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日々のこと

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2020年5月の記事一覧

今日を思い出にしないために

うたたねした昼下がり。窓から心地よい風がはいり、レースカーテンがなびいている。こんなにいい天気なのに散歩に行かないのかと、さっきからちょいちょい誘いを受けている。 散歩に出かけよう。 ずっと一眼レフを手にしていなかったけれど、ようやく手にできる ドラクエウォークで、ポイントを通りたい私と、ナナのご意向とのせめぎあい。ナナが立ち寄りたいチェックポイント(電信柱)と、倒したい敵にタッチしたい私。右に左にとくねくねしながら道を進む。 それにしても、天気がいい。 近場の大きな

儀式と忘れていた気持ち

ラジオ体操は、小学校の夏休みに朝6時半に近所の公園でやって以来だ。 あるいて10分くらいの公園、近所の同級生に兄弟で一緒にいるところを夏休みで会うのは、少し恥ずかしかった。 あれから、四半世紀は過ぎた。 4月からの平日はラジオ体操をしていた。 第一だけに飽き足らず、第二もやった。 第二ですぐにはじまる「あの」ポーズ。両手で力こぶ、両足をそろえて、膝を開いて軽く曲げるゴリラのようなポーズ。 あの頃は、ただ恥ずかしいという記憶しかなかった。 なんで、恥ずかしいのかな。

沈黙をうめないとなにがみえるのか

週に一回ゆるりとやっている「振り返り会」が7回を終えた。 自粛期間がそれくらい経っていることになる。 金曜日から木曜日にスライドした。 木曜日の夜が終わり、金曜日はおまけのような気持ちになった。 とはいえ、仕事はあるけれど、あと一日でお休み。 朝にとっちーからツイートをもらった。 うれしいので貼り付ける。 いやぁ、ゆっくりやると決めたからできているのかも。 そう、沈黙が怖くて、いませんかー?って振ったり、そわそわしていたかも。 会社だったら、自分がファシリ側だとしゃ

パンの耳はつるりとしている面が好き

小学生の家庭科の時間、ごはんとパンのどちらが好き?という質問があった。記入された紙をみると、ほとんどの子はごはん。うどんがひとり(問いにないぞ)、パンは私だけ。 ごはんとみそ汁という朝ごはんから、中学生になると、部活の朝練にいくからと早起きをしてすぐに食べられる食パンになった。ダブルソフトが流行り、ホテルブレッドにも手を出した。 ここ数年のお気にいりは、超熟6枚切りだ。 ただ、糖質制限という言葉とともに、毎日パンを食べるのはどうなんだろうと、すこし距離を置いた生活してい

観察すること

自分自身はまだ大丈夫だとは頭では、思っている。 それでも、身体にはちょっとずつ影響が出ている。 だるさがあったり、おなかがそれほどには空いていないのに、甘いものがほしくなっている。 睡眠不足を感じるのに、夜寝る時間が早くならない。 絵を描くというやる気はあるはずなのに、気が付くとSwitchでどうぶつの森をやっている。 今朝は、トトタケライブをみられて、テンションがいちばんあがった。 朝のゴールデンタイムにやるという状況。 おためしでダウンロードしたまま、無料期間を

自己主張

少しずつ、散歩がルーティン化してきた。 私が歩きたい方向にゆっくりと進もうとすると、手に引っかかりがある。 振り向くと、笑顔で止まっている。 左手でつかんだリードと、ナナの首が軽く引っ張り合っている。 数日前までは、この感覚はなかった。 行きたい方向が逆でも、少し引っ張るとスタスタとついてくる。 もしくは、一心不乱に先を急いで前に進む。 それが、今では、ピタッと止まる。 わたしが引っ張る手を緩めると、ナナはすたすたと今来た道を戻ろうとする。 どこに行きたいのかしら?と

かくしていること

ないというとウソになる。 だからといって、これをかくしていますということを言った瞬間、それは、かくしていることから、かくしていないことになる。 ずっとかくしていると、それがあたり前になって、普段どおりになる。 分人という考え方を知ったときに、これはかくしごとをしていることがどこか許されるような気持ちになった。 相手の気持ちを全部知りたいと思ってしまうのに、わたしの気持ちは全部伝えないということも。 あなたとの分人であるわたしの気持ちは伝えたということで、納得させていたん

