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癌が教えてくれた「自分のすべてを受け入れる」事の大切さを伝えたい

私は1年半前から乳がんサバイバーのコミュニティを運営しています。そのメンバーである3名の方に副管理人をお願いしていて、いつも4人で話し合いながら和気藹々と運営管理をしています。

遺伝性や先天性でない乳がん患者さんの中には「自分が乳がんになった原因であろう事に心当たりがある」とおっしゃいます。

副管理人さんも、わたしも「これ以外ない」と思い当たる節があります。

それはそれは、もう、想像を絶するほどの

自分では到底処理できないストレスの体験。

主治医が「乳がんと生活習慣は深く関係してるから、再発を防ぎたかったら薬や検査に頼る前にまず生活習慣を見直す事」と言っていたのを覚えています。

が、

私にとってあんなにストレスフルな出来事はもう早々ないし、私は病気が発覚して実家に戻って来れたので、現在はあの悪生活習慣とはもう程遠い幸せな生活を過ごす事が出来ています。

そう言われてみれば、どの場面を思い出しても
発覚当時は本当に笑う事がなかったです。

「私さえ我慢すればうまくいくんだろう」
「私さえ頑張れば良くなるんだろう」
「私さえしっかりしてれば……」

3年ほどがむしゃらに耐えて耐えて自分を犠牲にして頑張りすぎた結果、その努力は報われる事なく癌となり私の身体を蝕んでいたのでした。深刻な状態で見つかった為、その頑張りもそこで敢えなくドクターストップ。正義は勝てない事もあるんだな…と初めて敗北を味わったのでした。


癌とは闘う、やっつけると言うイメージですが、果たしてその表現は正しいのか。悪性腫瘍とは言いますが、悪そのものではないと私は思います。だって癌って自分から生まれた自分の細胞なんですよね。私は自分が「頑張りすぎた証」なんだと思っています。

そして癌告知から治療を終えるまでの間、1年半かけて自分を取り戻した私が心掛けていることは

まずは自分のすべてを受け入れる

病気の自分も、ダメな私も、それでいいんだと思うようにしています。完璧じゃなくたって、白黒はっきりつけなくたっていい。それに、自分が自分を受け入れて初めて、他人を大切にできるって実感しています。

特にこの年末年始、病気でなくたってやらないといけないことが重なると焦ったり、体がダル重くてしんどい時にごはん手抜きしちゃったり、仕事出来なかったり、思うように体が動かない時、それに罪悪感感じることってありますよね。

だけど、それでいいんです。
そんな自分でいいんです。
まずは自分が自分を肯定してあげるのが心にとって一番大切。

「なんで分かってくれないの!?」「なんであなたはこんなことさえもしてくれないの?!」

って、他人に期待したり求めちゃうこともあります。そんな時は、自分を丸っと受け入れてからそのあとで、その「期待しても裏切られる人」でさえも、全部受け入れちゃうんです。あの人もあれでいい。あの人はそういう人なんだから。って。

そう思えた瞬間に、状況は全く変わってないのに心がふっと軽くなったのを覚えています。ああ、これでやっと口角上げれる。よかった。って心底思いました。

一度諦めた人生、私が一番大切なのは過去でも未来でもなく今です。大切な人と生きていられる今日を大切に。大切な人に大切だよって今言わないと。愛してる人には今日愛してるよって言わないと……

後悔はしたくないから。

だから、私はもう自分をがんばらない。



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