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FC町田ゼルビアとスタジアム問題

中学1年~高校3年の6年間FC町田(現FC町田ゼルビア)というサッカーチームでお世話になった。

僕がジュニアユース(中学年代)に所属していたころ、トップチームだけはFC町田からFC町田ゼルビアにチーム名を変更し、東京都社会人サッカーリーグへの昇格も果たした。

それでも練習場は凸凹の土、練習は日中勤務を終えた後、という状況だったと思う。

それでも、中学生からみたトップチームは輝いて見えた。

そこから約10年が経過し、2008年には運営会社となる株式会社ゼルビアが設立。同年、関東リーグ1部を制覇し、JFL(Jリーグへの王手)への昇格が承認される。

順風満帆の中、翌年、ちょっとした事件がおきる。

2009年、一旦Jリーグ準加盟クラブとして承認されるのだが、Jリーグ基準のスタジアム確保が翌期開幕に間に合わないため、Jリーグ加盟を見送ることになる。

このあたりから、FC町田ゼルビアの成長を支えるためのスタジアム問題が浮上する。

前述の通り、Jリーグ所属チームが守らなければいけない「Jリーグスタジアム基準」というものがある。
※下記は抜粋

その中でも◎・〇がついているものは基本的に「必ず具備しなければならない条件」である。

FC町田ゼルビアの場合、2009年時点で、上記表でいうところのJチームが満たすべき入場可能数を超える計画を当時はできなかった(※当時の基準は若干違う)。

しかしチームの成長は止まらない。翌年2010年には元日本代表の相馬監督のもと、J2昇格条件の4位以内に入り、J2基準の来場者数を満たしていた。

ただ、ここでもJリーグから正会員入会予備審査で「スタジアムの整備の問題でJリーグの基準を満たしていない」との通知を受け、Jリーグ加盟を申請せずに2011年からのJリーグ加盟を断念した。

翌年、それでも踏ん張るゼルビアは、J2昇格圏の3位でシーズンを終える。町田市立陸上競技場の改修を町田市が2012年までに完了させることを受けて、Jリーグ加盟がやっとのこと承認された。

その後はJFLに降格する時期もあったが、2016年からはJ2でその雄姿をみせてくれている。

時は流れ、2020年。2019年こそ低迷したものの、2018年には最高順位の4位を記録したゼルビアは十分にJ1を狙える位置にいる。

だからこそ浮上する嬉しい悩みが、またもやスタジアムだ。

ホームスタジアムである「町田市立陸上競技場」の収容人員は10,600人。J1基準である15,000人を満たさない。

 最高のシーズンを終えた直後の2019年に大友社長がこうコメントしている。

我々が抱えているJ1ライセンスへのハードルとは、練習場やクラブハウス、スタジアム規模などハード部分の問題です。町田市の財政規模からみて、スタジアム増席だけでも相当な理解が必要で、練習場の建設までは厳しいのです。そうはいっても人工芝で練習しているのは恐らくゼルビアだけ。そういう状況を変えていかないと…というタイミングで、今回の一件(サイバーエージェントがゼルビアの経営権を取得し、資本参加もした件)がありました。これでやっと天然芝の練習場の建設に向けて希望が見えてきました。

そうスタジアムを含む、ハードの部分、それを支える資本力が大きな課題なのです。そして、サイバーエージェントという資本力のある企業がバックについてくれた。これは大きな変化だ。

そして、ついに念願のニュースが。

(抜粋)
今年からライセンス制度の基準が緩和され、1万5千人以上が入場可能なスタジアムに関しましては、既にスタジアムの増席工事が着工されているため、基準を満たすことができました。
専用のクラブハウスと練習場に関しましては、整備に向けて具体的な計画を進めております。これについては「2020シーズンにJ1に昇格した場合、2022年6月末までに工事完了し、供用開始が行われなければならない」という条件付きでクリアとなりました。

実際に、2020年6月には、スタジアムではないが、天然芝練習場の整備が決定した。

スタジアムに関しても、市の支援、地元企業ギオン社によるネーミングライツ(命名権)を取得するなどによる資金調達で、増設に向けた動きが進んでいる。

ハードのハードルは乗り越えた。

あとはJ1を目指すのみ!!頑張れ!!




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