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【エンジニア採用】年間1名だったエントリーが349名になるまで1年間でやったこと(前編)

こんにちは。株式会社DELTAで経営企画室におります、吉川と申します。
DELTAは2023年アドベントカレンダーに参加しています。

今回はDELTAで23年度から本格化した採用活動について総括しようと思います。
結論から言えば、昨年1名しかなかったエントリーが、23年12月3日現在、正社員・業務委託・インターン合わせて349名、うち14名の方に入社いただきました。
本年度、チームDELTAに興味を持って下さった方々、誠にありがとうございました。

「今ではDELTAの仲間集めがとてもうまくいっている」というふうにはまだ思っておりませんが、それでも「0→1」を抜け出そうとしている動きを感じています。
今採用に悩んでいるCTOや人事の皆さまの参考になれば嬉しいです。

0か月目:とりあえず求人票を掲載、スカウト送信

DELTAの採用活動を本格化させたのは、2022年11月からです。

もともとリファラルを中心に10名程度の仲間が集まってくれていましたが、これ以上の成長を考えるといわゆる採用を科学する、という行為が必要になってきているのを感じました(声をかけられる友人も、もう少なくなってきていました)。

そこで、まずは求人掲載型の採用媒体を1つと、スカウトが送信できる採用ツールを1つを契約して、求人票をオープンしました。

ポジションごと、アピールポイントごとにいくつもパターンを試していました

それなりにPDCAをしながらスカウトを送っていましたが、応募はほとんど来ませんでした。
私自身が事業開発などと同時並行で行っていたこともあり、「もっとこだわりたい…けどそうも言ってられない!」という今思えば中途半端な状態だったかなと思います。
こういうときは決まって「採用を任せられる人事や中のメンバー(エンジニア)がいたらいいな」と思いがちですが、私やCTO自身が納得いくまで取り組む覚悟を決めることをしていないことが一番の問題だったかと思います。

やっとこさスカウトに返信を頂いたところでここまでの盛り上がりでした(採用には至らず…)

改めて、気合を入れなおして私自身がすべてやり切る気持ちで向き合い始めました。

1か月目:自己紹介記事を整える

まずは「自己紹介記事」を書くことにしました。
2022年10月20日に開設したこのnoteのクリエイターページには記事がほとんどなく、たとえ求人やスカウトに興味を持って下さった方がいても、応募の決意を固めてもらうためのコンテンツがひとつもないのです。

と言うのも、「誰が私たちの記事なんか読むねん」状態だったので、何かコンテンツを書いておくみたいな行為にまったくこれまで意味を感じていなかったのです。
しかし、それでは興味を持って下さったエンジニアの皆さんに対してあまりに機会損失が大きすぎる、ということでコンテンツを作る意思決定をしました。

「まず最初にこれをするのは当たり前だろ…」と今では思いつつ、意外と自己紹介記事って書きだすと言いたいことがたくさんあったり整理できなくて、カジュアルに書き終えられないんですよね。
当然創業期は私やCTOがこのような記事を書くしかなくて、日々の業務に追われて後回しになっていたわけです。

当時は22年の年末だったので、アドベントカレンダー施策として、上記の記事のリリースを皮切りにメンバーみんなで25記事を一気に作成しきりました。
これで、ひとまずインターネット上にまだ見ぬエンジニアの皆さんとの接点を最低限構築することができました。

この時期から気を取り直して求人掲載数も増やしていました

2か月目:初めて人材エージェントさんとタッグを組む

この時期から、少しずつ人材エージェントさんとのやりとりが発生していました。
とはいえ、来るもの拒まず、といった感じで、お問合せ頂いた人材紹介会社さんに返事をして相談して、ということをしていたくらいでした。

このあと1週間ごには5名程度エントリーがありました。
これまで累計エントリー数名だったのに、やはりエージェントさんはすごい!

