Suno Music Style をすべて試して曲調のサンプルを作る Act,03(タイプ編)
SunoAIで作曲する際に指定できる曲調に影響する単語を入れて実際どんな曲ができるか実験してみました。これら結果は単語によって同じ曲ができるということを保証するものではありません。また、この中にない単語や文章でもSunoはLLMを使って解析している様で、日本語などで指示しても反応してくれます。
はじめに
1.歌詞の制作
詩を統一させるために Google Gemini に「ありがちな一般的な歌の詩を作って」(笑)と命令してできた歌詞が以下の通り。
2.Suno AI におけるスタイルなどのリスト
実際のスタイルリストは下記ページを参考にしていますが、数が多いので、Act,01では Genre として分類されているところをやってみましょう。
このリストのスタイルを指定して作るわけですが、歌詞は上記のものを流用し、生成の Style of Music のところに分類とワードを入力します。
3.楽曲の聞き方と著作情報
これらで作られた曲はMP3でGoogle Driveに投稿していますので、単語のリンクから飛んで確認してください。なを、ダウンロードも可能です。商用・非商用問わず著作権フリーの曲としますので、自由にご利用ください。自分なりのリスト制作などに利用されてもいいですね。
4.日本語曲におけるタイプの影響について
生成しながらわかったのですが、日本語の歌詞を指定しても無視されたりしますが、日本語を指定した場合、その音楽スタイルの影響が薄れる可能性がります。すなわち日本語では表現が難しい場合、歌詞を指定しないほうが、音楽スタイルが確実に反映されます。ダンス系の曲など、インストのほうがそのスタイルが生きてくる事になるようです。
Type
タイプに関しては、基本的には他の単語と組み合わせで効果が出てくる場合が多く、単体の単語では無意味ですが、それでも無理やり作ってみましょう。
Background(バックグラウンド)
Elevator: 短時間で印象を与える短い音楽。主に商業施設やホテルのエレベーター等で使用される。
Jingle(ジングル): 商品やサービスの宣伝のために作られた短い音楽。記憶に残りやすく、歌いやすいメロディーが特徴。
Muzak: 心理的な効果を狙って作られた背景音楽。主に公共施設や商業施設で流される。
Call to Prayer(祈り)
Adan: アダンについては情報が見つかりませんでした。ジャンル名の間違いの可能性があります。
Adjan: アダンと同様に、ジャンル名の間違いの可能性があります。
Call to Prayer (アザーン): イスラム教のモスクから一日5回流される礼拝の呼びかけ。
Gregorian Chant (グレゴリオ聖歌): キリスト教の典礼で用いられる単旋律の歌唱。神秘的で荘厳な響きが特徴。
Character(キャラクタ)
I Want Song: ミュージカルで主人公の欲望や不満を表現する歌 (例:「Oliver!」の「I Want to Be a Billionaire」)
Hero Theme: ヒーローの登場シーンを盛り上げる壮大な音楽 (例:スーパーマンのテーマ曲)
Strut: 自信満々の歩みを表現する軽快な音楽 (例:Bruno Marsの「Uptown Funk」)
March: 行進や歩行に合わせて演奏される力強いリズムの音楽 (例:軍隊行進曲、祝賀行進曲)
Military: 軍隊で使用される行進曲、ラッパの合図など、儀式的な音楽 (例:軍楽隊演奏)
Villain Theme: 悪役の登場シーンを盛り上げる不気味で威圧的な音楽 (例:スター・ウォーズの帝国行進曲)
Children(子供)
Lullaby (子守唄): 赤ちゃんを眠らせるために歌う、穏やかで優しいメロディーの曲。
Nursery Rhyme (童謡): 簡単なメロディーと歌詞で、子供に教えたり楽しませるための歌。
Sing-along (一緒に歌う): 歌詞が簡単で、みんなで一緒に歌うことを目的とした曲。
Toddler (1~3歳児): この年齢向けの歌や音楽は、テンポが速めで明るく、簡単な言葉や繰り返しが多い。
Composer(作曲)
曲の速度に関する単語ですので、曲調自体に影響するかは不明です。
Adagio (アダージョ): 非常にゆっくりとしたテンポで、のんびり演奏される。
Adjunct (アジャンクト): 音楽用語としてはあまり使われません。調べてみましたがよくわからず。
