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続「いきものたちはわたしのかがみ」展

市原湖畔美術館のミロコマチコ「いきものたちはわたしのかがみ」展では、こんなどうぶつたちにも出会った。階段の踊り場で待ち構えていたのは、ひざ下丈ほどのオオカミか。じっとこちらを見ているが、急ぎ不可侵条約を締結し「じゃあまた」といって通り過ぎる。ここでは、ぼんやりしている人間たちのために、そこかしこにどうぶつたちが姿を見せていた。

見上げると・・・
さらに上には・・・
油断はならない・・・

まだまだどこかから顔を出していたに違いないが、如何せん散漫な注意力なので、きっと失礼もあったかと思う。「ある日、森の中」の文言で誘導されるこの展覧会のかわいらしい「仕掛け」。人間は彼らに「出会う」、そして彼らも人間に「出会う」、そして何かを感じる。忘れている当たり前のこと。ヒトとヒトももちろん、同じ。

天使がいた。

見落としそうな足元に天使がいた。ミロコマチコさんがこの天使に込めたものは何か。天使イコール崇高な神の使いといったステレオタイプの誤解に基づいたものではないと思うのだが。そういえば「サイボーグ009」では、人間を「収穫」に来た天使が、「あまりにも出来が悪い」と言うくだりがあったなあ、とふと思い出す。


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