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前半:産後うつ防止!産後ケアホテルはマジでおすすめ

産後ケアホテル?? 

 2022年春に、産後ケアホテルであるマームガーデン葉山を利用しました。産後ケアホテルが何かと言いますと、24時間赤ちゃんを預かってくれて親御さんたちが安心して休めるホテル、です。病院ではないので治療などはできませんが、それでも助産師や保育士、専門スタッフがいらして、何かあればすぐ相談できるし、沐浴もしてくれるし、栄養のある食事も食べれるし、滞在中は岩盤浴やハーブテントが何度でも繰り返し利用可能!

 金額はぶっちゃけかなりしました。貯金が吹っ飛びました。まわりに「あら~羨ましい芸能人みたいねぇ~」とちょっとまぁそんな感じのリアクションでしたが、それでも利用して本当に良かったと思っています。ここではなぜ利用しようと思ったのか?実際利用してみて何がそんなによかったのか?を書きたいと思います。

産後ケアホテルをなぜ利用しようと思ったのか?

 まずは私のプロフィールを…

・30代前半初産
・夫と二人暮らし(夫は平日19時には帰宅、土日休み)
・実家や兄弟は飛行機の距離、義実家車で1時間

 上記だけみるとそこまで切羽詰まった設定じゃないですよね。世の中、実家も義実家も頼れず、旦那さんは激務で、ワンオペ地獄みたいな方たくさんいらっしゃると、Yahoo!ニュースの広告漫画で読みました。はい。
実際、友人たちに聞くと、皆口をそろえて言いました…

「産後1か月は辛すぎて記憶がない」

な、なんだって…?

 企業戦士として24時間働き、ぶっ倒れたことがある私は知っています。自分の体力には限界があり、特に寝不足は精神がおかしくなると。丁度そのころ、悪阻で食事がとれず毎時間ゲロを吐きまくり、寝不足の中働いて、5キロ瘦せてしまいとうとう入院で点滴ぶち込まれる羽目になっていた私は、入院先のベッドの上で思いました。

「ちょっと待ってくれて、うえぇ、…不妊治療でも痛い思いをしておぉぉえ
まだ産んでもいないのに…このありさまぅぅっぷ…
はっはぁ…こ、こっから鼻からスイカが出るほどの苦痛を味わった後に(無痛分娩だけど)、1か月記憶なくすほど赤子の世話をするだと…?うぅぅ!」

「死ぬって!!!(嘔吐)」

  頼りの夫はやる気満々ですが、子育て経験値はゼロで、仕事があるので夜泣きは私が担当するでしょう。母も60代でまだ元気ですが、持病があるのでコロナ禍で長期滞在は不安です。義実家も助けてくれると思いますが、10000%気を使います。ということで、ネットで調べに調べて、産後ケアホテルにたどり着きました。さよなら私の貯金…。


チェックイン

 私は、産院から退院後、荷造りがてら少し自宅に戻ってから、産後15日目に、PCR検査結果持参でホテルへ(この取得がまた大変でしたが…なんせ歩くのがやっとで…)
 午後チェックインでしたかね…たぶん。家族でもホテルに来る場合は、PCR検査結果が必要とのことで、とりあえず夫とは駐車場で別れ、赤ちゃんと少し荷物を持ってロビーに行くと、スタッフの人が数人で出迎えてくれました。あら!!みたいな感じですぐ荷物を持ってくださり、赤ちゃんもベッドに寝かせてくれて、スリッパも私がかがむ必要がないよう準備くださいました。夫には、じゃね!と元気で別れましたが、身体はずっと処方された痛み止め飲んでて、傷口も引きつり、人生初のいぼ痔でケツも死にかけるという状態だったので、スタッフさんが総出で荷物と赤ちゃんを引き取ってくれた時に、身体が軽くなり、ふと「あぁ…私、身体がとっても辛かったんだ」と認識しました(笑)

 そこから、ホテルでの過ごし方の説明、今の健康状態のチェック、不安なこと、指導を受けたいことなど色々と聞かれました。
その時も会話しながら「人と会話らしい会話をしたのも久しぶりだな」と。なんせコロナ禍で面会もNGだし、産後同士のママ交流もないし、産院はとてもよくしてもらいましたが常にせかせかと忙しそうで…。

 その後、赤ちゃんはいつの間にか着替えさせていただき爆睡してました。


赤子はベビースケールへ

 ホテル内にて赤ちゃんはベビースケール(コロコロついたベッド)に入れて移動します。スケールには、足元におむつ、おむつを捨てる袋、ゴミ箱、着替え等がセッティングされており、な~んにも準備はいりません。補充もベビールームへ預けるたびにやってくださいます。また、赤ちゃんの呼吸が止まると自動的に知らせてくれるセンサーがついていたので、安心して寝かせておけます。ママさんによっては、スケールにおもちゃをつけて、赤ちゃんを楽しませてる方もいました(自宅ぐらいリラックスして爆睡する我が子)

