して自分の力で解決しようとせず、専門家の力を借りましょう)

精神状態が悪い原因とその解決策例

あと、精神状態が悪いときはだいたい、
❶寝てない(睡眠時間や質が不足している)
❷生活のなかに「楽しい!」と思えることが入っていない
❸常に気を張っている(リラックス時間がない)
❹他者の役に立っているという実感が得られていない(自己無価値感の増幅につながる)
❺あまり人と喋っていない(ストレスを発散できていない)
❻孤独である(自分で1人でいることを選んでいるのではなく、強制的に1人でいることを選ばされている状態)
のうち、1つ以上に該当する場合がほとんどだと経験上考えます。

それぞれの解決案として、
❶眠る時間を”予定”に組み込む、睡眠導入剤の利用、運動
❷趣味や没頭できる何かを探す、美味しいものを食べる、たくさん本を読んだり(あるいは映画を観たり、漫画を読んだり、音楽を聴いたりetc…)外に出たりしていろんな刺激に触れる、知らない街のビジネスホテル等に泊まりそこで1日生活してみる(いわゆる外籠り)
❸温かいお風呂(≠ シャワー)に浸かる、自分の好きな香りを嗅ぐ(お香など)、ホットアイマスクをして目を閉じる、マインドフルネス瞑想を行う
❹他人からの頼まれごとに応える(家族に対するちょっとした手伝い等で可)、場合によってはボランティア等に参加してみる
❺久しぶりに友人に電話をかけたり/LINEを送ってみて、食事なんかに誘ってみる、趣味の集まりに参加する(最近は文化センターなどで趣味に関する多数の講座等が開講されているので、それに課金してみる)、ネットで喋れそうな人を見つける(会う人は選びましょう)
❻「自分は孤独(という時間)を得た」という思考の転回、趣味や楽しみに没頭する、とりあえず散歩してみて外界のいろいろなことに関心を逸らす等々を考えます。

最後に

かんたんに気分変調について私の経験に基づいた対策等を纏めておきました。身体の動きに精神の動きが付いてくるということも多々ありますので、それほど状態がひどくはないという人は、ひどくなる前に、身体を(運動のみならず色んな意味で)動かしてみて、精神の回復を図ってはいかがでしょうか。むろん、重い精神病患者はそれどころではないと想像できますので、なるべく早く精神科専門医を受診することをおすすめします。その際に、自分の症状や困りごとを箇条書きでよいのでメモをし、そのメモを持参すると医者も治療が施しやすいですし、治療が奏功する可能性も高まると思います。以上。皆さま、おだいじに。

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