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家庭学習~良いやり方悪いやり方~

宿題・家庭学習は百害あって一利なしっていうと

は?何言ってるの?家庭学習は大切だ!って思うでしょ?

でも多くの生徒にとっては本当に百害あって一利なしなんですよ

多くのってことは全員ではありません。

宿題のやり方の前にまず多くのに入らない、宿題をやって意味がある場合から説明していきます。

いくつかパターンはあるのですが
① 漢字や単語などの覚え物である
② 親がしっかり指導する時間と指導力がある
③ 本人にやる気があり、かつ電話やネットで質問できる塾に入っている。または参考書などを読んで自分で解決できる能力がある。


の3つです。
①に関しては普通に宿題として有効です。しかし「〇〇回練習しろ」

というのは後で詳しく書きますが非常に無駄が多くむしろ悪い結果を招く可能性があります。

覚えたら小テストなどを行うようにした方がよいでしょう。

②はなかなか難しいと思います。中には「学生時代に塾でバイトをしていた」という保護者の方もいるかと思います。

しかしよく考えてください。あなたの今のお仕事を2年や3年かじっただけの学生バイトと今のあなたの力は同等ですか?

プロとしての技術を学ぶには2年や3年では無理です。

少なくとも本当の指導力を付けるのに100人の生徒を3年間通して指導して受験を経験する程度の経験値が最低でも必要です。

ただ小学低学年の場合また少し変わってきます。

お母さんお父さんと楽しく勉強することで勉強意欲があがります

保護者の方に時間的精神的余裕があって遊びの延長くらいの気持ちで子供の勉強に付き合えるなら百利あります。

楽しく勉強させてください、そしてご自身も楽しんでください

③ これは学習環境で大きく分かれると思います。

もし対応してくれる塾に通っている人は非常にラッキーです。

どんどん利用しましょう。

なお、私も365日24時間ラインアットで質問を無料で受け付けています。

私の生徒は非常にラッキーなのでバンバン利用しましょう。

宿題・家庭学習をすればするほどできなくなる理由

では上の3つのパターンに当てはまらない場合どうすればいいのか?なぜ百害があるのか?の説明をしていきます。

1.正解率が下がる
数学を例に説明します。数学は答えがあっていれば良いってわけではない

のはご理解いただけると思います。大切なのは再現率であっていわゆる

うっかりミスというのは普段の練習で克服すべきものです(詳しくは前の記事で)。

正しい考え方をして正しい途中式を書くことが再現率を高める唯一の方法です。

野球に例えてみましょう。右打ちのバッターが左手を上にしてバットを振ったとします。

たまたま1球ヒットを打てたらそのやり方が正しいでしょうか?

正しいフォームで素振りをし、その型を体になじませることで試合での再現率を上げるのが練習の目的でしょう。

悪いフォームを定着させるとむしろ悪い結果になりますよね?勉強も同じです。

「理解する→できる」ここまではよく勉強論で語られますが、その先の「テストで間違えない」ことも理解する・できると同等に大切なものです。

自習や宿題をする時にそこまで考えて勉強する生徒はほとんどいません。

その生徒たちは成果につながらない無駄な時間、場合によっては悪いやり方を定着させる練習をしてしまうのです。

努力すれば努力するほどテストで間違える。その結果「どうせやっても出来るようにならない」と感じて勉強自体が嫌いになってしまうのです。

2.結果ではなく努力が目的になる
 次は数学以外についてです。宿題には「〇〇回練習しなさい」「△△をノートにまとめてきなさい」というものがあります。

あれほど害の多い宿題もありません。まず練習について。

既に覚えている漢字や単語を練習する意味ってなんですか?

答えは簡単で、講師の自己満足です。勉強させた証拠を残したにすぎません。

これについては以前の記事に詳しく書いていますので参考にしてください。

それから○○回練習してまだ覚えられていない物に関してはどうですか?もっと練習するべきでしょう?

そしてノートにまとめる作業、あれは何ですか?もちろん書いて覚える

っていうのもありますからそのシステムの全ては否定しませんが、

多くの生徒が覚えてもいない理解もしていないのに綺麗に書いた、

つまり努力したことで勉強したつもりになっています。


 勉強とは理解し出来るようになりその先の「テストでできる」

「アウトプットできる」段階になって初めて意味があるものになる

と思います。

しかしアウトプットできるまで行けない勉強でも生徒達的には

「努力した」ことに違いありません。努力をして成果が出ない(点数があがらない)と

多くの場合が「やっても出来ない」と考えるようになり勉強から心が離れていきます

3.嘘つきになる
 これです。これが一番の弊害です。これは保護者の方に絶対知っていてほしい事実です。


無駄な練習にしろ答えを写すだけにしろ、努力した証拠を出せば褒められます。

机に座って勉強しているふりをするだけで褒められます。

生徒は馬鹿じゃありません。自分が適当にやったものを褒める人を尊敬などしません。

むしろ「あ、こいついくらでも騙せるわ」と侮るようになります。

提出された宿題を見て本当に覚えようとして練習したか?

そこまでしっかり見る指導者の方に指導してもらっているならそれは本当にラッキーです。

しかし多くの生徒を抱える指導者にそこまで見る時間的余裕はありません。

むしろそこまで見ることができる力のある指導者はほとんどいません。

私は学生時代に「漢字の書き順が違うと見ればわかります。宿題でもしっかり書きなさい。」といわれたことがあります。

全く違う書き順でかいてしまったものを提出しましたが結果は花丸でした。

そのようなことが続き、私のその先生に対する尊敬の念は消え

はったりで嘘をつくずるい人と認定しました。


 嘘つきになる。これは言葉が強すぎる感はありますが

やったふりをして(嘘をついて)指導者をだませることを知ってしまうと

信頼関係は損なわれて勉強以外のあらゆる面で「振り・ごまかし・嘘」

でクリアしようとしてしまいます。。

覚えるべきことなら回数や提出を指定するのではなく

指定日にテストを行えば済む話です。それをしないのは単純に指導者の手抜きです。

指導者の手抜きのために大切なお子さんを嘘つきにさせないでください。

宿題をさせるならむしろ「これはできるようになるためではなく成績をとるための作業だ」と教えてあげてください。

勉強のためには無駄な努力ですが、成績をとるためには非常に重要な努力です。
 お子さんをごまかすのではなくしっかりと本当のことを伝えてください。

正しい宿題・家庭学習のやり方

 じゃあどうすればいいのよ?家庭学習はさせない方がいいの?

っていうとそれもまた違うんです。

悪いやり方の家庭学習は百害あって一利なしですが

正しいやり方での家庭学習は百利あって一害なしです。


宿題にしろ何にしろ、努力は必要です。ただ無駄な努力を続けてモチベーションはもちません

むしろやればやるだけ嫌いになっていきます。

つまり努力させ続けるにはこの努力が何につながるかをしっかり説明し

目に見える結果の伴う「意味のある努力」を指示すればいいんです。

指導者と生徒が信頼関係を結び前述したことに注意しながら行っていれば

宿題・家庭学習は百利あって一害なしです。

では、良い学習経験を!

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