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JOURNEY TOWARDS DELIGHT ── 2024年を告げる、DeNAの贈答品(後編)

みなさま、明けましておめでとうございます。
2023年4月にDeNAに新卒で入社したデザイナーの滝と田中です。

DeNAでは日頃お世話になっているみなさまへの新年のご挨拶として、「年賀状」「贈答品」をお渡ししています。
これらのデザインは毎年、デザイン本部の新卒デザイナーが主導し、社内のさまざまな部署と協力しながら作り上げています。

前編の年賀状に続いて、今回はコンセプトやデザインにこだわった贈答品の制作の裏側をご紹介します!


ひとときを楽しむ、贈答品

コーヒードリップバッグ、クッキー、メッセージカード

1.コンセプト

今年は「囲んでほっとひと休み
ドリップコーヒー&クッキーセット」をつくりました。お取引先の方たちが数人でテーブルを囲み、ほっとするひと時を楽しんでもらいたいという思いが込められています。

2024年はどういったものを制作するか考えるにあたり、まずは過去に贈答品をお渡ししたことのある方を対象に社内でヒアリングを行いました。解像度を高めるために、贈答品をお渡しする目的やシチュエーション、過去の事例、期待していることをお聞きしました。ヒアリングをふまえ、制作する内容物を選定する軸を下記のように定めました。

・対面での挨拶が増え、手土産を渡したい
・なるべく多くのお取引先に感謝を伝えたい
・誰か一人ではなく、みんなで楽しめる
・出社機会の増えたお取引先の方々が、対面で楽しめる

Figmaでの制作風景

他社の事例や新年の贈り物を中心にリサーチした結果、選定した軸と一番合うものとして、ドリップコーヒーとクッキーのセットを選びました。仕事の合間などに誰でも気軽に楽しむことができます。制作する際にデザインの自由度が高いことも魅力的で、体験に沿ってつくり込むことができました。また、限られた予算の中で1セットの中により多くの個数を詰められたので、よりワクワク感のあるセットになったのではないかと思います。

内容物が決まったら、パッケージの検討も進めました。詳しくは次の章で触れます。

2.デザイン

①パッケージ

内容物を詰めるものとして、筒型のパッケージを制作しました。お取引先の方が受け取った時にパッと目を引き、蓋を開けた時には中身が程よく詰められていてワクワクするような体験を作りたかったということが一番大きな理由です。サイズ感は、受け取る方のワクワク感に加えて、弊社からご挨拶する際の持ち運びやすさや手渡しやすさも考慮しています。

また、単に内容物を包装するだけでなく、弊社から贈答品が届いたことをより知ってもらえるような形にしたいという思いもあります。社内でお土産のお菓子箱を、ペン立てや小物入れにする社員を見かけたのがヒントになりました。これらをふまえて業者さんと相談し、筒型のパッケージをつくることにしました。

デザインは、年賀状のキービジュアルを用いて、余白をゆったりとった上質な印象にすることを心がけました。イメージに合うように、素材はテカテカしたものよりもさらっとしたものを選んでいます。また、蓋の部分はお渡しする際にズレることがないよう、切れ目にキービジュアルが被らない浅めの作りにしました。蓋を浅めの作りにしたため、簡単に外れないよう、後ろには金色のシールを貼っています。

②ドリップコーヒー

続いて、ドリップコーヒーバッグのデザインについてご説明します。
「囲んでほっとひと休み」というコンセプトにもあったように、仕事の合間に簡単に楽しめるワクワクする仕掛けをドリップバッグ自体に作れないか?と考え、体験やデザインの案出しを進めていきました。

書き初めやコマ回し、福笑いなど正月にまつわる遊びやモチーフを選出していく中で、当初はオフィスでも気軽に楽しめる体験として福笑いを選びました。当初はドリップバッグに福笑いの面を印刷し、顔パーツを用意し福笑いを仕事の合間に楽しんでもらおうという想定でした。しかし、受け取った側が福笑いの顔パーツを切り抜く手間や、顔パーツを配置していない時のドリップバッグの見栄えの良し悪し、オフィスだからこそ好む手軽さを考えた結果、ダルマに好きな目を描き入れて楽しむという体験に変更することにしました。

目を入れている様子

今回採用したドリップバッグは紙素材のため、ボールペンやマジックペンなどで目を入れることができます。ダルマは新年に新たな願掛けをするのにふさわしい縁起物ということで、縁起物感、お祝い感を出すことを意識しながらデザインしました。赤、黒、黄色とお渡しする上でふさわしい意味合いの色をチョイスしています。

赤:家内安全・開運吉祥 黒:商売繁盛・社運隆昌 黄:金運上昇
※諸説あり

最終的には、年賀状のキービジュアルや他の贈答品と合わせた時に浮かないようにトーンや色などを微調整して完成しました。

③クッキー

アイシング部分はキービジュアルのグラデーションを背景にし、全体の統一感を出しました。甘いクッキーのため、暖色系でポップで可愛らしい印象にしました。

④メッセージカード

メッセージカード

より楽しんでいただくため、新年のお祝いの気持ちが伝わるメッセージカードも用意しました。

表面はキービジュアルにお祝い言葉を添えて、裏面は贈答品の楽しみ方の説明をイラストで描き下ろしています。表面のビジュアルと競合しないよう、シンプルなトーンでわかりやすいシルエットを目指してデザインしました。それだけではなく、よく見るとビジュアルと同じようなかすれた表現のテクスチャーを載せていたりと、細かいながら贈答品としての統一感と上質感にこだわりました。

最後に

ここまで年賀状・贈答品の制作経緯や裏話をご紹介しました。
最後に、年賀状プロジェクトを終えた新卒デザイナーの感想です。

全ての制作物にコンセプトを細部まで落とし込み、DeNAならではの楽しい体験をお客さまに届ける。何もない状態からものづくりをするプロセスを経験して色々勉強になりました。
やることと考えることがたくさんありましたが、助け合えるメンバーと相談できる先輩が周りにいたことで、最後までやり切れてよかったです。(項)

DeNAらしさと新年らしさを満たしたコンセプトを作るところから、具体のデザインに落として納品するところまで任せていただき、モノづくりのプロセスを一貫して経験することができました。新卒同期でプロジェクトのオーナーシップをもち進行していくというのは難しさもありましたが、やり切ることができ嬉しかったです。また、同期で持ち寄ったリファレンスの違いやそれぞれの制作物を見れたことも大変面白く勉強になりました。(滝)

配属後初めて新卒同期と一緒に仕事ができた取り組みだったので、大変思い入れが強いプロジェクトになりました。同期でも全く異なる視点を持って、異なるスキルを活かしながら納品まで駆け抜けることができました。
また、今まで本格的に印刷物を扱ったことがなかったので、入稿直前までフォントやグラフィックを細かく詰めていく作業が大変勉強になりました。ご協力いただいたみなさま、本当にありがとうございました!(田中)

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
2024年も、DeNAをよろしくお願いいたします!

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Cocoda
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