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DELTAが株式会社BOXと共同でエンジニア転職支援サービスをリリースしました

2023年11月、成長企業向けに技術支援事業を展開する株式会社DELTA(以下、DELTA)は、転職エージェントを提供する株式会社BOX(以下、BOX)と連携し、エンジニア向け転職支援サービス「BOX for Engineer powered by DELTA」をスタートしました(以下、BOX for Engineer)。

「BOX for Engineer powered by DELTA」のサービス概要図
エンジニアが運営する、エンジニア向け転職支援サービスです。

今回のnoteでは、BOX for EngineerがどのようにDELTAと連携しサービス提供をしているのか、それにより求職者にどのようなメリットがあるのかを、弊社丹とBOX社棚橋の対談形式でお伝えします。

株式会社DELTA代表 SEVENRICH GROUP CTO:丹哲郎
フルスタックエンジニア。株式会社DELTAの代表とともに、SEVENRICH GROUPのグループCTOも務める。東京大学卒。ベンチャースタートアップを中心とした成長企業の技術負債の解消、さらにはCTOやエンジニア組織の生産性を向上させるために、幅広いソリューションを開発する。

株式会社BOX・BOX for Engineer責任者:棚橋 佑梨彩
新卒で再就職雇用などを支援する会社に入社し、支援業務〜採用まで幅広く携わる。その後日本生命に転職してファイナンシャルプランナーとして活動。最年少リーダーとして実績を積む。ベンチャーから大手までの経験を活かし、現在はBOXにて転職エージェントとして従事。

「情報が多すぎて、情報がない」という矛盾

――DELTAとBOXが「BOX for Engineer」を立ち上げたいと考えた理由を教えてください。

丹:DELTAはこれまで、ベンチャー・スタートアップを中心に多くの技術支援を行ってきました。さまざまな企業と一緒にお仕事をさせていただく中で、CTOから「採用に苦戦している」「助けてもらえないか」という声を聞くことも多くありました。ただ、私たちはあくまでもエンジニア集団であり、採用のプロではありません。そのようなお悩みを聞いても具体的なソリューションが提供できず、もどかしさを感じていました。

そんなタイミングでBOXから「for Engineer」立ち上げの話をもらって、ぜひ一緒にやりたい、と答えました。採用のプロであるBOXと、多くの現場で経験を積んできたエンジニア集団であるDELTAが手を組むことで、転職を希望するエンジニアの本質的な課題解決ができると考えました。

セブンリッチグループ内での協業ということで、それぞれがそれぞれの得意領域で専門性を発揮する、とてもいい事例なのではないかと考えています。

――BOXは、どんな狙いからDELTAと協業することを決めたのでしょうか。

棚橋:BOXは、2020年のローンチ当初より「すべての挑戦者が、意思と覚悟で可能性を広げ続ける世界を作る」をビジョンに掲げ、ビジネスサイドの転職支援を行ってきました。

支援企業数、売上規模ともに堅調に推移していく中で、企業から「エンジニアも紹介してもらえませんか」とオーダーをいただくことが増えてきました。

BOXはこれまでビジネスサイドをメインに支援を行ってきましたが、その領域にこだわってきたわけではなく、目指す未来はあくまでも「全ての挑戦者が、意思と覚悟で可能性を広げ続ける世界を作る」こと。私たちがエンジニア支援にまで領域を広げることで一人でも多くの「挑戦者」を支援できるのであれば、エンジニアの支援も行いたいと思うようになりました。

ただ、ビジネスサイドの支援の経験だけでは、求職者に最適な転職先を提案することはできません。そこで、同じセブンリッチグループの企業であるDELTAと協業して事業を推進することを決めました。

――現状のエンジニアの転職には、どのような課題があるのでしょうか?

