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DekiTechの始まり

2015年11月。埼玉県東部の町工場の経営者数人により、世の中に無いもので人の役に立つモノを異業種コラボで作り上げようという理念でスタート。
当初は、仲間の工場でどんなことが出来るのかを知る目的で、毎月各社の工場見学を行い、その後企画案を出し合っていました。

毎月一回の定例会は各社持ち回り制で行い、会議のあとには懇親会も行っており、その飲み会目的で集まる仲間も何人かいました。
その後、町工場のコラボの噂がちらほら伝わり、産学連携やデザイナーなどからの試作オファーが来るようになり、ワークショップなども行うようになりました。

ある日、スケボーの車軸部分(トラック)には国産品が無いことに気づきます。
そこで、初の国産車軸試作の発案が立ち上がりました。大手自動車メーカーから基幹資材供給の話もあり、このプランは非常に盛り上がりましたが、結局話はなかなか進まず、そのまま終わってしまいました。

その後、色々な発案は出るものの、進め方が分からなく試作までは漕ぎつけないでいたので、あるコンテストへの出品という目標を定めて企画開発に着手することにしてみました。

製品名は〈レザーデキャンター〉という革製のワイン持ち運び用のケース。
コンテストでは佳作の評価でしたが、コラボ集団としての初の成果品の完成となりました。


コラボ集団としての初の成果品【レザーデキャンタ―】

我々は何事も目標化することを決めました。 そのためにもまずは、我々グループの名前を決めることにしました。 メンバーの公募の中から選び、”出来る”と”技術(Technology)”の造語で、「DekiTech」と命名しました。

しかしなかなかうまくいかないもので、様々な案は出るものの試作にまでは至ることはありませんでした。
そこでメンバーは気分転換を兼ねてキャンプへ行ってイベントを開催。そのイベント経験が功を奏し、ヒントを得てロケットストーブ、焚火台、焚火用グローブ、キャンプテーブル、トングカバーなど次々と出来上がっていきました。

各社をまわっての勉強会

この経験からメンバーはなにか手応えを感じ、その後も修正などを繰り返し作り、会議で品評会を繰り返して来ました。その中でもっと焚火に関する知識を身に着けようという案があり、近隣に新規開業した焚火専門店を訪れました。
店長より色々焚火に必要なものや、焚火マニアの傾向やシュチュエーションなどをレクチャーを受け、店舗のプロデュースデザイナーを紹介されました。意気投合した我々は、彼をDekiTechへ招聘する事になりました。

2019年。秋の発売を目標にキャンプ用折畳テーブルの開発に着手。
この時、自社の事業危機を感じるメンバーと、ゆるくやりたいメンバーで取り組み方に差異が生じ、有志を募り、真剣なプロジェクトを立ち上げることになりました。

新プロジェクトの名前は、”デキテク鉄男部”
由来は鉄製品の開発に着手していた点と、たまたま鉄関係の加工系企業が揃っていたことで洒落でつけた名前でした。

デキテクの理念の一つである”事業の水平分業”を実践するために、開発費は出来るだけメンバーの自主労働にたより、資材も残材などを活用し、手弁当での開発の日々が始まりました。

製品も無事完成し、某イベントでの手売り販売をしたところ、たちまち完売し、手ごたえを感じました。
その後、計画的に生産する事に成功。初期投資の回収も終えました。
更に2020年には第2弾を開発しリリースし生産化に弾みを得て、更なる新製品を2021年5月までに6製品を製造販売。

同時期に、製品の多様化と販路の拡大を想定し、法人化を目指しました。
有志7人が出資に応じ、2021年1月にDekiTech合同会社を設立し、現在に至るのです。

DekiTech合同会社設立


【A38grate】ウッドテーブルとロストルとケースが組み合わされた多機能テーブル