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新聞より~絵筆は止まらない他

 ブログと並行して、noteにも書き始めた。
今まで自分の文章は上手くはないが下手でもない。
そこそこではないかという思いがあったが、
それはまさしく自惚れだった。見事に打ち砕かれた。

 noteは「作品」を載せるところだから、
書く人は「クリエーター」である。
みんな表現が素晴らしい。
言葉を頭から身体から繰り出し、彩り、説得力のある文章を書く。

 もちろんいろいろなクリエーターがいる。
私のように日記の延長のような。

 いや、私はそのまま載せたりしているから、日記そのものだ。
それでも、書きたいという気持ちがある限りは
日記、備忘録という目的とは別に
「発信」をしていきたいと思っている。

 なかなか読んでもらえなくても。

 前書きが長くなったけど、いざ本文。

朝日新聞 2月6日 19面に3つの記事がある。

・野見山暁二さん101歳 絵筆は止まらない
・連載小説 「また会う日まで」を書き終えて 池澤夏樹氏
・地図を広げて 稲垣吾郎氏

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①野見山暁二さん101歳「絵筆は止まらない」

 文化勲章も受けた画家の野見山さん。
今、開かれている個展には、新作が15点。

 記事によると、
「雄大な山河のようでもあり、うずまく情念のようでもあり、
 一つのところにとどまらないエネルギーを感じる」

「描いているときりがない」と、毎日描き続けているそうだ。
そして、絵とは「はるか遠くから力がくる宇宙的な空間」と言っている。

 これで思い出すのは、草間彌生氏である。

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  画像は、国立新美術館であった草間彌生展に行った時のもの。


しばらく近況を聞かないが、
確か90歳になっても毎日絵筆を離さないと。

 草間氏も「エネルギーが湧いてくる」というようなことを言っていた。
伏せっていなければ、まだまだ描き続けているはずである。

 それから、記事では触れていないが、
野見山さんと言えば忘れていけないのは、「無言館」との関わりである。
長野県上田市にある無言館。
戦没画学生鎮魂美術館である。
館主の窪島誠一郎氏と全国を回って、残された絵を家族から預かって集めた。

 自らも出征したが、肺を患い内地送還されて終戦を迎えている。


②池澤 夏樹「また会う日まで」連載を終えて

 この記事を待っていた。
新聞の連載小説を毎日楽しみに読んでいたからである。
連載が終わると、作者のコメントが載る。

 池澤氏は「歴史小説とは初めから矛盾している」と言う。

ここからは要約をしてみる。

「歴史」としてなるべく史実に沿いながら、
「小説」としては精一杯の逸脱を図る。

 この作も、史実としては秋吉利雄の親族から預かった資料や
多くの書籍、インターネットの情報だった。
これらをもとに、主人公の人生を再構築する。

 彼はまずキリスト教徒であり、海軍軍人であり、業績を残した天文学者だった。
この三つがいかに一つの人格の中に共存したか。
 
  利雄の場合、最初の妻も後半の伴侶も
実に輪郭のはっきりした女性だった。 
 (池澤氏は)現代のフェミニズムを信奉しているので嬉しいことだった。

 ここで要約終わり。

 逸脱の最たるものはMという人物。実在していない。
池澤氏は「あの戦争を今の視点から書きたかった」と言っている。

 つまり半藤一利と加藤陽子の目で見直したかったと。

 今の視点で戦争を見直すために体現したのがM。
だから彼には死んでもらわなければならなかった、と書いている。


 私は連載小説を読んでいて、「Mはなぜ名前ではなくMなのだろう」と思っていた。
小説には実名がたくさん出てくる。
 日野原先生だって実名だ。

 そうか、実在しないからMなのか。
私は半藤一利は名前は知っているが、読んだことがない。
確か去年亡くなって、本屋に「日本のいちばん長い日 運命の八月十五日」
があったのを見た。
加藤陽子は、うーん。(後で調べます)

調べたら、歴史学者、東京大学教授。
2010年の著書「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」

 読んでいないからわからない。

 これは宿題。
連載小説も最初のほうが実は読んでいない。
いつもなのだが、連載小説の初めのほうはなぜか
読まない、読めない、読む気が起こらない。途中から読むことになる。

 だから単行本になったら、初めから読んでみよう。

 戦後生まれの私があの戦争について理解し、それを次の世代にどう伝えていくか
これも宿題。

 最後に池澤氏も挿絵の素晴らしさに触れていた。
影山徹氏。
私も、挿絵を十分に楽しんだ。
「素晴らしいな」と毎日思っていた。

単行本になると、挿絵は入らない。
どこかで原画展とかやってくれたらな。

 それにしても小説家ってすごいなと思う。
「すごい」としか書けない語彙力や表現力のなさが
「小説家にはなれない」と思ってしまう。

 当たり前か。

③最後になってごめんさない。稲垣吾郎さん

「地図を広げて」
これは香取慎吾氏、草薙剛氏とのリレー連載。

 吾郎氏は今、新作の主演舞台の稽古中。
「恋のすべて」というミュージカルコメディ。

シリアスな作品とコメディーとどっちが難しいか、
と聞かれて
「悲しい」と「楽しい」は表裏一体。近い。
感情が振り切っているから、と言う。

 難しいのはフラットなもの。
淡々とした作品とか普通の人の役のほうが難しいそうだ。

 笑いの間ってズレが許されない。
テンポやリズムがあり技術、テクニックが必要。
 悲しい演技は、一度感情を引っ張ってくれば後はそのままどんどんいける、と。

 なるほど。
その他、スポーツの試合で感動して泣いたら、
この感情を覚えておこうと、
鏡で涙の出方を観察したりするそうだ。

 努力しているんだと思う。

ちなみに、この面の下には「大志 藤井総太のいる時代」がある。
私は将棋は全然詳しくないけど、
藤井総太は間違いなく天才だと誰もが言う。

間違いないね。
野見山氏も草間氏も池澤氏も稲垣氏も
みな才能があり、努力があり、そしてそれを開花させる。
ロック歌手、宮本浩次氏も。

(最後に私の推しをしれっと入れました)

見出し画像は、金毘羅さんの芝居場「金丸座」
関連は・・・何となく。

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