そこで、採用顧問の方にも相談して、弊社が一緒に働きたいエンジニアの皆さまと相性がよさそうな人材紹介会社さんをリストアップして、顧問の方など経由でお問合せしました。

よくある話①「何してる会社なのかわかりづらい」

この頃、色々な人に相談して言われるのが「わかりづらい」というコメントでした。
自己紹介記事を書いたものの、「わかりづらい」と言われるのです。

エージェントさんにも「わかりづらい」会社だったかと思います

その時の自己紹介記事のひとこと目はこうでした。

DELTAは、ベンチャースタートアップ、中~大企業の新規事業などの成長企業向けに、ソフトウェア・プロダクト開発や技術選定支援などの技術支援事業を提供します。 成長企業の事業特性への理解をもとに、将来拡張性・中長期的なクラウドコスト・採用コストまでを見据えた最適な技術選定からお手伝い。 クライアントのビジネスフェーズや細かなニーズにあわせて共同開発体制を提供します。」

23年1月時点の自己紹介記事より

他にも、所属しているSEVENRICH GROUPについての説明を入れることによって逆にわかりにくくなってしまっていたりもしました。

それを今では、こう書き換えています。言いたいことがたくさんあっても、あえて言いすぎないようにしてみたり、それだとわからなすぎて書き足したり、そんなことを何度も往復しました。

株式会社DELTAは、ベンチャースタートアップ支援に強い開発会社です。
ベンチャースタートアップや中大企業の新規事業向けの技術支援事業を展開しています。
また、成長企業向けに様々な事業支援を提供するSEVENRICH GROUPというグループに属して、グループ内の事業会社や、出資先の開発支援もおこなっています。

【2023年10月版】「DELTA」の自己紹介|SEVENRICH GROUPの技術支援事業|DELTA (note.com)

まずひと言目が簡潔になりました。これは当初DELTAをあまり知らなかった人事の方に一緒に考えてもらいました。やはりバイアスのない人に考えてもらうのは大事ですね。

エージェントさんに対してどう説明するかを毎日のように考え直していました

よくある話②「プロダクトをアピールするか、否か」問題

この時期、よく話題あがるトピックがありました。それは、「エンジニアの皆さんは、自社プロダクトをもっている会社が好きなのではないか、特定のプロダクトやソリューションを持たないDELTAもはどうしたらいいだろうか」というものでした。

そこで、案件ごとに切り出して、事業会社のそれに似た求人をつくりました。

案件ごとに切り出した求人

実際に運用してみてエントリーも頂きましたが、そこではまた別の問題が発生しました。
なぜか、「話をしていてもピンとこない」のです。

他社さんも同じようなことをしているし、間違ったことを言っているわけではないのですが、違和感が続きました。うまくアピールできている気もしないし、いい反応も頂けませんでした。

今思えば、この運用は、DELTAのいいところを消してしまっていました
話を聞いてくださっているエンジニアの皆さんは、「その案件に興味がある」のであって、「チームDELTAに興味がある」のではないなと思うようになりました。

DELTAの面白さはソリューションフリーであるからこそできるあらゆる営みです。
目の前のCTOのためにでも、チームのメンバーのためでも、自分のためでもいい、
社会にとって価値があるからでも、たくさん稼げるからでもいい、
やりたいことを制限なくトライできるのが面白いのです。
売上至上主義でもないし、自社プロダクトの機能に縛られることもない。
だからDELTAにいて面白いのは、「目の前のCTOをどんなことをしたいか」「どういったソリューションを提供したら面白いか」を考えている時間です。
当然求められたエンジニアリングを実際にデリバリーする面白さはありますが、それはチームDELTAの面白さのうちの一部でしかないのです。
参考:【カルチャー】DELTAが「事業領域や手段にこだわらない」のはなぜか?|DELTA (note.com)

ただし上記のような気付きがあって、割り切って弊社のメイン求人の冒頭に【オープン求人】のタグを潔くつけたのは、より採用活動を本格化させた23年6月ごろでした。
(それまでずーーーっと半年間ほどこの方針はいったりきたりでした)

3か月目:書類選考が大変になってくる

2023年1月に5名だったエントリーは、おかげさまで3月単月で38名になりました。そして、そのうち2名の方に入社していただきました。この頃から「ちょっとずつよくなってきている気がする」「この調子でいけば」という発言をちらほらするようになっています。

