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ショート小説「あかり」



わたしはしがない電気屋。

苦労の絶えない電気屋だ。


現場での立場はだいたい下の方・・。


それでも続けてこれるのは

「あかり」を灯す仕事だからだ。


苦労の末「あかり」を灯す瞬間は


ムスッと仕事をしている職人も


工期に追われる監督も


皆んなの顔に「あかり」が灯る。


「おぉ〜、やっぱ明るいなぁ〜!」


わたしはその瞬間が一番好きなのだ。

だから、電気屋はやめられない。


わたしはしがない電気屋。

そして助べぇな電気屋だ。



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