丹:エンジニア転職は今売り手市場です。株式会社Findyの調査によると、前年度比でエンジニアの必要採用数が増加したと答える企業は5割を超えていて、エンジニア採用ニーズは今もなお非常に高い状況です(https://findy-code.io/blog/event-report-20230904/)。

エンジニアにとって有利な環境だからこそ、年収などの条件だけで比較し、より年収が高い方を選んで転職していく求職者も多くいます。言ってしまえば「あまり考えずとも、高い年収で転職できてしまう」という状況なんですよね。

もちろん、それで本当にやりたいことに出会えれば何の問題もありません。しかし、「思っていた仕事と違った」と数年単位でメガベンチャーを渡り歩くことになったとして、それが本人にとって本人の望んだキャリア形成につながるのかという懸念もありました。

――なるほど。一口に「エンジニア」と言ってもさまざまな仕事・働き方がありそうですが、なぜ仕事内容ではなく条件ドリブンの転職活動になってしまうケースが多いのでしょうか。

丹:端的に言うと「情報が多すぎるのに、情報が何もない」、ゆえに選べない、という状況があるからだと考えます。

――というと?

丹:先ほどもお話した通り、エンジニアの採用ニーズはきわめて高く、転職サイトに登録すると毎日とんでもない量のスカウトメールが届きます。目を通しきれないほどのメールが届くため、その中から自分に合っていそうな求人を選ぶのはそもそも難易度が高い。さらに、エンジニア経験のない人事担当者やエージェントがスカウトメールや求人を作ることも多いので、送られてくる情報の解像度が高くないという課題もあります。

加えて、エンジニアの年収は比較的高い傾向があるので、“あまり考えずに転職しても、ある程度満足な暮らしができる”。そうなると、深い企業理解のないまま転職先を決定する、という流れに陥ってしまいがちなんですよね。

ただの“エンジニアがいるエージェント”ではない。BOX for Engineerが提供する価値

――BOX for Engineerは、そのような現在の転職活動に対して、どのようなアプローチをしていくのでしょうか。

棚橋:基本的には、これまでBOXで提供してきたサービスをエンジニア向けにアレンジして提供しています。

営業職への転職支援とエンジニアへの転職支援は全く違うのでは?と思われる方もいるかもしれませんが、実は本質は一緒です。営業職であっても、明確に「これがやりたい!」と意思を持って転職活動を進める方は多くありません。そこにエージェントが介入し、これまでやってきたこと、残してきた成果、将来どうありたいか、それに向けて直近の転職では何を大事にすべきかなどを一緒に棚卸していきます。

BOX for Engineerでも同様に、使用言語や業務経験などのハード面だけではなく、5年後・10年後にどのような仕事をしていたいのか、どんなライフスタイルが理想なのか、どんなやりがいがほしいのか、といったソフト面をヒアリングしながら、一緒に企業を探していきます。

BOX for Engineerが立ち上がって約2ヶ月が経ちますが、実際に、営業職とエンジニアとで支援の内容に大きな変化はありません。エンジニアの場合はそこに言語・対応できるクラウドの種類などが要件として入ってくるものの、ベースの支援の内容は同じです。

――DELTAとBOXが連携することで、どのような強みが生まれていますか?

棚橋:もっとも大きな強みは、DELTAのエンジニアが、エンジニアのキャリア相談に乗ることができる、という点ではないでしょうか。他社のエージェントの場合、キャリア相談に乗るエージェントがエンジニア出身でないことも多くあります。

そうなると、求職者に対してとりあえず何十社もクライアントを出して「全部受けましょう!」という支援になってしまうこともある。紹介しているエージェントも業務理解が浅いため、結局条件面を中心に選んでいくことになり、エージェントの介在価値がなくなってしまうんですよね。

Box for Engineerでは、実際に成長企業の開発現場にいる現役エンジニアが、エンジニアのキャリア相談に乗ることができます。

丹:もちろん必ずしもエージェントに現場経験がないわけではなく、元々SEでした、というエージェントもいます。ただ、それでも「とにかくたくさんの求人を掲載する」というスタンスの企業や担当者は多く、結局「情報量が多すぎるのに、情報が何もない」という課題は解決できないままになってしまうんですよね。

それに対してBOX for Engineerでは、現場視点を持つエンジニアと、一人ひとりの人生と向き合うことを強みとするキャリアエージェントが連携し「求職者の人生に寄り添った転職支援」を行っています。だから、やみくもに求人を紹介するのではなく、求職者の5年後、10年後の在りたい姿を見据えながら、そのために必要なスキルや経験を逆算して次の職場を提案できる。これこそがBOX for Engineerの強みだと自負しています。

