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今さら聞けない「OFF-JT」とは?基礎知識を紹介

OFF-JTはOJTと組み合わせることで相乗効果がみられるとされ注目を集めています。そこで今回はOJTについて、そもそもどういった研修なのか、OJTとの違いは何かなどについて詳しく解説します。

目次

1.OFF-JTとは
2.OFF-JTの目的
3.OJTとOFF-JTの違い
4.OFF-JTのメリット
5.OFF-JTのデメリット
6.まとめ


1.OFF-JTとは

OFF-JTとは「Off-the-Job Training」の略で、業務外の環境で従業員教育・研修・トレーニングを行うことです。研修方法には講義形式で行われる場合やオンラインで行われる場合など様々です。さらに座学だけではなく、ワークショップやセミナーなどの場を設ける場合もあります。

OFF-JTでは業務とは切り離された環境で従業員のスキルや知識を高めるのが特徴です。多くの企業では、OFF-JTとして外部講師を招き、ビジネスマナーに関する研修を行ったり、中堅社員を対象としてキャリアアップ研修を行ったりします。


2.OFF-JTの目的

OFF-JTを行う目的はいくつかありますが、主に以下の目的を持って実施されます。

・新しい技術や理論について、専門家からの指導を受けるため。

・従業員全員が同等の教育を受けることで、一定のスキルセットを保証するため。

・外部講師や他部署との交流を通じて、新しいアイディアや知見を得るため。

実際に働きながらその都度必要な知識をつけたり学んだりすればいいと考える人も多いと思いますが、通常の業務を行いながら学ぶ・指導することは、学ぶ側にも指導する側にも大きな負担となります。OFF-JTでは通常の業務から離れて研修が行われるため、誰の負担になることもなく集中して学ぶことができます。


3.OJTとOFF-JTの違い

OJT(On-the-Job Training)は実務上でのトレーニングを主眼としており、即時性と実践的な知識の獲得を重視します。対照的にOFF-JTは、専門的な知識や広い視野を得ることを目的として、業務から一定の距離を置いた教育環境を提供します。また、OJTの指導者は社内の上司や先輩が担当することが多い一方で、OFF-OJTの指導者は外部講師や人材育成担当者が行います。

こちらでOJTについて詳しく解説しているので、ぜひご覧下さい!
関連記事:【今さら聞けない「OJT」とは?基礎知識を紹介


4.OFF-JTのメリット

次にOFF-JTを行うメリットを3つご紹介します。

①深い理解をサポート

専門家からの講義や質問時間を通じて、徹底した理解をサポートします。OJTでは指導者が社内の上司や先輩であるため、指導者によって学ぶ内容や業務のやり方が違うといったことが起こる可能性があります。しかしOFF-JTは外部からの専門家や講師を招き研修してもらうため、教える側の力量に頼ることなく広くまんべんなく学ぶことができます。

②従業員間の交流

部署横断的な交流を促進し、異なる視点やアイディアを共有する場となります。さらに定期的にコミュニケーションをとることで企業の一体感やチームワークも高まるでしょう。

③焦点を絞った学び

業務から離れ、集中して新しいスキルや知識を学ぶことができます。日々目の前の業務に追われている環境では、学びの時間は後回しになりがちです。そういった環境から離れて仕事に必要な知識の土台を集中して形成することができるOFF-JTでは、実務への理解もより深めることもできるでしょう。


5.OFF-JTのデメリット

次にOFF-JTのデメリットを2つご紹介します。

①コスト

講師、場所、教材、交通費など、実施には多くのリソースが必要です。OJTは業務をしながら学ぶことになるためこのようなコストに関する心配はほとんどないと言えますが、OFF-JTでは様々なコストがかかります。

②業務の進行への影響

従業員が業務から離れる時間が必要なため、業務の進行に影響を与える可能性があります。企業側は従業員の業務と研修のバランスをしっかりと考慮する必要があります。

③知識の実践化の課題

学んだことをどれだけ現場に持ち込めるかは、後続のサポート次第です。OFF-JTを実施した後にも継続的にフォローをしていく必要があります。例えば、OFF-JTでインプットした知識をOJTで実践し、不足した部分や改善点があればまたOFF-JTを行い補うといったサイクルを作ることも大切です。


6.まとめ

OFF-JTは従業員のスキルや知識を向上させ、組織全体のパフォーマンスを高める有益な手法です。一方でコストや業務への影響も考慮する必要があり、OJTとのバランスを適切にとりながら、最大の効果を引き出すプログラム設計が求められます。個々の従業員のニーズと組織の目標を見極め、OFF-JTとOJTを上手く組み合わせることで持続可能な人材育成の仕組みを構築していきましょう。