Andante (アンダンテ): 歩く速さくらいの穏やかでゆったりとしたテンポ。
Allegro (アレグロ): 速いテンポで活発に演奏される。
Capriccio (カプリッチョ): 気まぐれな、自由奔放なという意味。気まぐれな速さで演奏される曲や、即興演奏的な要素を持つ曲に使われます。
Instruments(楽器)
これも組み合わせで意味が出てくるわけですが、とにかく単語のみ入れて生成してみます。
Acoustic Guitar: 木製の胴体を持つ弦楽器。指やピックで弦を弾いて音を出す。
Bass: 低音域の弦楽器。4弦が一般的で、指やピックで演奏。音楽の土台となる。
Double Bass: 弦楽器の中で最も大きく低い音域。通常は立奏で弓で演奏。
Electric Bass: ピックアップで弦の振動を電気信号に変換して音を増幅。主にポピュラー音楽で使用。
Electric Guitar: ピックアップで弦の振動を電気信号に変換して音を増幅。様々なスタイルがある。
Fingerstyle Guitar: 指で弦を直接弾く奏法。多彩な音色や表現が可能。
Percussion: 打撃や擦弦によって音を出す楽器の総称。ドラム、シンバル、タンバリンなど。
Noise(ノイズ系)
日本語で歌わせようとすると概ね爽やかな曲になってしまいますね・・。
Chaotic: 秩序のない、無秩序な音楽。不規則なリズムや音階、激しい音などが特徴。
Distorted: 歪んだ、ひずんだ音色が特徴の音楽。ギターのエフェクターなどで意図的に作り出すことが多い。
Glitch: デジタル音源の乱れやノイズを音楽に取り入れたスタイル。機械的な音や突然の音切れなどが特徴。
Noise: 雑音やノイズを音楽として扱うスタイル。音の美しさよりも、音そのものの持つ性質やエネルギーを表現する。
Random: ランダムな音やリズムを用いた音楽。偶然性や予測できない展開が特徴。
Stuttering: どもるように音が断続的に繰り返される音楽。緊張感や不安感を演出するのに効果的。
Orchestral(オーケストラ)
Glissando Trombone: トロンボーン奏者がスライドを素早く動かし、連続的に音程を変化させる奏法。
Legato Cello: チェロ奏者が弓を滑らかに動かし、音と音を繋げて演奏する奏法。
Orchestral: オーケストラ編成の音楽。弦楽器、木管楽器、金管楽器、打楽器などを含む編成で演奏される。
Spiccato Violins: ヴァイオリン奏者が弓を短く跳ねさせて、軽快な音を出す奏法。
Staccato Viola: ヴィオラ奏者が弓を短く切って、音と音を明確に分けて演奏する奏法。
Symphonic: 交響曲など、交響楽団を用いた大規模な音楽作品。ドラマティックで壮大な表現が特徴。
Retro
1960s: ロックンロールが発展。サイケデリックロック、フォークロックなど多様化。
Barbershop: 四声重唱のアカペラ合唱。主に男性によって barbershop カルテットが組まれ、コミカルなハーモニーが特徴。
Big Band: サックス、トランペット、トロンボーンなどの金管楽器やトロンボーンなどのリズムセクションを含む大編成のジャズバンド。
Classic: 幅広い時代やジャンルの優れた音楽全般を指す。
Doo Wop: 1950年代後半から流行したR&Bボーカルグループ。主に男性グループで、特徴的なコーラスワークを持つ。
Girl Group: 1960年代に活躍した女性ボーカルグループ。ポップでキャッチーなメロディーとコーラスが特徴。
Mambo: キューバ発祥のラテン音楽。速いテンポと複雑な足さばきが特徴。
Salooncore (サロンコア): 1990年代以降のオルタナティブロックのサブジャンルの一つ。カントリーやフォークの要素を取り入れたインディーロック。
Swing: 1930~40年代に流行したジャズダンスミュージック。スウィングのリズムに合わせて踊るのが特徴。
Traditional: 伝統的な、慣習的な。特定のジャンルの伝統的な音楽スタイルを指す。
Suffix
サフィックスに関しては他の単語と組み合わせることで影響を与えるタイプだと思います。これも強引に単語だけ入れて作ってみます。
...core: ハードコア、メロコアなど。激しさや攻撃性を表すことが多い。
...jam: ジャムセッションなど。即興演奏やセッションを意味する。
