カラマ表紙

ドストエフスキーのカラマーゾフの兄弟・第四巻(最終巻)のどくしょかんそうぶん

Future is hope, maybe.デルロットです。

カラマーゾフの兄弟のどくしょかんそうぶんです。一応第五巻もあるけど、エピローグで100ページも行かないらしく、このかんそうぶんシリーズもたぶんラストだと思います。エピローグが素晴らしく面白かったら書くと思うけど。

以下、ネタバレです。空白(変なの)の次からです。物語の最後ですので、この本を読みたい方はUターン!


( ゚д゚) ・・・
 


(つд⊂)ゴシゴシ
 


(;゚д゚) ・・・
 


(つд⊂)ゴシゴシゴシ


  _, ._
(;゚ Д゚) …!?


…と、かんそうぶんを書きたいんだけど、正直気が進みません('A`)。前回までに書いた「つまらない」という感想が、結局、覆らなかったからです。あんまり、悪口めいたこと書きたくないんですよね。そんなのネット中に腐るほど(本当に腐っている!本当にだ!)あるから。

だから印象悪いところを短く箇条書きに、よかったところを長めに書きます。悪い所、ザックリと。

・会話がほとんどない。もちろんべらべらしゃべるけど、自分の思想を好きなだけしゃべるだけ。作者の思想を語るなら、エッセイにすればいいのに。

・殺された父フョードルへの兄弟たちの気持ちが一切かかれていない。不自然なほど。そこまで嫌われていたのか、またはラストの父殺しのスピーチのためか。そこも含めて、登場人物の心理描写が少ない。(事件については多すぎるほど語るけど。アリョーシャは結局誰が好きなの?)

・推理物としてちょっと…なところが。一番重要そうなドアをどうやって開けたか?がグリーゴリーの思い込みというのはひどすぎる。あとスメルジャコフの自供の時、ボイスレコーダーで録音すればいいのに。イワンのバカ、って冗談です。イワンのバカって言いたかっただけ。

ここまで書いてもうちょっと書きたくなりました。ネットに批判があふれるのもこういう気持ちなんでしょうね(苦笑)。

僕が小説を読むときに、一番イヤなのが、「登場人物に作者の意見を言わせてる」と感じる時です。もちろん小説の登場人物は作者が産み出すものだから作者の意見が入るのは当然ですが、それが2~3ページならいいです。でもこの作品だと、数十ページにわたるのが当たり前な感じです。しかも何度も。面白くなってきた、と思ったら長ったらしい演説で話の腰を折る。とりあえず、イワンの悪魔、邪魔。キャラに意見を言わせるくらいなら、思想本やエッセイを書くべきだと思います。小説の意味がない。

あと、当時のロシアの法律や裁判のことはまったく知らないけど、警察があまりに雑だなあ、と思いました。スメルジャコフという第二の容疑者がいるのに、ミーチャが被告にさせられている。せめてスメルの潔白を証明してからだと思います。

次に「いいとこ」でホットにしていきます。

何と言ってもスメルジャコフがとうとう自分が真犯人だと白状したところがよかった。とうとうラスボスが来たか、という感じで迫力がすごかった。たぶん感受性豊かだった十代の時にこれを読んでたら、背筋がゾワッとするくらい怖かったと思います。で、これからどうなるんだろう、ってところで、イワンの悪魔の長すぎるセリフ。やめてー。ちなみにスメルがイワンに「さようなら!」といった所でああ、スメル死んじゃうんだなあ、と予想できました。死亡フラグ立てちゃった。

ドストエフスキーといういかにも難しい印象を持つ作品でしたが、訳がよかったのか、けっこうすんなり読めました。難しい漢字もあまりなかったと思います。でも口調がほとんど敬語で、原文の迫力が薄くなってるのかな、と想像しました。長い名前もそこまでいっぱい人物がいるわけじゃないのでなんとか覚えられました。その他の脇役はてきとーにしたけど(笑)。アグラフェーナでなんでグルーシェニカなんだろう。

アリョーシャの「兄さん(イワン)は犯人じゃない!」という言葉が印象的でした。人を殺す、というのは実行犯だけなのか、間接的に人を殺すというのもあるのかもしれない、とすこし考えました。

      ▼

ネットでちょっと見たらヤフー知恵袋で、「なんで登場人物に魅力がないとつまらないという感想になるのでしょう?」といった感じの意見がありました。この人への批判じゃなくて、単純におどろきました。僕の価値観だと、登場人物の魅力=作品の魅力だからです。推測ですが、この人は、僕がこの作品でもっとも苦手だった「思想」の部分に重きを置いているんだと思います。感じ方は人それぞれなんだなあ、とためになりました。

最終的に、マンガやアニメに毒されている僕には文学は畑違いなんだなあと感じました。文学好きな人にとっては、ドラゴンボールやワンピースの何が面白いの?って感じかもしれません。ホントはいろんなものに触れるのが一番いいとは思います。

なんだかんだ文学の最高峰(と言われる)作品を読んだというのはとてもいい糧になるような気がします。読んだり見たりしないで否定するのは作品への冒涜だと思うから。

デルロットの文学の旅はまだ続きます。図書館という無料で本を読める場所を利用しない手はない。お金かかったら旅はやらないと思うけど(笑)。

次はトルストイの戦争と平和ですかね。できれば感動的な話だといいな。ということで、終わります。<(_ _)>

この記事が参加している募集

一億円ください じょーく