ベビースケール


素敵すぎるお部屋

 お部屋は、スイートルームとかお金ないんでね、お得な部屋を選びました(笑)でも、とても快適で十分でした。ベッドは広々だし、シャワーついてるし、トイレあるし、窓が大きくて自然光いっぱいだし、テレビもでかいし、冷蔵庫もあるし(ウェルカムノンアルシャンパンとチョコがありびびりました)椅子も授乳用のクッションもあるし。あ、授乳用に、足台があったのも助かりました。もう完璧です。何かいりますかね、ほかに。(画像公式サイトより)

公式サイトよりお部屋


アメニティーが神

 手ぶらで来てくださいぐらいの勢いがパンフレットに書いてあったのですが、マジでその通りでした。行き帰りの自分と赤ちゃんの服やおむつ&ミルクで十分でした。ホテル着ありますし、なによりアメニティーが神(笑)
写真撮ればよかった!!店かなと思いました。部屋にも完備されてますし定期的に補充いただけますが、いつでも必要な分、自分でとれるように、ホテルの真ん中にアメニティコーナーがあるんですよ。これが、トリートメントから母乳パッドからヘアゴムから歯間フロスからブラシから綿棒からタオルから大きめのナプキンからパジャマからボトルの水からなんでも置いてある。
連泊してるとこのコーナーがいかに大事かわかります。というのも、私は母乳がびしゃびしゃでパッドをよく変えましたし、変え時を失敗してパジャマを汚したのでスタッフさんに声掛けしないでパジャマをさっと返させて頂けるのは非常にありがたかったです。ナプキンもですね。まだ悪露が出てる時期でしたのでズボンも一度やらかしました。もし持参でしたら、母乳パッドとナプキンだけでだいぶかさばったと思います。


ありがたい試供品

 部屋に入ると、テーブルにいっぱいなんか色々と置いてあって、なんだろうなと思ったのですが、全部試供品やプレゼントでした。オーガニックなボディーローションとか、赤ちゃんのソープとか、カフェインレスのお茶とか、なんかいっぱい(笑)
全部ありがたく使ったり、自宅に持って帰りました。
ホテル内にも、ベビー用品紹介コーナーがあり、鼻水吸引機、搾乳機とか、赤ちゃんの呼吸が止まってないかチェックするやつなど色々とあり勉強になりました。


24時間預かってくれるベビールーム

 部屋で荷物を広げたり、赤ちゃんのおむつを替えたりあやしたりしているとあっという間に、18時半で夕食タイム。本当にいいのかしら…と思いながら、恐る恐るベビールームへ赤ちゃんを連れて行くと、笑顔でスタッフさんが出迎えてくれて、ゆっくりお食事してくださいね!と快く預かって頂けました。ただし、まだ預け慣れてなかったのと、出来る限り母乳をあげなきゃ!という使命感にかられていたので、スタッフの方に「何時ごろにお迎えに来られますか?」と聞かれ「1時間ぐらいで戻ります、泣いたらすぐ連絡ください!」と伝えて、急いでご飯を食べに行きました。後々、慣れてくるのですが、別に好きなだけ預けていいんです(笑)
で、泣いたりお腹空いたら、スタッフの人が面倒みてくれて、ミルクもあげてくださいます。連絡は、部屋にスピーカーがついていて、何かあればすぐ呼び出してくれます。ねっくは、ホテル内をうろついているとその連絡がとれないことですが…。とれなくても、まぁスタッフの方が赤ちゃんの事はよきにしてくれます。

公式サイトベビールーム

プレスベビールーム


とにかくご飯が美味しいレストラン

 いそいそと食事する場所に向かうと、これまた綺麗なレストランというかカフェというか…。大きな窓に葉山の雄大な海が見渡せます。思わずこう深呼吸したくなる景色ですよ。何度滞在中にぼーっと海を眺めたか(笑)
食事は、カウンターにて部屋番号をお伝えると温かい物をすぐ出してくれました。ドーナツクッションも完備されてますので、傷口もお尻も安心!
ドリンクバーで野菜ジュースをなみなみと注いで、黙食スタイルで頂きます。そして気づくのです。

ゆっくり一人で食事するのは久しぶりだなぁ…

 産院では食事中も赤ちゃんと一緒でしたので、寝てれば御の字ですが、泣けば抱っこしてスタンディングスタイルでご飯食べましたし、早食いでしたし、出産してから一度も落ち着いてご飯を食べれていませんでした。
メニューは、野菜もたんぱく質もいっぱい!!みたいなメニューで、本当に美味しかったです。特に私は具だくさんのスープみたいなのが美味しくて身体に染みわたるのが分かりました(笑)デザートは小さなケーキ。美味しい。本当に美味しい。出産直前まで悪阻で食事を全部吐いてたし、この世の匂いがすべてダメだったから、もう涙が出るぐらい美味しい。
 胸もお腹もいっぱいになり、食器を下げて帰ろうとしたら「お夜食持って行ってくださいねぇ~」と声をかけられました。…な、なんだって…?カウンターにおにぎりセットが並んでました。おいおい感動が天井知らずだよ…ありがたく頂戴しお部屋に戻りました(写真がへたくそで感動が伝わらなさそうですが笑)