...out: フェードアウトなど。演奏が徐々に小さくなって終わることを指す。
...wave: ニューウェイヴ、コールドウェイヴなど。波のように新しい潮流を表すことが多い。
Traditional
Americana: アメリカのルーツミュージック (フォーク、カントリー、ブルース) を融合させたジャンル。
Barbershop: 四声重唱のアカペラ合唱。コミカルなハーモニーが特徴 (主に男性)。
Christmas Carol: クリスマスに歌われる讃美歌やキャロルと呼ばれる歌。
Traditional: 伝統的な、慣習的な。特定のジャンルの伝統的な音楽スタイルを指す。
Voice
A Cappella: 楽器を使わず声だけで歌う (アカペラ)
Arabian Ornamental: アラビア音楽特有の装飾的なメロディー
Dispassionate: 感情を込めずに歌う (無表情)
Emotional: 感情を込めた歌い方 (エモーショナル)
Ethereal: 幽玄で神秘的な雰囲気の歌声 (幽玄)
Gregorian chant: キリスト教の典礼で用いられる単旋律の歌唱 (グレゴリオ聖歌)
Hindustani: インド古典音楽の主要な2系統の一つ (ヒンドゥスターニー音楽)・・・ここでちょっと実験。日本語の歌詞で指定しても歌詞の内容の方が優先されて、インド音楽らしくない・・・なので、歌詞の指定をやめて、概要(Discription)の部分にHindustaniとだけ打ち込んで作った曲が Starry Nights という曲。確かにこの方がインドらしい。
Lounge Singer: バーやクラブなどで落ち着いた雰囲気で歌う歌手
Melismatic: 1音節に対して多くの音符で装飾的に歌う (装飾唱法)
Monotone: 単調な調子で歌う (単調)
Narration: 話すように歌う (朗読調)
Resonant: 響きの豊かな声 (共鳴のある)
Spoken Word: 詩や散文を朗読するパフォーマンス (スポークンワード)
Sprechgesang: 歌と話しの中間のような歌唱法 (シュプレヒゲザング)
Sultry: 艶やかで官能的な歌声 (艶かしい)
Scream: 叫び声 (叫び)
Torchy: 物憂げで感情のこもった歌声 (物憂い)
Vocaloid: ボーカロイドと呼ばれる音声合成ソフトを使用した歌声
Google Drive への直リンク
全部の音源が入っている Google Drive へのリンクも上げておきます。これで一挙に確認やダウンロードも可能ですね。
https://drive.google.com/drive/folders/1a6utQzjEof6gRjfwUFxf7d5MBlyfBxzJ?usp=drive_link
SunoのIDリンク
Sunoにて公開している曲のリストです。
関連ページ
追記、Song description や Style of Music はとても柔軟。
ちょっと舐めていたというか、生成時に入力すべき概要文やスタイルに関しては、英語、日本語、両方を解読してちゃんと反映する仕組みになっています。よって、そこに適当な文章を入れてもそこそこ認識出来ることとなります。このため、今回試したスタイル以外の単語でも認識出来るということになります。もちろん、単語(スタイル)によっては、学習出来ていないなどの理由から反映されない事もありますが、その反応の多彩さはAIだから出来ることだと思われます。
概ね日本語よりは英語のほうが反映し易いと考えられますが、それでも実験した結果相当無理な要求でも指示の仕方さえうまく行けば叶えられるというのはびっくりしました。
テストケースとしては日本語歌詞をどれだけ壊せるかやってみました。
1.適当な歌詞を入れて日本語歌詞を崩壊させられるか
こんぷりぴんぴん
いのでもきゃんぷり
もげたらもげた
うてでのきんぷり
上記の歌詞は適当にこちらで書いたものであり、そこから発想してAIが歌詞を作っています。
2.指示だけで無意味な単語の歌詞を作れるか
こちらは、概要欄に「できるだけ意味のない単語を作り出して無理やり音楽を作って」とだけ入れて作ったもの。
単なるランダムな音節ではなく、多少日本語の形が残ったうえで言語を崩壊させるという行為を、AIが認識して実行出来るというのが驚異的でしょう。つまり、単語を創造しているということになります。
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