見出し画像

第56回散歩のお供になる本 #ブックブックこんにちは

ブックブックこんにちは!

このnoteは、東京・神楽坂かもめブックスの柳下恭平と札幌・北18条Seesaw Booksの神輝哉、2人の書店店主が好きな本のことについて話すPodcast番組「ブックブックこんにちは」の裏話をお伝えするマガジンです。

今週も配信いたしました!

FRIDAY FOREVER

今回のオープニングトークはまたしてもガリンコ号。そろそろ「ガリンコガリンコこんにちは」になりかけているので、がんばって「ブックブックこんにちは」に軌道修正していく所存です。

フリートークでは柳下さんのご近所お散歩コースで見かけた「FRIDAY  FOREVER」と書かれたパーカーから、曜日選手権(?)に。曲名や映画のタイトルに使われている曜日ってどれが強いのか、という話が白熱しました。

FRIDAY FOREVER

わかるわかる、と思いながら収録中から頷いて聞いてしまいました。頷きつつも、昨年フリーランスになったばかりということもあり、会社員時代、それもコロナ前でオフィス通勤が当たり前だった頃の方が、曜日感覚は強かった気もしたり。やっぱり金曜の夜中に残業仲間と居酒屋へ行って、流れでカラオケに行って朝を迎える爽快感って、何にも代え難いものだよなぁ。カラオケがそろそろ恋しくなってきました。

散歩のお供になる本

今回もお便りからのリクエストテーマ!「散歩のお供になる本」です。

散歩といえばどんなシチュエーション?という定義から北海道と東京の違いが浮き彫りに。みなさんはどんなお散歩をしていますか?

神チョイス『食べる野草図鑑』岡田恭子著(日東書院本社刊)

私は地元の散歩も好きですが、旅先・出張先での散歩も好き。特に地元の方から案内していただく散歩も大好きです。

神さんの選書を聴きながら、沖縄・宮古島から橋で渡った来間島という離島で体験した「ヤギ散歩」を思い出しました。地元の方が飼っているヤギを歩かせながら、ヤギがそこここで草を食べて回るのについて一緒に歩きつつ、案内人の方に地域のことを教えていただくツアーです。

食いしん坊なヤギに私のおやつを狙われ頭突きされた。

そのとき、道端のアダンの葉でささっと風車をつくってくださったり、採ったばかりの月桃の葉でお茶を淹れてくださったり。さらには島ごとに同じ植物でも呼び名が全くことなる、ということを教えていただきました。ゆっくりと歩くと、いつもなら通り過ぎてしまいそうな草花にも目をとめることができることを実感します。

『食べる野草図鑑』片手に歩く散歩も楽しいのだろうなぁ。

柳下チョイス『蒼黒いけもの―岩村賢治詩集』(ソノラマ文庫―キマイラ・吼 刊)

柳下さんは詩集と短歌をテーマに選書。たしかに歩きながら詠むというのも味わい深いですよね。

聴きながら思い出したのは、韓国ドラマや韓国映画のこと。邦画ではあまり「詩を音読する」というシーンは見かけませんが、韓国文化ではお気に入りの詩を暗唱したり、デート中に詩を音読して贈ったりするシーンが印象的。

ロマンチックだと思っていたのですが、どういう背景で韓国に詩の文化が定着したのか、『引き出しに夕方をしまっておいた』ハン・ガン著(クオン刊)のあとがきで謎が解けました。ご興味のある方はぜひ。

柳下チョイス2『短歌という爆弾: 今すぐ歌人になりたいあなたのために』穂村弘著(小学館刊)

短歌といえば、この番組が始まったばかりの第4回で「女性歌人」をテーマにしていましたね。

短歌ではなく俳句ですが、一度、俳人の堀本裕樹さん主宰の句会に参加したことがありました。俳句を詠むという習慣がなく、どうしたら思いつくだろう......と家で頭を捻っても出てこなくて、散歩に出てみたり。その日は秋のはじまりくらいの季節でした。風にのって秋刀魚を焼く匂いや家庭的なカレーの匂いが漂ってきたり、肌寒さに握りしめていた缶のミルクティーがぬるくなっていく温度を感じたり。句を詠もうとすると、五感が鋭くなっていくという気づきは今でも新鮮に覚えています。句会では参加者の方々、年齢も生活もバラバラなみんなのそれぞれの季節を持ち寄った感覚が、その季節をより深く楽しめる入り口になりました。

お知らせ!

さて、お知らせです!
わたくし、ディレクター山本が3/19(日)に東京・東日本橋CITANで開かれる古本市「ツドイ文庫」に出店いたします!

ここで、なんと!ブックブックこんにちは1周年カセットを数量限定でプレゼント!応募期限に間に合わなかったそこのあなた!チャンスです!

ただし、合言葉を言っていただかないとお渡しはできません。本編をしっかり、最後まで聴いてくださいね😘

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?