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Candidate Experienceの実践をいち人事の立場で考えてみた

<はじめに>
株式会社ミラティブで人事をしている、井上です。普段はTwitterで社内のことやゲームのことを垂れ流しています。今回は巷で少しずつ話題になってきたCX(Candidate Experience)についての投稿となります。

このエントリは、株式会社キャスターさん主催の「採用 Advent Calendar 2019」に当てた投稿で、私は17番目です。私を除くと並み居る採用猛者たちが寄稿しているので、他の記事も読んでみてくださいね。昨日のさとけんさんの記事、とても良かったです〜。

<今回の内容について>

実は先日(12/5)、HeaR株式会社さんにお誘いを受け、CXに関するトークセッションに登壇させていただきました。弊社から出させていただいいている採用ピッチ資料をきっかけにお声かけ頂いたようで、転職潜在層に提供するCXについてお話していました。当日はCXに興味のある企業の方ともお話しさせていただき、事例を交換したりしており。ただ、少しだけお喋りな私としては、喋り足りなかったテーマがあったので、そちらを記事にしようと思った次第です。

今回お話したいCXの定義

CXに関する記事としては、検索上位のこちらが詳しいと思います。採用に興味のあるみなさんは、私より詳しいと思うので詳細は差し控えますね。
https://seleck.cc/candidate_experience

昨今、ほにゃららエックスという言葉がとても増えている印象ですが、「Employee Experience = EX」然り、いつからか「誰かの体験」に焦点を当てた改善や取り組みが話題を集めるようになってきました。世の中は基本的に便利になっていっており、人間は少しずつ意味報酬を求める生き物になっているという事なのかなぁと思います。

さて、CXが話題になっているように、採用の世界にもその波が来ています。今回私がお話ししたいのは、文頭で触れたCXイベントでテーマとなっていた「マスに対して提供するCX」ではなく、「個に対するCX」です。

特に重要だと思う「選考途中の体験」について

個に対するCXというのは、選考フローにありがたくも載ってくれた「候補者」に提供するCXです。ありがちな話から入りたいのですが、「カジュアル面談だと思ったら面接だった!」系の食い違いは定期的に話題になる印象です。私は経験した事がないのですが、明確には2つのケースがあると思っています。

1つは、カジュアル面談とか、面接とかいった「立て付け」が面接官に共有されていない事。選考オペレーションにおける怠慢が認識のズレを生んでしまうケース。「やだなぁ」と思われる事は多いミスですが、解決するためにやる行動はハッキリしていて、是正は簡単だと思います。やるだけ。

2つめは、そもそも候補者自身の希望をヒアリングしていないケースです。これはちょっと厄介で、色んな求人媒体が企業との接点をカジュアル化する中で生まれた負の側面じゃないかなぁと思っています。こちらは「やだなぁ」が生じても度合いは低いものの、次のステップに進んでもらう為の「良かったなぁ」に寄与できないすれ違いに発展するのではと考えています。

現場に流れる"カジュアル面談とは"という違和感

2つめを深掘りしますが…
そもそも、「カジュアル面談」って何なのでしょう。カジュアルと言いつつ、面接とは言葉のトーンが違うだけではないでしょうか。別にこれまでやってきた事は話が及ぶならお聞きしますし、転職活動がどんなフェーズか、聞いておくことも良くあるのでは無いでしょうか。
逆に「面接」にしても、企業説明を厚めにさせて頂くことはあるし、自己紹介や、なぜ今この会社で働いているのかという動機の部分を説明する事だってあります。

そもそも、カジュアル面談と面接という2つに、選考体験を2分するのはかなり厳しいのではないかと思います。2つの間にはもっとグラデーションがあるはずです。

具体的にはどうするべきか?

具体的には、2つめのケースを予防するため、「挨拶を終えたら、開始時にしっかりと期待値をすりあわせる」ことが必要になるはずです。面談得意っす、という人は無意識にお相手の調子を測っているのではないでしょうか。この期待値のすり合わせこそが、対面でのCXを作ると思っています。選考結果に関係なく、お互い満足して終わる着地を見据えて話が出来るはずです。

単純で明快です。

理想のCX実践のために、人事がやる事

弊社では、人事以外の面接に人事が出ることは、一部を除いてありません。まだ50名規模の会社ですし、スキルセットの判断は現場とCxOに任せ、カルチャーの番人には代表が立っています(し、これからも番人として役割を振り続けます)。なので、人事が会わなくても人は入ってきます。けれど、人事が頑張らなければ基本的に人は採用できない。

そんな中で、「人事がやる事」として僕たちが据えているのは、「めちゃくちゃ当たり前の事をやりきる」スタンスとその実践です。

​・スカウトをやるなら欲しい人材像へのFBまでセットでやりきる
・リファラルで推薦された候補者へのタッチ方法は毎回ハンドメイドする
・選考後半に残っている候補者はバイネームで進捗管理する
・面接と採用基準のクォリティにしっかり向き合う
・そして採用の現状を各所に報告し続ける

つまりは…

CXをきっかけに、原点回帰をしよう

結論、言いたいのはこれです。

オンボーディングや、人事企画・総務・採用広報などなど…。スタートアップの採用人事は「採用(&労務)」に閉じないいろんな事をやっているはず。
その中で、また新たに出てきた「CX」という概念に振り回されるとかたまったもんじゃないですよねぇ。

浮ついたものではなくて、日頃の行動を徹底する事で、選考体験は作られると思っています。色んなものが流行っては廃れていく中で、「基本にコミットすると決めてやりきる人事」は間違いなく強い。これを自分にも言い聞かせて、マッチョな採用体制を作るべく、慢心せず鍛えていきます。


さて今回はこれで終わりです。ターゲットも決めていない乱文で失礼しましたっ

採用CXに関してはもっと実地的なこぼれ話、それこそ罠みたいなお話も出来るので、興味がある方はお茶しましょう!
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