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その昔、僕は「読んではいけない雑誌」を毎月買っていた


僕は、今では人の前に立って、

自分の人生を通して気づいた大切なことを伝えて行く、

「講師」といわれる職業で活動をしています。

なので、歪んだことを伝えてはならない立場であります。

でもそんな僕の歩んできた人生そのものは、

80%ほど歪んでいます。

こんな人生な人間が、先生的なことをしていいのだろうか…

と、以前は悩んでためらって生きていましたが、

今では、「ありのままを見せて表し伝導することも大切なのでは?」

と思えるようになり、しっかりと堂々と、講師を名乗りやっています。

そんな僕が、生々しい物ばかり目の前にし、この目で見て来て、

そして実際にその修羅の渦中の現場を幾度も回して来ていた20代前半の頃。

実はそのころ「読んではいけない雑誌」を毎月買っては

悪いマインドをセットし、そのいけない雑誌を読んで

自身のモチベーションを高めては、己を磨いていました。

「なんで読んではいけない雑誌が発売されているの?」

と思われたかも知れませんが、でも実際には、

大変よく売れていた雑誌でした(すぐ売り切れるから本屋さんに取り寄せてもらってました)。

その雑誌の名は「BURST」。

今回は少し、久しぶりに「講師らしくないもう一人の自分」となって、

どうしてそんな本を読んでいたのか、そして

その本から何を得て今までの自分を生きて来ているのかをお話ししてみたいので、

あえてあまり良くない方向の話題を取り上げて特集してみたいと思います。

(生々しい事実が苦手な方は、ここからは読まないでください)


内容がヤバすぎた雑誌、BURST(バースト)


