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愛情は無条件で与えられるけど、それが出来ない時の話。

新年明けましておめでとうございます。

新年を迎えるにあたって、ここでどうしても伝えたい話に挑戦してみます。私は物書きではないし表現がとっても難しいので、なんかうさんくさくて宗教染みて聞こえたらごめんなさい(笑)

私は心の中には器がある、と思っています。

それは『愛情』の器です。私はガラスのような透明なもので出来ていると想像しているのですが、先日それについてお話しした方は竹筒だとおしゃっていたので、器の形は人それぞれのようですが……。

人に愛情を注げる人というのは、人に分け与えられる愛情がその器から溢れ出ているんです。それはとめどなく器の底から湧き出てくるものなので、どんなに分け与えても減りません。

ですが世の中もちろん愛情が溢れ出てる人ばかりではありません。

器が常に八分目の人や、傷付いてちょっとだけ減ってる人、嫌な事があって二分目まで減ってる人、また、うちの主人のように愛し方愛され方を元々知らない人は空っぽだったりもします。そんな人達にとって、他人に与えて貰える愛情とはとても心地の良いもの。伊之助が「ほわほわ〜」となるあれもその類なんじゃないでしょうか(※鬼滅の刃ネタ、みません)。

昔から私は人に愛情を分けられる人間だと自信を思っていましたが、癌を患ってからは違いました。

治療が始まってから、周りの家族や友達、主人に対しても「あれ?おかしいな?いつもみたいにうまくいかないな」と思う事が増えてきました。私の発する言葉が、ただ空虚で相手に届かなくなっているのを肌で感じていました。「あー、なんか今私変な事言ってるんやろな」「気を遣わせてるな」という空気感に陥ることが多くなっていました。

それは、病気になって自分に自信がなくなり、性格も歪んで卑屈になっていたせいで、私の中の器がすっかりカラカラに乾いていたからでした。

それに気付いたのは、ごく最近の話で、ある人にこう言われた事で気が付きました。

愛情はね、自分の器から溢れ出た分は思う存分人にあげてもいいの。
だけどね、自分の器が満たされていない時は絶対に無理にあげてはダメよ。それは自分をダメにしちゃう元になってしまうからね。
必ず、溢れ出た分だけを与えなさいね。

なるほど……目から鱗でした。

自分が満たされてないのに人には与えられない。そりゃそうだ。私は今までとんでもなく無理をして与えようとしてしまっていたから(主人に対しては特に)変に恩着せがましくなってたり、嫌味になってたりしたんだ……。

そんな卑屈な性格も喪失した自信も、本来なら気持ちの向き一つで治せる簡単なことなのに、私は自分を取り戻すのに1年半もかかってしまいました。(私が自分を取り戻したきっかけとなった記事はこちら↓)


とにかく、自分の器を満たす事。それは他の誰かからの愛情や信頼、例えば褒めてもらったり応援してもらえたり……それが自分の自信に繋がることで、またふつふつと器の底から湧き出てくるのです。

人に愛されたい、大切にしてもらいたい。

そう思う時は、自分自身の器をまず満たしてから、自ら進んで人を愛し大切にすることが一番の近道ではないかと私は思います。

2021年は私にとっても復活の年。病気になる前は気が付かなかったけれど、よく見ると周りにたくさん落ちている小さな幸せを見つけて拾って一つずつ大切に器に収めていきたいと思います。

さて、あなたの器はどんな形でどんな色でしょうか。


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