メルヘン映画をみたことにする

ひさしぶりに映画をみる。 といっても、映画館ではなくてNetflixで。 ロバート・デニーロの素敵な年の重ね方にくぎ付けだった。 もちろん、アン・ハサウェイも素敵なんだけど。 気が付くとデニーロばかり追いかけてた...。 きっかけは、テレビから流れてきた王様のブランチでLilicoの元気が出る映画を紹介していたから。 私が仕事で求めている安心感は、こんな感じだったのかな。 恋愛相談に粋なメッセージをおくり、自分の仕事がほめられても、一緒にがんばってくれたメンバーのフォロ

救われた記憶だけはおぼえてる

「この一言で救われたという言葉はある?」 コルクラボで久しぶりにお題に答えてみた。 20代のおわりのころ、開発プロジェクトで、残業を当たり前にしていた頃の話。 やれどもやれども終わらず、きな臭い感じになり焦りに焦っていた。プログラマーなのに、選択肢はがんばるの一択。 どんどん効率もおちているのに、残業ばかりが続き、できない自分に怒りややるせなさにまみれていた。 そんなときに届いた会社の先輩からのメール。 その中にこの一節が書かれていた。 今つらくても悲しくても 朝の来

定点観測

このスポットが好きだ。インスタ映えを狙ったわけではないだろう。 どなたかの家の地下室につながる窓なのか、明らかに低いところにある。 近所にみつけてから、散歩で通ったときに、ときどき撮影するようになった。 おしゃれだなぁ、自分がこんな風なデザインにしたら、建物探訪が取材に来ちゃうんじゃないの?って思いながら通る。 近くを通る人がいないときは、さっとしゃがんで写真撮影をするんだ。 これまでに撮ったものを振り返ろうとしたけれど、いつ撮ったのかの記憶もない。 Googleph

気晴らしということなかれ

休みがあっという間だったという思いが拭えない。 あみものをやるときは、なにも考えたくないことが多い。 喪失感を穴うめするように、編んでいた時期がある。 はじめての編み物は、深緑のマフラーだった。棒針で目がつまり過ぎて、キツキツになった。成仏されているといいなぁ。重たいものを渡してごめんなさい。 取り憑かれたように絡まった毛糸と格闘していましたが、無事に編み込まれました。 三角ショールなのですが、この色。 誰がいつ使うんだろう.... 着用イメージをコッペくんに託す。

振り返り会を振り返る

開催曜日が金曜日から木曜日にシフトし、参加メンバーもトーンも まだ平日気分が残る中、「やっぱり花金じゃないとダメなの?」という声があったらしい。けど、今度も木曜だよ。 言いだしっぺのサディは22時過ぎに現れず...。 今のうちに振り返りたい子はいねーか?と、ゆるりと進める。 そんな中、颯爽と現れたのが、発案者の長尾さん。 前回以上に体を張ったトークでした。 寝ぼけながらかいたnoteに、だいまりがつなげてくれた。 その中で、この振り返り会の核心にふれる部分があったのでメ

動じないオンナ

会社から支給されたiPhone7と、自分のiPhone8+ が一気に緊急地震速報の音を奏でる。 すぐに手に取って音を止めようにしても、止まらない。地震がもうすぐやってくる焦りよりも、今なっている地震速報を止めようとすることに気持ちが持っていかれた。 今日のイラストを描き終わって,UPしようとしていたところだった。 揺れが思っていたよりも大きくなくて、ひと安心。あれだけの警報音だから、怖かっただろうなぁと、少し離れたところにいるナナに目をやる。 わたしのベッドの上で、枕に

うまいものは何でおいしいの?

いつもおなじご飯なのに、おいしそうに食べる。 ヨーグルトを出すと、とびきりご機嫌になって食いつく。 欲望そのままに飛びこんでくるあなたに、うらやましさをかんじる。 今日は、生産者応援という名目で衝動買いした、牡蠣と白ワインのセットが届いた。20個近い牡蠣の殻を調理用バサミで切れ込みを入れて、ナイフで殻を剥ぐ。ナイフと片手軍手が商品と一緒に入ってきて、牡蠣の殻剥きのための動画URLが書かれた紙も一緒に入ってきた。 最初は要領を得ず、四苦八苦する。 利き手の左手の親指の根元