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授乳室

 部屋でスマホ触ってると、スピーカーから呼び出しが!「〇〇さ~ん、お子さん目が覚めて泣いてます!授乳されにきますか?」「あ、いきまーす」という感じでベビールームへわが子を迎えにいきます。
ベビールームでは、部屋番号、名前、子供の生年月日を伝えて、赤ちゃんを引き取ります。部屋で授乳してもいいのですが、すぐ隣に授乳室があるのでそちらへ。産院ではコロナ対策で個室待機だったので、授乳室なるものを使ったことがなかったのですが…。
やわらかいベージュやピンクの色合いのお部屋で、授乳用の椅子、クッション、足台、赤子の体重計、ウォーターサーバー、母乳がよくでるお茶、ガーゼやティッシュなど一通りなんでもありました。
ミルクをあげたい方は、ベビールームでスタッフに伝えるか、授乳室からベビールームに直中の電話があるのでそこで電話するとすぐ作って持ってきてくれます。自分で作らなくていいんです。すご。
私は、毎度赤ちゃんの体重をはかり、母乳をあげて、また体重をはかって何グラム飲んだか記録して、足りない分は電話で「〇〇号室の〇〇です、ミルク40お願いします!」と伝えると3分ぐらいでスタッフさんが授乳室までミルク持ってきてくれます。いや~楽(笑)
授乳室は24時間空いてますし、他のママさんたちもいますので、夜中の孤独な授乳もおしゃべりしながら乗り越えられるかなと。私は得意の人見知りで全く友達はできなかったですが!
でも、ご安心ください。助産師さんやスタッフの方が、何かと声掛けしてくれます。特に、1日一回は助産師さんが赤ちゃんの様子を確認し、授乳中の声掛けしてくれました。私もそうでしたが、一応一通り産院で授乳の仕方は教わるのですが、ほら、産後数日は基本的に意識が朦朧としてるじゃないですか(笑)身体もよぼよぼだし。そこを改めて、抱き方やママの姿勢、咥えさせ方、回数、お乳の張り具合、心配な事などをフォローしてくれるのはありがたかったです。恐らく自宅だったら心おれてもう母乳あげてなかったと思います。ミルクで育つし。


いそいそ足湯

 初の授乳室体験後は、1Fの足湯へ。産後ってわけがわからんぐらいむくみますね。人生で足がむくんだ経験をそんなにしたことなかったので、産むまで加圧タイツなどピンときてなかったのですが、もう産んだ直後からやばいやばい。膨らんで足が破裂するかと。足がベイマックス。痛いし。どういう仕組みなんだ。
足湯コーナーにはもちろん足を拭くタオルも完備されてますし、水もおいてあります。もう日が落ちて真っ暗でしたが、日が出ている間は、葉山の海を見ることができます。部屋にはシャワーしかないので、足を温められるのは嬉しいです。
あ、ちなみにすぐ隣に、すっごい気持ちのいいバルコニーがあります。春先寒かったんで出ませんでしたが。きっと家族やママ友とのんびりおしゃべりするのによかったでしょうね。ま、いませんけど!

プレ足湯


夜は数日ぶりに大爆睡

 足湯後は、傷口にびびりながら部屋でシャワーを浴びて、そうするとすぐまた授乳の時間になってまた授乳室行って…。ってか産むまで知らなかったんですが、赤ちゃんってミルク飲むのへたなんですね(笑)ミルクは3時間ごとと学んできて、なんだ、3時間も間が空いて色々できるじゃ~んとかアホなこと考えてたんですが、母乳&ミルクで40分ぐらいかかるし、その間に吐いたりおしっこうんちしたりであっという間に1時間かかって…。預けてるからいいものの、ノンストップお世話なんですね…。保健体育で習いたかったわ。
 そしてお待ちかね寝る時間です。ベビールームにて赤ちゃんを預けて、朝は5時以降で呼び出しお願いしますとお伝えし、部屋に帰りました。授乳を1回飛ばすイメージですかね。別に何回飛ばしてもいいんですよ。初日なんで感覚が分からず張り切ってそうしてしまいましたが(そして後々、搾乳機なるものがこの世にあることを知るんですが)
 その日は産んで初めて一人で広いベッドに寝ました。まだ腰や傷口など身体全体が痛むので寝返りもしにくいし、言うほどうまく寝れないんですが、それでも呼び出しされるまで連続6時間寝ました。トイレにもいかず、夢も見ないほど寝れました。

そう、この睡眠が欲しかった…(涙)

 周りには産後に赤ちゃんと贅沢にバカンスに行ってると思われてるでしょうけど。違うのよ。ただ睡眠と、食事と、ほっと息をついて身体を治す時間が欲しい。赤ちゃんの安全は確保の上で。これがワガママと言うのであれば、これまでどんだけ女性は辛い産後を過ごしてきたんだ。怖いわ。うつにもなるわこんなもん。


後半:産後ホテルを楽しみ出すおのぼりさん、こうご期待!

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