棚橋:また、成長企業のCTOがもつ生の課題感をエンジニアに伝えられる点も強みです。求人票には載らない生の声を候補者さんにも伝えられるのは、DELTAが成長企業のCTOと日々開発現場を共にしているからこそと言えます。

丹:もっと言うと、信頼関係があるからこそ、CTOに直接交渉したり、相談したりすることもできる。CTOサイド、候補者サイド、どちらのニーズも解像度高く持っていることに加え、懸念になるような事項が発生した際にきちんと対話できる土壌もあるため、精度の高いマッチングを実現できています。

――現場を経験しているエンジニアがいることでの求職者へのメリットは、具体的にどんなものがあるのでしょうか?

丹:そもそもエンジニアとしてのキャリア形成に、フェアにアドバイスすることができます。同業者として、求職者の方がハッピーにならない提案はしませんし、できません。

他には、アピールポイントの整理を手助けすることもできると思います。職種に関わらず、転職活動においては、自分のやってきたことが次の会社の業務でどのように生かせるのか、会社にどのように貢献できるのかをアピールする必要があります。DELTAのメンバーがエンジニアの視点を持って「ここはもっとアピールした方がいい」「ここは具体性が足りないからこんなことを書き加える方が良い」といったフィードバックを行い、職務経歴書の作成・面接対策などをサポートしています。

棚橋:DELTAはもともと、ベンチャー・スタートアップ向けに技術支援を行う会社です。現場に入り込んで開発を支援するケースもあれば、CTOとして支援するケースもあるため、特定のサービスだけではなく、さまざまな企業・業界・サービスを経験してきています。日々現場のエンジニアとコミュニケーションを取っているからこそ、事業会社がエンジニアに対して何を求めているかを肌感として知っている。

それを生かしながら「その業務をしているとき、こんな課題にぶつかりませんでしたか?」「どうやって解決しましたか?」のように、求められるスキルや経験を一緒に言語化してくれるので、解像度高く面接対策が行えていると感じます。

丹:僕らは自社サービスを作るエンジニアでもなければ、数社だけを支援する会社でもない。100社以上のポートフォリオを見ていて、それぞれどういう戦略で組織を作っているかを知っているからこそ、最適なマッチングを実現できているように思います。

半リファラルとしての BOX for Engineer

――BOX for Engineerをどのような人に利用してほしいですか。

棚橋:現在は、即戦力のミドルレイヤー~ハイレイヤーのエンジニアの支援を中心にしており、引き続きその層の皆さんにご利用いただきたいと考えています。というのも、この層のエンジニアは引く手あまたで、先ほどお話した「スカウトが来すぎてしまう」「だからこそ条件だけで転職先を決めてしまう」といった課題をもっとも感じられている層です。

丹:僕らを求人紹介屋さんではなく、友だちの友だちのように使ってくれる人がいたらいいなと思っています。僕らが求職者さんに紹介しているのは、データベースから持ってきた求人なわけではないんですよね。もちろん、「たくさん紹介してほしい」というご希望があればそのようなやり方でご紹介もできますが、まずはDELTAとして、BOXとして、セブンリッチグループとしてお付き合いのある企業を紹介しています。言ってしまえば“半リファラル”のようなものです。

――半リファラル?

丹:リファラル採用ってもともと関係性のある人同士をつなぐから、求職者側も企業側も変なことができないじゃないですか。リファラルだからこその責任ももちろん生まれますが、安心・安全な場所であることが保障されている。

エージェントを使ったのに、エージェント自身もよく知らない企業をただ紹介されて、よくわからないままに入社を決めてしまっては意味がありません。僕らのことを友だちのように思っていただき、“半リファラル”のように、最適な企業をご紹介させていただければ嬉しいです。

棚橋:私たち転職エージェントの仕事は、本人の気づいていないことを気づかせてあげること。知名度が高く、自己応募ができる企業を紹介してもエージェントを使ってもらう意味は何もありません。本人が気づいていない自分の強みを引き出し、本人の知らなかった企業を紹介し、未来の姿と照らし合わせながら、一緒に最適な選択肢を考えていく。それがBOX for Engineerの介在価値です。

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