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有効期限

若かった頃の
君と過ごした記憶の有効期限が
そろそろ切れそうです

君と別れてから
君と過ごした日々の記憶だけで
何とか騙し騙し
ここまでやってきたけれど
もうそろそろ
その有効期限が切れそうです

恋しくて
自暴自棄になりそうな時も
記憶の中にある
君の笑顔を 笑い声を 横顔を

頬に触れた君の指先を
抱きしめてくれた時の
私の顎が丁度いい具合に乗っかる
君の肩を思い出しては
何とか誤魔化し誤魔化し
やり過ごしてきたけれど

もう そろそろ記憶の中の君とも
本当にさよならをしなくちゃ

時が経てば色褪せる?
そんなの嘘だよ

より鮮やかにより深く
君の記憶が蘇るのを
受け止めるだけの体力が
もう私にはない


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