「SDGs」の二の舞? (2022/7/27)
記事の長さはおよそ1,200文字。2分程度で読めます。
記事のポイント
日本の主要企業が、社員のリスキリング(学び直し)で連携する協議会を8月に設立することが明らかになった。
経済産業省と金融庁が支援し、100社超の参加を目指す。
官民共同で設立するのは「人的資本経営コンソーシアム」。
人への投資は岸田政権が掲げる経済政策「新しい資本主義」でも重視される。
具体策は手探り状態の企業が多い。意欲的な企業が知見を持ち寄り、取り組みが遅れている企業の人材戦略に刺激を与えるような連携を目指す。
協議会の参画企業は、まずリスキリングの先進的な事例の共有や協力を検討する作業部会を設ける。
参加企業間で相互に兼業人材を受け入れたり、リスキリングのメニューを共同開発したりすることも視野に入れる。
日本は人への投資で米欧に大きく遅れをとる。
厚労省の推計ではGDPに占める企業の能力開発費の割合は2010〜14年の平均で0.1%。
米国や欧州は90年代から1から2%で推移する。
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こんなふうに考えた
6/8と6/12の投稿で、「複数企業による相互副業の実証実験」の記事をご紹介しましたが、
さらに大規模な取り組みがはじまるようですね。
6/8の投稿へのリンク:
6/12の投稿へのリンク:
私は、「学びをよろこびに、・・・」を自社のミッションに掲げているくらいなので、
多くの方が新しいことを学ぶこと、学びに力を入れることには大賛成です。
なんですが、この取り組みには何か違和感を感じるんですよね。
記事のなかに、
「『人への投資』は政権の掲げる「新しい資本主義」でも重視されるが、
具体策は手探り状態の企業が多い」
とあります。
本来、人に限らず「投資」とは、
企業として将来目指すべき姿・あるべき姿を実現するために、
さらに伸ばすところ・底上げするところを見極め、
必要な要素・内容を検討・判断して行うもの
だと思っています。
「何に投資したらいいかわからない」というのは、
今後会社をどうしたら良いかわからない(企業戦略がない)
といっているのとほぼ同義に思えてならないんですよね。
さらに戦略では「他社との違い」が大事なので、
それを実現するための投資先は各社で異なるはずです。
「自社での取り組み+他社と連携」なら効果があるでしょうが、
「自社で何もせず+他社と連携」では効果は期待できないでしょうね。
なんか「SDGs」「ESG」のように、
”お偉いさん”が言うので仕方なくやる感を強く感じます。
そのうち「やってる感」を出すために、
人的資本経営コンソーシアム加盟会社の方は、
ジャケットの襟元に「SDGs」みたいなカラフルなバッジを
付けるようになるかもしれませんよ(笑)。
本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、
私が感じたこと、考えたことについて記載しています。
みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
「マガジン」にも保存しています。
「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
ディアログ 小川
美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。