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イタリア大使館別荘記念公園

中禅寺湖畔の旧イギリス大使館からさらに小径を進むと、ほどなくして今度は旧イタリア大使館別荘に着く。建築家かつ外交官でもあったアントニン・レーモンドの設計により昭和3年に建てられ、平成9年まで歴代大使が使用していた。本邸(見出しの写真)は、内外装ともに杉皮張りのパターンが用いられ、建物への興趣という点では旧イギリス大使館より断然こちらに軍配を上げたい。5年前に訪れた時はいわゆる「大型修繕」中だったらしく周囲を足場などで囲われていたので、素の姿を見るのはこれが初めて。

杉皮を用いた外装のパターン。
見学はスリッパに履き替えて。

1階は暖炉と書斎・居間がワンルームになった開放的なスペース。配置されたソファはどれも座り心地がよく、ゆったりとした時間がすごせる。内装の杉皮は様々なパターンの組み合わせで、遊び心もたっぷり。

1階部分。内装も杉皮。ソファーの生地はもちろんイタリア製。
天井のパターン。
中禅寺湖を望む広縁。天井のパターンが楽しい。
1階の居間部分から見る中禅寺湖。映画のロケでも使えそう。「イル・ポスティーニャ~」くらいなら自分でも撮れるか?
「大使の間」と呼ばれる2階の寝室。
こちらも2階の寝室。

英国大使館別荘の公園にもあったが、やはり湖畔には桟橋がある。各国大使が参加した男体山ヨットクラブ(2018年に復活したらしい)主催のレースが毎週のように行われていたという。

桟橋にある説明看板。「あんた、パンツェッタなんかに負けないでね」と言っていたかどうかは知らない。

桟橋の方に降りていくと、先端でカップルらしき2人が青春中。デンデケデケデケと近づいていく野暮はもちろんせずに遠くからシアワセを祈る。

解禁日だったので、釣り人が並んで竿を垂らしている。もちろん2人には目もくれない。

喫茶コーナーもあるが、お隣の英国のスコーンとティーで満たされてしまったのでこの日は立ち寄らず。隣接して「国際避暑地歴史館」という副邸があるので、歴史の勉強はそちらで。


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