それに伴って起きた問題が「書類選考めっちゃ大変」でした。

書類選考をメンバーに手伝ってもらうのも試しました(でもやめました)

確かにエントリーは増えてきていたのですが、その一方で候補者の方とのお互いのマッチング度合いが気になるようになってきました。自己紹介記事を書いてエージェントさんに1回ブリーフィングしたくらいでは、当然ですが足りません。

「書類を拝見してマッチしないと思ったらお断りすればいい」と簡単に言いますが、この時期の自分たちにとってそれはあまり簡単ではないです(今もそうです)。
スキルもカルチャーも、お互いにベストマッチだと思えなければいけない中で、「妥協できない」という気持ちと「この方が輝く可能性をまだ考え切れていないのではないか」という気持ちが毎度激しくぶつかっていました。
そして、よりマッチング度の高い方に多くエントリーしていただくために必要な努力や工夫ができていないと感じるようになりました。

採用活動に正解はないけれども、自分たちが精一杯やれているかどうかはわかります。
自分的にはまだまだ精一杯ではないという悔しさを常に抱えていました。

やりたいことを書きなぐったりしますよね

この頃、情報をわかりやすく整えることや、エージェントさんにそれを伝えて阿吽の呼吸がとれるようになるまで、かなりしんどい時間が続いたなと思います。アンマッチな書類エントリーを分析して、自分では伝わっていると思い込んでいることを改めて言語化してみたり伝えたり訂正したりし続けました。
普段の開発や営業業務と両立するのはとても大変でしたが、こだわってやりました。

(補足:いいニュースとしては、この時期もメンバーが2名ほど増えました!)

5か月目:会社説明資料をSpeakerDeckで作成する

noteの自己紹介記事だけを頼りにしていた結果、増えていくエントリーに対してマッチング度合いが気になりだした頃、「もっとコンテンツを充実させないといけない!」とさらに思うようになりました。

そこで、採用顧問の方とも相談しながら、会社説明資料をスライド形式で作成することにしました。
noteにはできない整理されたプレゼン形式のコンテンツで、「資料があってちゃんとしてる"感"」も出すことができるという理由で取り掛かりました。

意識したのは、「更新のしやすさ」です。
とにかくこの時期は、デザインや文言を何度も何度も更新したかったので、URLを変えることなく中身を差し替えることができるSpeakerDeckを利用しました。
添付しているのは最新版ですが、初版と比べるとかなり内容が洗練されてきています。

本当はコーポレートサイトの内容も更新したかったのですが、やはりどうしても時間とお金がかかってしまうので、まずはこの施策に取り掛かりました。

よくある話③「エンジニア採用につながるイベントをやったらいいかな?」

これは結論から話すと、NGかなと思います。
有名企業ならともかく、この時期の弊社がそんな下心丸出しのイベントをやったところで、いいイベントになりようがないなと思いました。自社の事例や技術、働き方を自慢しようとしたところで、まずそもそも知らない会社のそんな話を聞きにこようと思う方はいませんね。

どうしてもオフライン施策としてのイベント開催を企画しがちですが、(というか途中まで私もしたことがありますが、笑)そこは冷静になるべきだなと思います。イベントは「DELTAとかいう会社名を時々耳にする」を達成するためのものと考えて、参加してくださるエンジニアや一緒に登壇するクライアントファーストで、学びや発見が得られるものにすべしというのが自論になりました。

この頃上記のイベントを企画していました。SUPER STUDIOさんのダイナミックさをアピールしつつ、それを下支えするDELTA、という感じでこっそり存在感を出せたかなと思います。

6か月目:半年でエントリーは累計125名に

年間採用活動の総括、前編はここまでです。
結果として125名の方にエントリーを頂き、12名のかたとご縁がありました。本当にありがとうございました。支えてくださったメンバー、パートナー会社の皆さまも、本当にありがとうございます。

振り返れば前半はまさに地盤固めの6か月でした。
最低限のコンテンツを整備し、それを内外ともに発信し認識を統一していきました。

後半6か月はより後工程のPDCAが始まっていきます。こちらもぜひご覧ください。

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