見出し画像

【ファンフルエンサー】DeNAの考える新たなインフルエンサーマーケティング(前編)

こんにちは。DeNA のモリシーです。
突然ですが、皆さんインフルエンサーマーケティングときいてなにをイメージしますか?
「自分たちの商品やサービスを影響力のある有名人に紹介してもらう」というのが一般的なイメージだと思います。
一方で、広告など企業発信のメッセージが届きづらくなっているという時代背景があり、ただ有名人に紹介してもらうだけだとこれまでのような施策効果が得られなくなってきている、と感じることが増えてきていました。
そこで、DeNAでは新たなインフルエンサーマーケティングの取り組みとして「ファンフルエンサー」の活用を推し進め、大きな成果が出始めています!

第三弾以降の記事では、実際のDeNAのマーケターたちのチャレンジ事例についてもご紹介していきます。今回はインフルエンサーマーケティングとその先のファンフルエンサーマーケティングについて、両方をDeNA内でリードしてきた桜井さんに話をきいてきました!

顧客理解の強みを活かしインフルエンサーマーケ担当に

桜井悠子
横浜DeNAベイスターズビジネス統括本部広報・コミュニケーション部広報グループ
マーケティング統括部マーケティングサービス部デジタルメディアプランニンググループ兼務

モリシー「桜井さん、本日はよろしくお願いします!チャレンジ事例第1号は桜井さんと決めてました!」

桜井「ありがとうございます!笑 本日はよろしくお願いします!」

モリシー「まず、桜井さんがDeNA入社から今まで、どのような業務を行ってきたのか教えてください。」

桜井「2017年入社なので今年で6年目になります。最初は、逆転オセロニアのマーケティングプロデューサーの採用枠で入社しましたが、まったくの未経験だったのでどちらかというとアシスタントの立場でマーケティングを広めに見ていました。そこから、独り立ちしようとなって、某IPを使ったゲームタイトルに担当が変わり、マーケティングの責任者の立場として、戦略を考えたり、施策プランニングをやっていました。」

モリシー「2つのゲームタイトルで、広くマーケティング領域を担当していたんですね!」

桜井「はい、そうです。しかしそのあと、大きくキャリアチェンジをします。これまでは、ジェネラリストとして長くやってきましたが、そこからスペシャリストとしての側面も磨いて行くことができれば、さらに市場価値をあげていけるよね。というマネージャーからのアドバイスもあり、そのタイミングで最近までいたデジタルマーケティングの部署へ異動しました。そこではデジタルマーケティングの「インフルエンサーマーケティング」のポジションに就かせていただき、当時マーケティング部門はゲーム事業部の傘下にあったため、ゲームのインフルエンサーマーケティング、中でもYouTuber施策と呼ばれるYouTuberさんとのタイアップ動画の施策を担当していました。」

モリシー「なるほど。そこからインフルエンサーマーケティング領域のスペシャリストになっていったのですね。DeNAではYouTuberが台頭してきた黎明期からインフルエンサータイアップ施策を業界トップレベルで実施してきていて、当時DeNAのプロモーションの中でも主要施策の一つでしたね。」

桜井「はい、担当になる前からYouTuberさんの動画をみるのが個人的な趣味だったので、どのクリエイターさんがどういった特徴があるのか、どういったリスナーさんがいるのか、の肌感も持っていたので、自分の強みが活きるよいキャリアチェンジだったと思います。」

モリシー「まさに顧客理解の強みが活きた形になったんですね!」

桜井「そこから、ファンマーケティングの部署に異動し、引き続きインフルエンサーマーケティングを担当しながら、インフルエンサーマーケティングの発展版として、ファンフルエンサーマーケティングという、影響力問わず多方面に愛を発信してくれるファンのインフルエンサーにアプローチする新たなマーケティング手法を生み出すプロジェクトを推進してきました。」

桜井「社内にファンフルエンサーの考えが浸透したタイミングでデジタルマーケティングの部署に戻るのですが、少し経ってから新たなチャレンジがしたいと思い、自らの希望で現在は横浜DeNAベイスターズに出向し、公式YouTubeチャンネルの運用業務をやっています。」

