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自分の心の声を聴く大切さ〜高校生が歌で見つけた表現の喜びと環境の力〜

歌を通して自分を表現すること楽しさに気づく瞬間は、誰にとっても特別なものです。
最近、レッスンをした高校生が、まさにその瞬間を迎えたようです。
進路を考える中で「自分は歌で表現するのが好きだ」ということに気づき、幼少期から音楽が生活の一部だったことに気づいたそうです。
お母さんが録画してくれた“おかあさんといっしょ”を何度も見て育った高校生。
そんな話を聞いて、改めて“環境の力”の大きさ、そして“自分の心の声を聴く”大切さを感じました。

先日、ミュージカルコースに進みたいという高校生の男の子のレッスンを行いました。
これまで、お母さんがピアノの先生、または合唱経験者から声楽科に進んでいく子は多く見てきたのですが、ミュージカルコースに進みたいという男の子とは初めて会ったのできっかけを聞いてみました。
すると彼は、進路を考える中で自分は歌で表現をするのが好きだということに気づいたということ、そこからルーツを探ると、幼少期にお母様が撮りためてくれた“おかあさんといっしょ”のDVDをずっと観ていたことを教えてくれました。

この話を聞いた時に私は改めて環境の大切さを感じました。
お母様はきっと、幼少期の彼が夢中になって“おかあさんといっしょ”を観ている姿を見てDVDを撮りためたのかもしれません。
日常何気なくやっていたことが、まさかその子の進路に大きな影響を与えるとは夢にも思わなかったのではないでしょうか。

私は特別な音楽環境で育ったわけではないですが、音楽は好きでしたし“自分の中から湧き上がる何かを表現したい”というのは物心ついた時からありました。
そこから偶然の出会いが数珠繋ぎに重なって今に至るのですが、両親は私がやりたいということを自由にやらせてくれました
私の場合は、これが全てだと思っています。
この“自由”というのが私の場合、なりたい自分を引き出すための大事な要素です。
国立音楽大学の校風もまさに“自由にのびのび”です。(笑)
もちろん、制限のある環境で修行のようななこともしますが、一度圧迫することで自由な環境に戻った時の勢いやエネルギーはそれまで以上に活性化するような気がしています。

また、高校時代や大学時代に将来像を明確にイメージできている人は、その通りか、それに限りなく近い姿になっているように思います。
私自身は、高校・大学時代見えない力に誘導されるように進んで行きました。
もちろん自分の意思ではありますが、その先に何があって自分はどうなりたいか、というのがいつもなんとなくぼやけていました。
「やりたい!」と思っても自信がなく、心の奥では「できない」と思って踏み出せなかったことがたくさんあります。

しかし、表現の仕方が少しずつわかってきて「これでいいんだ」と成功体験を積むうちに、将来像がはっきり見えるようになり、そこに向かって進んでいるのを実感しますし「その通りになるだろうな」という安心感があります。

「音楽が好き」「何かを表現したい」
まずは自分の心の声を聴く。
そして、その環境に身を置いてみる、ということは何をする上でも大切なことのように思います。
心の声をぜひ聴いてみてください♪


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