この、読んではいけない雑誌「BURST」は、

知る人ぞ知る「ヤンキーのための本」として有名な雑誌でした。

どんなヤバい内容だったのか、それはそれは

「ワル」になりたいという志向性が

心にセットされていない人が読んだら

トラウマになりそうな内容でした。

タトゥー、ピアス、マリファナ、ドラッグ、

AV、SM、人体改造、屍体、

パンク、ハードコア、チーマー、スパイ

極道、右翼、暴走族、赤軍、

死刑囚の子供への取材、SEXイベントのレポート、

路上で殴られていた男へのインタビュー、

レズのスカトロ撮影現場のレビュー、

通称「モドゥコン」こと、ボディーモフィケーションという、

自身の身体に鋲を埋め込んだり、顔を改造してトラになった人を特集していたり、

「スプリットタン」という、舌を縦に裂き、トカゲのような2枚の舌になった人の写真、

計画的な交通事故によって念願の片腕人生をゲットした人の感想、

死体写真集の中身を晒し残忍な内容を巻頭特集していたり、

指定暴力団の四代目への直撃取材を記事にしていたり、

ジャマイカのラスタマンが運営しているガンジャ畑の現状をリポートしたり、

イエスキリストと同じ方法で、生身の人間がそのまま十字架に磔にされる映像が付録のDVDに収録されていたり、

鉄の串を何本も順番に体に刺して行き、吹き出す流血を浴びて行くSMフェスの生々しい映像の収録など、

とても、見てはいけないようなものが、

動画・画像・文章で観て読めるようになっている雑誌が

その昔、あったのです。

この雑誌、最終的には風営法の法改正と共に

摘発対象にされ、廃刊となりました。

僕は当時この本で、むちゃ

ドラッグについて勉強し(アヘンとモルヒネとヘロインの違いって分かりますか?)、

遂にはそれに、、、






手を出しませんでした(笑)ホッ…


この雑誌を読んでいた僕は、この本から何を得て、自分の人生にどう活かしてきたのか


今講師として活躍させて頂いている自分が、

こんな雑誌を毎月買って読んでいたってことを白状すると

「イメージが悪くなるんじゃないのか…?」と思いながら

この記事を書いているんですが、

でも、記事を書く=「それでいい」と思ったからです。

今の僕は、それくらい

自分の辿った人生を誇りに思えるようになった

ということが言いたいのです。

今までの僕の投稿記事の中でも

節々に書いて告げていたとは思いますが、

こんなバカなことを胸張ってやっていた頃の自分を

一時期は泣きじゃくるくらいに散々責めては、

消し去りたくて、新しい自分を必死に装いながら生活しては

毎日を独りでなんとか粘ってやっていた30代がありました。

でも、自分を偽って生きて行くと、

結局は「また自分で自分をダメにする」ってことが分かりました。

そんな体験を通して、2度ほど「うつ」を経験したくらいです。

だから、自分を変えることができるのは

自身の「表現のしかた」や「考え方・捉え方」のほうであって、

湧いてくる気持ちの指向性や、浮かんでくる独自の発想は

必死に自分を変えようと何年もにわたって挑戦した結果、

「生まれつきだから変わらない」ってことが、

むくわれることに至らなかったことによって

僕の中でハッキリとしたのです。

だから、こんな強烈な現実を目の当たりにしてきた結果、

その「ありのまま」を、情熱と共に訴えて行く

ハードコアな自分のまま、先生をして行きたいと思えるように

「元戻りにした」のです。


いいんです、ERRORのままで。

NGなものが、どうしてこの世に

OKなものと隣り合わせで共存しているのか。

ダイアモンドだって「石」なのです。

この世の石ころが99%ダイアモンドだったとしたら、

1%の小石がレアとなり「美しく見える」ようになるものなのです。

物事が白も黒も存在しているのは

「人間は両方が無いと、片方ずつの価値に気づかない」ようになっているからです。

だから、僕は

こっち側の属性の出身で

全然よかったのかも知れません。


あとがき:どうしてこんなものが売れていたのか、愛されていたのか


この本が、何を伝えようとしていた雑誌だったのか、

何のために存在していたのかと思えば、

この世の中のどこかでこんなとんでもないリアルがあるってことを、

実際に直面することがないように、メディアを通して知って

「自分たちなり考えてみて欲しい」ってことを


直接に訴求せず、遠回しに伝えたかったのだと思います。

できれば、「そんな世界があったのか…」というような

マスコミが報道できないようなえげつない現実は、

誰だって観ない方がいいと思いますから。

下手したら、一発でPTSDになるのではと思いますし、

普通の人なら、利益よりも損失の方が

心や精神や気持ちに現れてしまいます。

そう、「自ら求める人じゃないと取り入れてはいけない」のです。

では、なぜこんなものが、こんな現実が

アンダーグラウンドな世界でサブカルチャーとして存在し、

それを求める人たちがいるのか。

言い方が悪いですが、

「育ちが悪かった」からではないでしょうか。


僕はもれなく、そうでしたから。

だから、誰のせいにもできないくらいに

もう無かったり、最初から無かったり、

失われていき取り返せなくなったりして

自分だけで生きていかないといけない人間として生まれて来ていれば、

どうしても、「強くなるため」に

ホラーでサスペンスな生現実な世界へ修行に行くのでしょうね。

無残な現実があり幸せに育つことができなくて

最初から心が歪んでいた若者たちは、

思春期から、大体このような方向へ自身を進めて行く傾向があるものです。

だけど、本人は別に悲しくはないというか。

だけど本当は、それでも独りってのだけは悲しいから、

その同じ境遇で生まれて育って来ている者たちと出会っては共感し、

その居心地のいいスラムな世界へ吸い込まれるかのように溜まるというか。

それが現実なのですね。

僕はそこを辿り、ここまで必死でやって来て

そして遂にはヲジサンの世代にまで至り、

社会の風を直撃で浴びては「いつまでもそのままではいけない」

ってことが心の傷口に染みた以上、

今度は、自分にそんな事実があったことと共に、

本当の人生の歩み方には大切な手順があることや

自分の人生は一人に一つずつありいくらでも幸せになれるってことを

伝えて行く志命を持って生きるようになったのですね。

僕はこの「BURST」を読んで来ていなかったら、

ここまでの自分にはなれていなかったと思います。



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