DeNA流インフルエンサーマーケティングの考え方

モリシー「入社6年目とのことですが、様々な業務を担当されておりますね!次に、桜井さんの専門領域である、インフルエンサーマーケティングについてよりお話をお伺いしたいです!インフルエンサーマーケティングのスペシャリストとは、どのようなポジションなのでしょうか?」

桜井「その名の通りインフルエンサーを起用したマーケティング施策を推進していくのですが、その領域を事業部横断で行うポジションになります。インフルエンサーマーケティングといってもいろいろな手法があります。下の図が、その手法を四象限で整理した図になります。一番、主流なもので言ったらインフルエンサーとのコラボタイアップですかね。このようにやり方はさまざまですが、事業部側のマーケティング課題に合わせて幅広くやっています」

モリシー「インフルエンサーマーケティングの強みとはなんでしょう?」

桜井「インフルエンサーマーケティングでは、従来型のマーケティングとは異なり、インフルエンサーを介すことで、消費者視点を取り入れた共感性とそれに伴う訴求力の高い宣伝を行えることが強みになります。また、インフルエンサーの選定、企画を工夫することで、適切なターゲットにリーチすることができ、大きな話題を作り上げることができることも特徴です。」

YouTubeショートでの新たなチャレンジ

モリシー「桜井さんはインフルエンサーマーケティングの効果を最大化するために、様々なチャレンジを行ってきたかと思いますが、そのご紹介をお願いします!」

桜井「最先端を走れるように、常に新しいことをやるようにしていました。例えば、YouTubeショートを活用したインフルエンサーマーケティングです。当時、YouTube自体が新たな投稿フォーマットとしてのYouTubeショートを広げることに注力していましたし、いちユーザーとしてYouTubeショートがこれからより大きくなっていくことは見ていて強く感じたので、いち早くYouTubeショートのタイアップ施策にチャレンジしました。動画の尺が短い分、伝えたいメッセージが伝えづらいというデメリットはあったのですが、クリエイターさんの特徴を活かして短い尺にうまく訴求メッセージを盛り込むことで、想像の何倍以上もの成果を出すことができました。」

モリシー「YouTubeショートは2021年から使えるようになった機能ですよね。新しい機能やツールも活用して、トレンドを押さえながら新しいチャレンジをしていくのは非常に重要ですよね!」

桜井「YouTubeショートについては、まずはゲーム事業にてタイアップ施策を試したのですが、そこで得られたショート動画の知見をスポーツ事業にも展開しました。YouTuberさんを起用したプロモーション施策ではないのですが、横浜DeNAベイスターズ(以下ベイスターズ)の公式YouTubeチャンネルでの新規チャンネル登録拡大を目的にリーチ力が高いショートの投稿本数を大幅に増やしました。タイアップの取り組みでの示唆からYouTubeショートでも再生数だけでなくいいねやコメント数がレコメンドロジックに重要だという仮説があったので、ショート動画のタイトルをファンの皆様から募集し、タイトル案をコメント欄に記載してもらう、という施策を実施しました。その結果、コメント数が増加してアルコリズムに引っかかり再生数が急増しました。この手法は再生数が伸びるだけでなく、ファンの皆さまにも喜んでいいただける非常によい施策フォーマットとなり、その後も定期的に同様の施策を実施しています。」

モリシー「この【ハマの大三角形】がファンの皆さまから募集したタイトルですね!」

桜井「タイトル募集でコメント数を増やすことによるレコメンド強化に加えて、ファンの皆さまが考えた非常によいタイトルを付けることによる再生率の上昇の相乗効果で、100万再生を達成することができました!」(後編に続く)

インフルエンサーマーケティング領域において、最先端を走るため、多数のチャレンジを行ってきた桜井さん。
後編では、インフルエンサーマーケティングの進化版であるファンフルエンサーマーケティングの詳細についてお話いただきます!お楽しみに!